9・8革共同政治集会基調報告(要旨) 未曽有の世界戦争情勢と対決し11・3集会6千人結集の実現を 革共同書記長 秋月丈志

週刊『前進』04頁(3362号02面01)(2024/09/16)


9・8革共同政治集会基調報告(要旨)
 未曽有の世界戦争情勢と対決し11・3集会6千人結集の実現を
 革共同書記長 秋月丈志

(写真 基調報告を行う秋月丈志書記長)

新たな情勢開いた24年前半

 本日の革共同政治集会を、帝国主義の未曽有の危機と中国侵略戦争―世界戦争情勢と対決する歴史的な決戦となった11・3全国労働者総決起集会の「6千人結集」実現に向かって、革共同とすべての闘う労働者・学生・人民との共同の決意を強固に打ち固める場としたいと思います。
 革共同は8月末に第33回全国委員会総会を開催しました。2月の第9回全国大会から、日米会談・共同声明による中国侵略戦争―世界戦争への日米同盟の抜本的転換の攻撃と徹底的に対決する反戦闘争、安保・沖縄闘争を闘い抜き、暴処法弾圧・集会禁止攻撃を完全に粉砕してかちとられた8・6広島闘争の感動的勝利に至る半年間の決定的な勝利の地平を踏み固め、11月労働者集会への2カ月決戦に突入しました。
 8・6広島―8・9長崎闘争を経て、岸田は人民の怒りに包囲されて打倒されました。これまで、安倍、菅、岸田と中国侵略戦争参戦に向かって戦争・改憲攻撃をエスカレートさせてきたが、結局、安倍も菅も岸田も最後は人民の怒りに包囲され、引きずり下ろされた。どんなに議会内で多数をとり、議会内野党、連合を屈服させ、翼賛化させ、数の力で戦争のための法を通しても、現実の階級的力関係を覆して、労働者階級人民を根本的に屈服させるということができていない。そしてそれができない限り、「実際に」戦争することはできないのです。
 この現実の階級的力関係の反革命的転覆を根底的なところで阻止しているのが、動労千葉―3労組共闘のもとに結集する11月労働者集会―大行進運動勢力であり、60年近くに及ぶ農地収用攻撃を実力阻止してきた三里塚闘争であり、日米同盟の土台を揺るがし続ける沖縄闘争であり、8・6広島―8・9長崎の闘いであり、3・11福島の怒りであり、そして革共同の存在と闘いです。
 8・6広島で、敵は原爆ドーム前を完全制圧し、「闘っても無駄」「権力には勝てない」という敗北感・無力感を強制することで階級の骨をたたき折ろうとしたけれども、われわれは闘いを通じてまったく逆の情勢をつくり出した。中国侵略戦争突入情勢と革命の現実性という時代認識から求められる主体の飛躍、「情勢の主体化」をもって新たな情勢を切り開く、「主体の情勢化」をもって革命をたぐり寄せる。11・3集会6千人結集とは、このような階級的・革命的勢力を数千人、具体的に6千人という数でつくりあげ、組織して、首都・東京に結集させるということです。
 革命情勢において勝利するのは、断固として階級の意思を貫き、非妥協で闘い抜くことです。敵の見せかけの数、「強さ」に惑わされてはならない。敵は実際には圧倒的少数であり、弱りに弱っている。世界を滅ぼすような戦争をやってでも生き延びようとする帝国主義を打倒する、その革命の勝利のためならばどんなことでもやるという革命家の執念をもって彼らを圧倒し、実際に打倒しなければならない。革共同はそのような党としての強固な意識性をもって、6千人の組織化をやり抜く決意です。

