総選挙反動と対決し11・3へ 中国侵略戦争阻止!石破倒せ 労働者の国際反戦闘争を
総選挙反動と対決し11・3へ
中国侵略戦争阻止!石破倒せ
労働者の国際反戦闘争を
10月1日、石破茂新政権が発足し、ただちに解散・総選挙攻撃をしかけてきた。労働者人民の怒りが爆発する前に総選挙で「全権委任」されたという体裁をとり、中国侵略戦争と改憲へ突進しようというのだ。だが労働者人民は石破のどす黒い狙いをただちに見抜き、石破政権は発足直後から危機的だ。11・3全国労働者総決起集会への1カ月は、この石破政権の解散・総選挙の大反動と真っ向から激突し、労働者人民の怒りをとことん組織する歴史的大決戦となった。中東、ウクライナの戦火は、中国侵略戦争―世界戦争に向かって拡大している。これを止めるのは労働者の反戦闘争だ。11・3日比谷に6千人の大結集をかちとろう。
戦争への解散クーデター
9月27日の自民党総裁選で新総裁に選出された石破は30日、新政権閣僚・党役員人事の骨格を固めた上で、10月9日衆院解散・27日投開票で総選挙を行うことを明言した。首相就任前から解散・総選挙を表明することはきわめて異例だ。そもそも石破自身、時の政権が自らに有利なタイミングで解散・総選挙に踏み切ることは「憲法の趣旨に反する」などと主張してきた。このクーデター的暴挙は、日帝政治支配の危機の深さと、それゆえに中国侵略戦争に向かってますます凶暴に突き進まざるを得ない石破新政権の反動的正体とをあらわにするものだ。
1カ月以上にわたり自民党の「刷新」や「立て直し」を演出しようとした総裁選はむしろ、その底なしの腐敗と反人民的な正体を露呈させ、政治危機をますます深める結果となった。当初は圧倒的優勢とみられていた小泉進次郎は、解雇規制の緩和を掲げたことで労働者人民の深い怒りに包囲され吹き飛ばされた。13人もの裏金議員を推薦人としてようやく出馬した極右・高市早苗も、旧安倍派以外を糾合できず敗退した。
しかし、石破政権の登場を「高市よりはましだ」と考えたり、「安倍路線からの転換を図るものだ」(9月28日付朝日新聞)などと評したりするのは完全な誤りだ。そもそも石破は小泉純一郎政権下で防衛庁長官となり、自衛隊のイラク派兵を全力で推進し、当時から強硬に改憲や集団的自衛権行使容認を主張し、「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」創設を持論としてきた人物だ。
とりわけ安保・沖縄闘争への敵対において、石破は絶対に許すことができない。第2次安倍政権下で党幹事長となった石破は2013年11月、沖縄選出・出身の自民党国会議員5人を党本部に呼びつけて記者会見の場に並ばせ、新基地建設をめぐる「最低でも県外」の公約を撤回させて「辺野古」に転換させた(「平成の琉球処分」と呼ばれた)。今回の総裁選でも「辺野古移設は地域の安全保障と抑止力維持のために必要」と強調し、「在沖米軍基地を自衛隊との共同管理に」と主張した。
総裁選の投開票前日には、米保守系シンクタンクであるハドソン研究所に論文を寄稿。日米安保条約の相互防衛条約への転換、グアムへの自衛隊駐留に加え核の共有や持ち込みを具体的に検討すべきだとし、それにより「日米が『対等なパートナー』となる......米国と肩を並べて自由主義陣営の共同防衛ができる」などと主張した。米帝の大没落を背景に日帝自身が戦争の主体へと転換し、日米安保同盟を中国侵略戦争に向けた核軍事同盟とすることを確認した4月の日米会談―共同声明路線をより強硬に突き進むという宣言だ。
日米が対中国大軍事演習
この秋、総選挙反動を迎え撃つ中国侵略戦争阻止の反戦闘争を全国で巻き起こし、11・3に攻め上ろう。
