改憲と戦争の自民総裁選に 怒り爆発させ11・3総決起を 10・7新宿反戦デモに大結集しよう

週刊『前進』04頁(3363号01面02)(2024/09/23)


改憲と戦争の自民総裁選に
 怒り爆発させ11・3総決起を
 10・7新宿反戦デモに大結集しよう


 米日帝国主義はこの秋、米大統領選と自民党総裁選―衆院解散・総選挙で「挙国一致」をつくりだし、中国侵略戦争へ本格的に突入しようとしている。この大反動と真っ向対決し、11・3全国労働者総決起集会を6千人の結集で闘いとることは、中国侵略戦争・世界戦争を阻止し、労働者階級の未来を切り開く決戦だ。中国侵略戦争と一体で進むイスラエル・帝国主義によるガザ大虐殺をこれ以上絶対に許すことはできない。JR新宿駅東口を学生・労働者の1千人の結集で埋め尽くし、10・7パレスチナ人民蜂起1周年新宿反戦デモの大爆発をかちとろう。沖縄―本土を貫く安保・沖縄闘争を闘い抜き、11・3日比谷へ攻め上ろう。

対中戦争重圧強める米日

 9月14~15日に北京で開かれた米中の国防当局高官による「防衛政策対話」の場で、米国防総省のチェイス副次官補は南中国海でフィリピン船と中国の海警船の衝突が続いていることを取り上げ、「(米比相互防衛条約は)南シナ(ママ)海のどこでも、フィリピンの軍や公船、航空機に対する攻撃に適用される」と米軍介入の可能性をちらつかせて中国を恫喝した。その翌日、バイデン政権は台湾に航空機部品の修理など2億2800万㌦(約320億円)の軍事支援を行うことを議会に通知し、17日には米海軍が台湾海峡上空に哨戒機を飛行させた。
 こうした米中の軍事的緊張の果てしない激化を生み出している最大の要因は、第2次大戦後の帝国主義の基軸国として存在してきたアメリカ帝国主義の歴史的大没落であり、そこからの巻き返しと延命をかけて米帝が中国侵略戦争を決断したことにある。実際、民主党も共和党も「次の10年、20年をかけて我が国を立て直す」(ハリス)、「われわれは深刻な衰退期にある国家だ」(トランプ)と米帝の歴史的没落を認め、その上で「21世紀における中国との競争は米国が制する」「中国こそが我が国にとって最大の脅威だ」と中国への敵意をむき出しにし、米帝の世界支配を再確立するための中国侵略戦争を推進しようとしている。
 他方で、日本帝国主義もまた中国侵略戦争への参戦に帝国主義としての一切の延命をかけている。自民党総裁選に出馬した経済安保担当相・高市早苗は、15日のテレビ討論会で中国による台湾海峡の海上封鎖が発生した場合の事態認定について問われ、「存立危機事態になるかもしれない」と発言、集団的自衛権の行使も辞さないとの考えを表明した。また自民党元幹事長・石破茂は、16日に行われたインターネット討論会で、「核共有」とは「意思決定の過程を共有」することであると述べ、核兵器の使用を日本の主体的決断として行うことを求めた。
 改憲・戦争を競い合い、「裏金事件」も統一教会問題もすべて居直り、安倍、菅、岸田と進めてきた中国侵略戦争への突進とそのための大軍拡、日米安保大転換をあくまでも強行しようとしているのだ。労働者階級の未来を切り開く唯一の道は、この大反動と真っ向対決し、中国侵略戦争を阻止する一大反戦闘争に立ち上がることにある。