米帝大没落と中国侵略戦争

 革共同が第9回大会で鮮明にさせた、米帝の大没落と中国侵略戦争―世界戦争への突入、そして反帝・反スターリン主義世界革命の現実性と党の変革・飛躍の切迫性・死活性という時代認識の正しさは、その後の情勢の進展においてますます明らかになっています。「帝国主義の基本矛盾は世界戦争として爆発する」と、革共同はレーニン帝国主義論を継承してずっと言ってきたし、今こそそう言わなければならない。帝国主義もスターリン主義も「最末期」に至った現在における、帝国主義世界戦争の爆発の形態が中国侵略戦争です。そしてこの世界戦争突入過程で火を噴き、中国侵略戦争―世界戦争を促進しているのが、2022年2月からすでに2年半以上続くウクライナ戦争であり、23年10・7蜂起に対する凶暴な報復として始まったガザ虐殺戦争と中東大戦の危機なのです。
 「中国侵略戦争阻止!」というスローガンを中心に据え、それを完全に自分自身のものにして、反戦闘争をつくり出す政治的暴露、宣伝・扇動に習熟することが必要です。第一に、中国を戦争の「第一の原因」「元凶」とする帝国主義の排外主義的論説に反対し、現在の戦争の危機、切迫、開始を、基軸国・アメリカ帝国主義の大没落とその国内支配=世界支配の崩壊的危機の問題から明らかにしなければなりません。第二に、この帝国主義に対する中国スターリン主義の反人民的な軍事的対抗が、帝国主義の中国侵略戦争の格好の口実とされ、世界戦争・核戦争危機を促進しているという関係をはっきりさせることです。そして第三に、政治・経済・社会の全面で最も激しく崩壊し、中国侵略戦争への参戦に帝国主義としての延命をかけている日本帝国主義こそが、中国侵略戦争―世界戦争の要中の要をなしているということ。以上の三つの点を一体のものとして暴露し扇動することが、中国侵略戦争阻止の反戦闘争を呼びかける基本です。
 「中国侵略戦争阻止!」とは、反帝・反スターリン主義世界革命に向かっての戦略的スローガンです。中国侵略戦争阻止の反戦闘争を拡大していくならば必ず帝国主義との全面的激突・内乱へと転化せざるをえない。そして日本における中国侵略戦争阻止の反戦闘争の爆発、その革命的内乱的発展は必ず在日人民を含む国際的決起、何よりも日本と中国人民との国際連帯をつくり出し、反帝・反スターリン主義世界革命の圧倒的展望を切り開くのです。
 中国侵略戦争は「起こるか、起こらないか」という問題ではない。それはすでに「事実」であり、始まっています。11月米大統領選をめぐって、民主党ハリスも共和党トランプも、中国を制し、打ち負かすことでアメリカの世界支配を再確立するといったことを明言しています。一時的に現れた「円安・株高」の流れを完全に断ち切られ、いよいよ八方ふさがりとなった日帝もまた、自民党総裁選に小泉、石破、河野、小林、高市、茂木、上川、林らといった人物を並べ、だれが中国侵略戦争を遂行するのか、改憲をやるのかを競わせ、挙国一致に向かわせようと必死になっています。
 9月6日付の日本経済新聞は、「中国は日米の想定を上回るペースで軍備を増強しており、台湾有事の『2027年説』が現実味を帯びる。次の自民党総裁は任期の3年間に重大な局面に直面する可能性がある」として、「決断力・胆力が必要」などと書き立てています。日帝はこの中国侵略戦争の「中心国」「戦勝国」となることに、没落・衰退からの「一発逆転」をかけているのです。それは台湾、中国本土、沖縄、日本全土、アジア、世界の労働者人民に第2次大戦以上の犠牲を強いる。労働者階級が生きる道は、帝国主義を打倒する反戦闘争=階級的労働運動=プロレタリア革命以外にありません。