10月23日から11月1日にかけて、日本全土で日米共同統合演習「キーン・ソード25」が行われる。初めて中国を敵国として名指しした2月の図上演習「キーン・エッジ24」を引き継ぐ実動演習だ。自衛隊約3万3千人、米軍約1万2千人が参加し、オーストラリア軍とカナダ軍も初参加する。「南西諸島を含む日本全国で日米演習及び施設の共同使用」を追求するとした7月の日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)での確認を実行に移す、自衛隊と米軍の民間インフラ利用が焦点となる。「特定利用空港・港湾」を含め、民間空港12カ所、港湾20カ所が使用される見込みだ。
沖縄では石垣島に米軍の高機動ロケット砲システム「ハイマース」を持ち込み、敵の艦船との戦闘を想定した共同訓練を行う。遠征前進基地作戦(EABO)の訓練そのものだ。離島の戦闘で部隊に負傷者が出たとの想定で、陸上自衛隊のオスプレイを使って本州の自衛隊病院に患者を移送する訓練も行われる。
そして現在、11月下旬までの日程で、全国の駐・分屯地や演習場で陸自の全部隊約10万人が参加する「陸上自衛隊演習」が行われている。このうち地対艦・地対空ミサイル部隊は奄美大島、石垣島、宮古島で演習を行い、キーン・ソードにも参加する予定だという。
9月25日には、南中国海での多国間訓練に参加するために移動していた海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」が、自衛隊発足以来初めて台湾海峡を通過した。これ自体が「訓練」と称する露骨な戦争行為の一環だ。これに先立つ23日には、北海道礼文島沖でのロシア軍哨戒機による「領空侵犯」に対し、航空自衛隊が強い光と熱を放つ熱源弾「フレア」の使用に踏み切った。排外主義をあおって軍事行動を繰り返す米日帝こそが中国侵略戦争の元凶であり文字通りの戦争放火者だ。
中東侵略戦争拡大許すな
ガザで大虐殺を続けるイスラエルは、7月末にはイランの首都テヘランでハマス最高指導者ハニヤ氏を殺害、さらに10・7蜂起1年を前にレバノンへの空爆を激化させ、市街地などへの空爆で千人以上を虐殺し、9月27日には首都ベイルートでヒズボラの最高指導者ナスララ師やイラン革命防衛隊幹部らを殺害した。29日にはイエメンの港湾施設や発電所を空爆、10月1日からはレバノン地上侵攻に踏み切った。イランのイスラエル空軍基地へのミサイル攻撃は、これらへの報復として行われた。
米バイデン政権は28日付の声明で「イスラエルの自衛権を全面的に支持する」と表明、ネタニヤフは「任務は完了していない」として攻撃継続を宣言した。だがパレスチナ解放を求める中東―全世界の闘いを圧殺することは不可能だ。9月27日に米ニューヨークの国連総会で演説したネタニヤフは人民の怒りに包囲された(記事3面)。
求められているのは、侵略・虐殺と戦争の真の元凶である帝国主義と闘う労働者階級人民の国際連帯と自国政府打倒の闘いだ。動労千葉は9月28日の定期大会で「米日帝国主義による中国への侵略戦争阻止!」のメインスローガンを採択し、11・3集会への総決起を宣言した(記事2面)。日帝の本格的な戦争国家化を阻んできた労働者階級の力を今こそ全面的に解き放たなければならない。
そのために必要なのは、帝国主義の戦争と排外主義に屈服し、戦争翼賛勢力と化した既成野党や連合幹部の制動を突破することだ。破産した「野党共闘」にすがりつく日本共産党や立憲民主党の指導部には、日帝の中国侵略戦争を阻むために命がけで闘う気概も熱情もなければ、住民を踏みにじって南西諸島で進められる軍事要塞(ようさい)化に対する怒りもない。11・3こそが労働者階級の回答であり唯一の選択肢だ。
ここが歴史の分岐点だ。中国侵略戦争の司令部・出撃拠点を直撃する10・27横田闘争をはじめ、中国侵略戦争阻止の反戦闘争を爆発させ、11・3首都6千人決起へ攻め上ろう!