三里塚全国集会 戦争のための空港拡張粉砕 農地強奪を絶対許さぬ

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週刊『前進』04頁(3367号01面02)(2024/10/21)


三里塚全国集会
 戦争のための空港拡張粉砕
 農地強奪を絶対許さぬ

(写真 三里塚反対同盟を先頭にデモに出発。左から伊藤信晴さん、市東孝雄さん、萩原富夫さん。「農地死守」「空港機能強化粉砕」の訴えが成田ニュータウンに響きわたった【10月13日 成田市】)

(写真 全学連の新執行部が登壇し、矢嶋尋委員長が発言)


 三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国集会が10月13日、成田市赤坂公園において開かれ、全国から480人が結集した。参加者全員が、天神峰・市東孝雄さんの南台農地を実力で守り抜く決意を固め、成田空港の軍事化、中国侵略戦争への出撃拠点化を粉砕する気概で、成田ニュータウンをデモ行進した。
 司会の婦人行動隊・木内敦子さんが開会のあいさつを述べ、1966年の反対同盟結成以来「軍事空港反対」を掲げて闘ってきた意義を強調し、「この反戦の炎を、ここにいる若い学生たちに受け渡せた」と、全学連への期待を表した。
 反対同盟事務局の伊藤信晴さんが、日本全土で展開される日米軍事演習について「中国を敵視し侵略戦争を行おうとする破滅への道だ」と断言した。そして第3滑走路敷地にかかる130戸、騒音下住民220戸に移転を強制する空港機能強化攻撃を弾劾した。
 東峰の萩原富夫さんが基調報告を行い、「市東さんの農地を守り、戦争のための空港拡張に反対することが本集会の目的です」と述べ、①9月30日に結審した耕作権裁判で必ず勝利判決をかちとろう、②成田機能強化は中国への戦争を準備する兵站(へいたん)拠点への大改造だ、③機能強化は農地や里山をつぶす大規模環境破壊だ、④動労千葉をはじめ闘う労働者・学生・市民と連帯し、差別・排外主義と闘い、沖縄・福島と共闘し空港廃港へ、と4点を訴えた。
 連帯のあいさつで動労千葉の関道利委員長が、反対同盟と車の両輪として闘う姿勢を明らかにした上で、組合大会で「戦争阻止」を最も重要な任務として確認したことを報告し、「階級的労働運動をよみがえらせ、11・3労働者集会への結集を」と呼びかけた。
 天神峰の市東孝雄さんが大きな拍手に迎えられて発言した。「18年続いた耕作権裁判は判決を待つのみとなりました。農地は命、農地がなければ農民は死んだも同然です。この耕作権裁判だけは負けるわけにはいきません。これからも体が続く限り天神峰で畑を耕していきます」との不動の決意に惜しみない拍手が続いた。(3面に萩原さん、市東さんの発言要旨)
 全国農民会議など各団体からの訴えが続いた。洞口朋子杉並区議は、帝国主義打倒の闘いに人生をかけてともに立とうと呼びかけた。矢嶋尋全学連委員長は全学連新執行部とともに登壇。全学連の鮮烈な登場に熱い拍手が送られた。矢嶋委員長は「どんな判決が出ようと体を張って市東さんの農地を守り抜き成田廃港まで闘う」と宣言。この間の激闘の勝利の根底に昨年2・15天神峰強制執行と体を張って闘い抜いた経験があることを明らかにした。
 最後に反対同盟の太郎良陽一さんが「市東さんの耕作権裁判の判決に対し臨戦態勢で構え全国から千葉地裁に総結集を! われわれは強制執行と実力対決する陣形をつくる」と訴えた。
 集会後のデモは「機能強化粉砕」「空港廃港」のスローガンを空港のためにつくられた街、ニュータウン一帯にとどろかせた。

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