那須社長宅をデモが直撃 昌一金属支部 力勝負で解雇撤回へ

週刊『前進』04頁(3362号03面03)(2024/09/16)


那須社長宅をデモが直撃
 昌一金属支部
 力勝負で解雇撤回へ

(写真 昌一金属支部を先頭とするデモが那須電機鉄工社長宅に迫った【9月7日 東京都中野区】)

(写真 動労千葉の関委員長【中央】を始め怒りのデモ行進)


 全国金属機械労組港合同昌一金属支部は9月7日、東京・中野区にある那須電機鉄工の鈴木智晴社長宅への抗議デモに立った。全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部と全港湾大阪支部、関西労組交流センターが大阪から駆けつけて行動を共にし、動労千葉や東京・神奈川の労組交流センターなどが首都での闘いの基盤を担った。全学連も闘いに参加した。
 民事再生法を使った組合つぶしと対決する昌一金属支部の闘いは、那須電機鉄工との力勝負になって9月に突入した。那須電機鉄工は「事業譲渡が進まなければ事業は途絶し、取引先を含む労働者の雇用が失われる」という恫喝で、支部に屈服を迫っている。だが、支部は、組合役員の選別解雇と昌一金属で働く労働者の全員解雇を断じて許さず、解雇を撤回させるまで闘う決意を固め、団結して連日の行動を続けている。
 デモに先立ち、出発点の中野区・野方第一公園で行われた集会で、司会を務めた関西生コン支部の武谷新吾副委員長は、「昌一金属支部や関生支部への労組つぶしの攻撃は戦争のためであり、闘う労働運動を拡大して戦争を阻もう」と強調した。
 昌一金属支部の木下浩平委員長は「5年、10年かかろうが勝利するまで闘いぬく」と宣言した。支部も共に闘った8・6広島の大勝利は、闘えば勝てることを実証した。木下委員長は、9年がかりの闘いで解雇を撤回させた韓国の民主労総金属労組旭非正規職支会の闘いに続き必ず勝利すると述べ、11・3労働者集会への大結集で戦争のための労組つぶしを打ち破ろうと呼びかけた。
 全港湾大阪支部の吉馴真一書記長は、昌一金属支部への攻撃を許せば民事再生法を使った労組つぶしは全産業に広がると危機感を表し、何としても勝利しようと訴えた。関生支部の西山直洋執行委員は、労働組合法も存在しないかのような露骨な組合つぶしを弾劾し、闘う労働組合をつくり出してこそ労働者の生存は守りぬけると強調した。動労千葉の関道利委員長は、国鉄分割・民営化と同様の組合役員への選別解雇に怒りを示し、昌一金属支部への攻撃は「労組なき社会」化のための労働法制改悪の先端にあると位置づけて、11・3労働者集会6千人結集での総反撃を訴えた。
 東京労組交流センターを代表して発言した東京西部ユニオンの丸田雅臣副委員長は、中国侵略戦争に国力の一切を集中させる戦時国家改造が中小企業への倒産攻撃と一体で進行していると指摘し、ストライキをあらゆる所で巻き起こそうと力説した。JAM日本機械労組の山口弘宣委員長は、同じ金属労働者として昌一金属支部を支えぬくと表明し、連合を打倒しストライキを復権させて11・3集会に攻め上ろうと呼びかけた。一陽会労組の坪井静委員長は、医療福祉労働者は保険証廃止などの戦争国家化と全面対決し、11・3集会大結集の先頭に立つと表明した。
 集会後、那須電機鉄工の鈴木社長宅前を通るデモに出た。豪勢な邸宅を前にデモ隊の怒りは倍加し、「那須電機鉄工は組合つぶしをやめろ」「団体交渉に応じろ」のシュプレヒコールをたたきつけた。

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