虐殺兵器供与続ける米帝 日帝もイスラエルと協力
週刊『前進』04頁(3364号03面02)(2024/09/30)
虐殺兵器供与続ける米帝
日帝もイスラエルと協力
イスラエルによるパレスチナ人民への大虐殺を可能としているのは帝国主義にほかならない。その筆頭は米帝だ。米国際開発庁によれば、米帝がイスラエルに行った支援の総額(1946~2023年)は2600億㌦(約37兆円)と推定される。今年4月には毎年38億㌦の軍事支援とは別に、263億㌦(約4兆円)のイスラエル支援緊急予算を連邦議会で可決した。6月29日には、10・7蜂起から6月半ばまでに、イスラエルに少なくとも1万4千発のMK―84型2千ポンド(約907㌔グラム)爆弾、500ポンド爆弾6500発、精密誘導空対地ミサイル3千発、地中貫通爆弾バンカーバスター1千発などの兵器を供与したことが明らかとなった。
2千ポンド爆弾の致死範囲は360㍍。自分のいる場所から360㍍四方が更地となる光景を思い浮かべれば、その破壊力がわかるだろう。この死をまき散らす爆弾を、イスラエルは東京23区の半分ほどの広さに200万人が暮らすガザに1万発以上も落としたのだ。供与されたバンカーバスターは、2㍍の厚さの鉄筋コンクリートを貫通して爆発する代物だ。こんなものが「ハマスの拠点」だとして学校や病院に大量に投下されている。パレスチナ人民へのジェノサイドがイスラエルの目的であることは明白だ。米帝はそれを承知でこれらの武器を送り続けているのだ。
中国侵略戦争想定し技術獲得を狙う
日本帝国主義は東アジアで初めてイスラエルと外交関係を結び、特にこの間、米帝とともに中国侵略戦争の準備を進める中でイスラエルとの関係を画然と深めてきた。2014年5月に日本・イスラエル共同声明を出し、17年には投資協定を結び、22年には経済連携協定(EPA)に関する共同研究の立ち上げを発表、イスラエルに進出した日系企業は12年の26社から19年には92社まで増えた。実際に深まっているのは単なる「経済関係」ではない。19年に日本で初めて武器見本市(DSEI)が開催された際、イスラエル企業の参加は1社のみだったが、来年の千葉・幕張メッセでの開催にはエルビットシステムら15社が参加する。ガザ虐殺への国際的批判の高まりの中で、今年6月にフランスで開催された武器見本市では、フランス政府ですらイスラエル企業の参加を禁止せざるを得なくなったが、日帝は逆に武器見本市へのイスラエル企業の参加を拡大しているのだ。自衛隊もイスラエル製無人機の導入を検討し始めている。AIや無人機などの最先端技術を「実戦使用」してきたイスラエルと協力することで、日帝は中国侵略戦争へ向けてこれらの軍事技術を獲得しようとしているのである。