排外主義あおる共産党許すな 「自衛権」擁護し反戦闘争に敵対
週刊『前進』04頁(3365号03面02)(2024/10/07)
排外主義あおる共産党許すな
「自衛権」擁護し反戦闘争に敵対
安保・自衛隊賛成、「尖閣」領有を主張
米日帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争危機がますます深まる中、全世界で労働者人民の反戦闘争が広がり、〈戦争か革命か〉の歴史選択がすべての人民に問われている。このような革命的情勢だからこそ、日本共産党はスターリン主義反革命としての正体を現し、米日帝国主義の中国侵略戦争の先兵に転落し、プロレタリア革命と反戦闘争への敵対を深めている。第一に共産党は、今日の東アジアの戦争危機の原因が、没落し危機を深める米帝・日帝の中国侵略戦争への決断と踏み切りにこそあることを否定し、「中国の覇権主義的行動が東アジアの軍事的緊張をつくり出している」と帝国主義者と同じことを叫んでいる。9月18日の中国・深圳(しんせん)市での日本人児童刺殺事件について共産党は、事件の真相がまだ全然明らかになっていないにもかかわらず、「日本などへの憎しみをあおる教育や宣伝が悲劇を招いた」(9月23日付赤旗)と支配階級の排外主義宣伝にくみしている。
重大なことは、共産党が1894~95年の日清戦争の際の閣議決定を根拠に「尖閣諸島は歴史的にも国際法的にも日本の領土」と主張し、この地域に対する「中国の覇権主義的行動」を強く非難していることである(2022年6月「領土・領有権問題―私たちはこう考えます」)。領土問題に対する階級的立場を投げ捨て、日帝の中国侵略戦争と領土略奪・植民地化の歴史に対する反省もなく「尖閣諸島を守れ」と叫び排外主義をあおっているのだ。
第二に共産党は、自衛隊にも日米安保にも賛成する立場に転落している。「日米安保条約の是非を脇に置く」「共産党は、今すぐ自衛隊をなくそうなどと考えていない」「万が一、急迫不正の侵略を受けたら、自衛隊も含めてあらゆる手段を用いて命を守ります」(22年「党綱領の話」)と主張している。まさに今、日帝が自衛隊を使って「自衛」の名で戦争をやろうとしている時に、共産党はそれに賛成だと言っているのだ。これでは反戦闘争など成り立たない。
7月の日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)で日米が米軍・自衛隊の指揮統制の連携強化で合意したことについて、共産党は「米軍主導の戦争への参戦を拒むことが困難になる」「自衛隊を米国の属軍にするな」(7月30日付赤旗)と叫び、日帝自身が自らの戦争として主体的・積極的に中国侵略戦争に突入しようとしていることを完全に免罪している。「属軍にするな」と叫んで共産党が主張していることは〈対米従属ではない安保、自衛隊をつくろう〉ということだ。
労働者階級は、戦争で他国の労働者人民と殺し合うことを断固拒否する。戦って打倒すべき相手は、戦争に突き進む自国政府であり、自国の支配階級だ。ところが共産党は「国家の自衛権」擁護を主張することで、労働者人民を中国侵略戦争に引きずり込む役割を果たしているのである。
反核運動への弾圧に賛成する反革命
第三に共産党は、帝国主義の暴力に屈服・加担し、人民の実力闘争に敵対している。共産党はあろうことか広島市議会で8・6原爆ドーム周辺での反戦反核運動規制・弾圧決議に賛成した。日帝権力と一体になって人民の実力闘争に襲いかかる——これこそ、スターリン主義反革命の正体だ。共産党は「今必要なのは憲法9条に基づく外交による平和創出への努力です」(7月30日付赤旗)と言って、選挙と議会と国家の外交交渉に戦争の問題をねじ曲げ、人民が国家暴力と対決して実力で反戦闘争に立ち上がること(ここにこそ戦争を阻止し歴史を切り開く力がある!)を真っ向から否定し敵対している。
階級性投げ捨てた「国民の党」の末路
そもそも共産党は2000年の第22回大会で党規約を改定し、党の性格を「労働者階級の前衛政党」から「日本国民の党」に変更し愛国主義をあらわにした。そして04年の23回大会の綱領改定で階級的な考え方、概念、ものの見方を一掃し、「資本主義の枠内での民主的改革」を綱領路線とした。帝国主義への屈服はこの時を画期に一段と深まった。それでもなお「共産党」の名を捨てないでいるのは、「共産主義を装う反革命」として人民の実力闘争、暴力革命を抑え込む役割を支配階級に売り込み、それによって延命しようとしているからである。今、共産党が「今日の資本主義の矛盾」として取り上げるものは「貧困・格差と気候危機」だけである。戦争の問題は意図的に抹殺され、反戦闘争への取り組みが党員の会議や学習会でまともに討論されることはない。日帝の中国侵略戦争との体を張った対決から逃げ回っているのである。
これまで共産党の影響下にいた人々の中から、改憲・戦争阻止!大行進の反戦集会・デモへの参加者も生まれている。今こそ日本共産党を打倒し、「連帯し、侵略を内乱へ」の闘いを前進させよう。11・3集会に大結集しよう。