9・22横須賀―10・7新宿へ

 11・3労働者集会の6千人結集の実現に向かって、いかに闘い、組織するか。何よりも中国侵略戦争に向かっての9月自民党総裁選―10月新政権発足(解散総選挙情勢)の大反動と全面的に対決し、8・6広島闘争に続いて情勢全体を揺さぶるような大反戦闘争を爆発させることです。9・22横須賀基地闘争、10・7新宿大反戦集会・デモが最大の焦点です。
 横須賀は米第7艦隊が司令部を置き、核空母の母港であり、イージス艦、原子力潜水艦など艦艇60隻、航空機350機、兵員6万人を運用する巨大基地です。海上自衛隊の自衛艦隊司令部も置かれ、来年度にはトマホークが配備されようとしている。沖縄、横田とともに横須賀は日米安保の最大の実体であり中国侵略戦争の最大の中枢拠点です。「横須賀を中国侵略戦争の司令部・出撃基地にするな!」「トマホーク配備阻止!」「沖縄と共に安保粉砕・基地撤去へ闘おう!」「横須賀を反戦の街に!」そして「自衛隊員は侵略の銃をとるな!」と訴え、9・22横須賀中央駅前に大結集し、米軍基地正門へ進撃しましょう。1966年横須賀原潜入港阻止闘争の戦闘的高揚が67年10・8羽田闘争、68年1月佐世保闘争につながっていったように、今こそ首都圏の大行進運動勢力の総結集で、本土における安保・沖縄闘争の爆発を横須賀からつくり出しましょう。
 さらに、10・7パレスチナ人民蜂起と米帝=イスラエルのガザ虐殺戦争開始1周年の日に設定した10・7反戦闘争を、11・3前の最大の反戦闘争として、情勢を一変させるような闘争として首都・全国で打ち抜きましょう。10・7蜂起を受けて現代的に再確立した7・7路線と血債の思想をもって、パレスチナ・中東人民、中国・アジア人民との連帯に自らの解放をかけ、10・7闘争に総決起しましょう。あえて言えば、われわれは「11・3集会結集のために」闘うのではない。本当にこの帝国主義の侵略と虐殺を一日たりとも、1分1秒たりとも許せないから、9・22―10・7反戦闘争を総力で闘うのです。
 軍事空港粉砕を掲げて58年間闘い抜いてきた三里塚闘争は、中国侵略戦争に向けた空港―公共インフラの軍事利用、土地収用攻撃を実力粉砕する闘争としてますます決戦化しています。5月沖縄闘争における辺野古工事阻止の闘いに三里塚反対同盟が合流したことは決定的でした。9・22―10・7を闘い抜き、10・13三里塚闘争に結集して、反対同盟―動労千葉と共に労農学・全人民の団結を固め、11・3への「大行進」をつくり出しましょう。
 そして9・22―10・7の反戦闘争の巨大な爆発をかちとりつつ、11・3集会の「組織戦としての組織戦」をやり抜きましょう。この間の連合、全労連などあらゆる既成の労働運動・労働組合の屈服と産業報国会化は、中国侵略戦争に向かって進んできました。戦後労働法制を最後的に解体し、階級闘争、階級的労働運動をその考え方からして絶滅し、労組なき社会をつくる攻撃----その最たるものとして関生支部への弾圧、港合同昌一金属支部への解体攻撃、そして動労千葉を先頭とする国鉄闘争への暴力的な裁判終結攻撃があります。すべてが中国侵略戦争突入に向かっての階級解体=動員攻撃としてあることを暴露し、労働者階級の未来をかけて今こそ立ち上がるときであることを懸命に訴えましょう。そしてその勝利の展望は、国鉄闘争、3労組共闘でつくってきた11月労働者集会と改憲・戦争阻止!大行進運動にあること、8・6広島のような闘いが学生や青年を先頭に始まっていること、これらを生き生きと伝え、共に闘うことを呼びかけましょう。このまま日本の労働運動・労働組合が屈服を続けていいはずがない、何とかしなければならない----そう思っている労働者は日本全国に数千どころか数万、数十万と存在している。その人たちとの接点を職場、産別、地域全体に広げ、新たな活動家、革命家の結集をかちとりましょう。

反革命=EL5派の追放・一掃を!

 22年の革共同第8回大会で「除名決議」をあげられた井上と共に革共同から集団脱党した「EL5派」が今年2月4日、「革共同・東北地方委員会総会」をでっち上げ、反革共同の反革命組織の立ち上げを宣言しました。仙台と福島の極少数部分とはいえ、革共同に代わる「新たな革命的労働者党を建設する」などと宣言し、公然と反革共同=反革命の「党」として名乗りを上げるに至っては、革共同として、これ以上のEL5派による革命運動、階級的労働運動への敵対を容認することはできません。
 EL5派の出発点は、階級的労働運動路線を真正面から実践していくことを確認した19年9月26全総への反対です。そして「世界は好景気。世界戦争規模の戦争が始まっているわけでもないし、革命情勢でもない」「階級的労働運動を組織することは無謀」などと主張し始めた。その転向は、中国侵略戦争・世界戦争の開始情勢において、いまや帝国主義の手先そのものとなっています。このような連中が国鉄闘争や11月集会に潜り込んできていることなど、断じて許されることではありません。
 日和見主義、反革命を絶対にあいまいにしない。これが革共同を真の階級の党、マルクス主義、レーニン主義の党、反スターリン主義を貫き世界革命に勝利する党たらしめてきました。革共同はこのことを誇りをもって堂々と宣言するものです。
 最後に、11・3集会6千人結集の組織化は、党建設の圧倒的前進と一体であり、その鍵は機関紙活動を軸に地区党建設、細胞建設を進めることにあります。青年・学生のマルクス主義青年労働者同盟、マルクス主義学生同盟中核派への結集を全党の力で推進しましょう。大坂正明同志の控訴審闘争勝利、爆取弾圧完全粉砕へ闘う須賀武敏同志の防衛・奪還、そして8・6暴処法弾圧5同志の即時奪還をかちとりましょう!

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