侵略拡大するイスラエル

 帝国主義の危機と中国侵略戦争への突入を背景に、イスラエルはパレスチナ自治区ガザでの人民虐殺をさらに拡大させている。イスラエル軍は9月10日、イスラエル自身が指定したガザ南部の「人道エリア」に避難していた数十万人の難民のテントが密集する地域を空爆、翌11日には女性や子どもら約1万2千人が避難するガザ中部の学校を爆撃し、国連職員を含む18人を虐殺した。学校や病院、難民キャンプへの攻撃は途切れることなく続けられている。この虐殺をイスラエルの「自衛権」として一貫して支持し、武器を送り続けているのが米帝であり、同じくイスラエルを支持しながら、中国侵略戦争に向けた最新鋭兵器の開発などで協力関係を強めようとしているのが日帝だ。
 他方、ガザ虐殺を弾劾する巨万の人民の実力闘争が全世界で爆発し、イスラエルの国際的孤立と国内支配の危機が深まる中で、追い詰められたイスラエルは17日、レバノンのシーア派武装組織ヒズボラを標的とした通信機器爆破テロを強行、子ども2人を含む12人を虐殺し2800人以上を負傷させた。18日にも日本製の通信機器を爆発させ多数の死傷者を出している。
 もはやイスラエルは、なりふり構わず中東全域に侵略と戦火を拡大する以外に延命できないところに追い詰められている。このイスラエルをあくまで支持・擁護し、武器を送り続けることで中東支配を維持しようとする帝国主義を断じて許すことはできない。パレスチナ人民の民族解放・革命戦争に断固として連帯し、10・7イスラエル大使館抗議闘争を8・6広島闘争に続く実力闘争として爆発させ、新宿を反戦の渦で埋め尽くすデモに総決起しよう。東京・首都圏の労働者はストライキに決起し、全学連とともに新宿に1千人の隊列を登場させよう。

労働法制解体に大反撃を

 改憲・戦争の攻撃と一体で、自民党総裁選では解雇規制・労働時間規制の緩和が争点となり、「労働市場改革」と称する労働法制大改悪=労働者階級への階級戦争が強められようとしている。総裁選に立候補した元環境相・小泉進次郎は、出馬会見で「聖域なき規制改革を断行する。労働市場改革の本丸である解雇規制を見直す」と語り、現在の解雇規制を「昭和の高度成長期の判例を法律化したもの」と攻撃。「業績が悪くなった企業や居心地の悪い職場に縛り付けられる今の制度から新しい成長分野やより自分にあった職場で活躍する制度に変える」と、事実上の「解雇自由化」をあたかも労働者のためになるかのように美化した。
 これと連動して日本経済新聞も「『昭和型』労働壊すとき」(9月11日付)と題した特集記事を掲載、「成長産業に人材を移す改革を進めないと日本企業は世界で戦えない」などと叫び、「正規雇用の労働者の流動性を高める取り組み」「解雇の金銭解決のルール化」「裁量労働制」などの「課題」を列挙した。だが、こうした主張に労働者の怒りはただちに爆発し、小泉は「解雇自由化とは言っていない」などと火消しに追われている。
 他方で、経団連、厚労省、連合が一体となり「労使自治」「新たな集団的労使関係」を掲げた戦後労働法制の解体=労組絶滅攻撃を進めている。その先頭に立っているのがJRだ。
 「改革」と称して進められているすべては、中国侵略戦争に向かって労働者階級の団結と闘争を解体しようとする攻撃だ。だが、民事再生法を使った選別解雇・労組破壊に立ち向かう全国金属機械労組港合同、労働組合の争議行為を刑事罰とする大弾圧(委員長への「懲役10年」の重刑求刑攻撃!)と闘う全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、国鉄1047名解雇撤回を掲げて戦後最大の労組破壊攻撃と闘う動労千葉の存在が、この攻撃を核心において打ち破っている。
 さらに8・6広島闘争をはじめとした実力闘争の最先頭で決起してきた全学連は、9月12~13日の第85回定期全国大会で矢嶋尋委員長を先頭とする新執行部を確立し、反戦闘争のさらなる爆発へ決戦態勢をうち固めた。学生・青年を先頭に11・3集会を6千人の結集で闘い取るならば、階級情勢を一変させ、中国侵略戦争を阻止し、社会を変えることは絶対にできる。10・7新宿反戦デモの大爆発をかちとり、中国侵略戦争阻止の反戦デモとストライキを闘い抜いて、11・3労働者集会に総結集しよう!

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