9・12~13全学連大会へ

週刊『前進』04頁(3360号03面01)(2024/09/02)


9・12~13全学連大会へ

(写真 8月6日早朝、広島市職員の退去勧告を弾劾し原爆ドーム前を死守する全学連【広島市】)

(写真 反戦闘争けん引する全学連 軍基地ゲート前に座り込み、辺野古新基地建設の工事を実力阻止【5月20日 名護市】)

(写真 反戦闘争けん引する全学連 岸田打倒! 首都中枢で怒りのデモ。ガザ虐殺を弾劾し米大使館に肉薄【6月9日 港区】)


 全日本学生自治会総連合(全学連)中央執行委員会が、9月12~13日に開催される全学連第85回定期全国大会の招請状を発しました。その全文を掲載します。(編集局)

招請状
8・6闘争の高揚引き継ぎ 侵略と虐殺の帝国主義倒す 学生運動の歴史的登場を

 全学連は、9月12、13日に第85回定期全国大会を開催します。米日帝国主義が一体となり、核も用いた破滅的な戦争として中国侵略戦争を開始しようとするなか、戦争を阻止する全国学生の闘いが切実に求められています。全世界で、パレスチナ連帯・戦争反対を掲げ、多くの若者がデモに立ち上がっています。この闘いに続こう。反戦反核集会への禁圧を打ち破った8・6ヒロシマ闘争の勝利、人民の怒りで岸田を打倒した勝利は、学生・労働者の行動にこそ、戦争を止め社会を変える力があることを示しました。戦争か革命か、の歴史選択が問われるなかで、今年の全学連大会は中国侵略戦争阻止の巨大な階級決戦に向かう跳躍台です。戦争と虐殺に怒る全ての学生は全学連大会に集まろう。

世界戦争の元凶=帝国主義倒そう

 昨年10月7日、パレスチナ人民が武装蜂起し、全世界に巨大な衝撃を与えました。イスラエルに75年以上強制されてきた地獄の現実を、パレスチナ人民自らの手で打ち破る闘いである10・7蜂起は、植民地支配が過去の遺物ではなく、米日をはじめとする帝国主義国が、パレスチナなどの被抑圧国・民族の人々を軍事・経済力で今日まで支配してきた現実を暴き出したのです。この蜂起に震え上がったイスラエルは、民族解放の闘いをたたき潰すための虐殺を開始しました。アメリカ帝国主義はこの際限ない大虐殺を軍事支援で支えているのです。
 一方で、ウクライナ戦争は3年目に突入し、戦況が激化し続けています。ウクライナに武器を送る北大西洋条約機構(NATO)は「核の同盟」を掲げ核兵器の近代化を進め、ロシア・プーチンも「核戦争の準備はできている」と発言し、戦場では劣化ウラン弾が使用され、核戦争の危機が切迫しています。8月からはウクライナによるロシア本国への攻撃が開始され、NATOとロシアが正面衝突する戦争に向かって泥沼化の一途をたどっています。両国の人民は親戚や友人の関係も国境によって引き裂かれ、支配階級のために望まぬ殺し合いに引きずり込まれているのです。
 日本の岸田政権は、米帝と一体となって中国への侵略戦争の準備を進めています。それは、米軍の高官が「台湾海峡を地獄絵図にする」と公言しているように、中国人民への虐殺をいとわず、核使用も辞さない、全世界を破滅させる戦争です。4月の日米首脳会談では、中国本土を直接攻撃する敵基地攻撃能力を保有する自衛隊が侵略戦争の前面に立つことが確認され、労働者人民を戦争に総動員する様々な攻撃がかけられています。米国の核で日本を防衛するという名目で中国への核使用のシナリオを具体化する「拡大抑止」の協議、自治体を国家が統制して戦争協力させる地方自治法の改悪など、侵略戦争の具体的な準備が進められてきました。
 このさなかの6月、米軍・自衛隊の強化が進む沖縄で、16歳に満たない少女が米兵に性的暴行を受けるという許しがたい事件が明らかになりました。岸田政権は、事件への怒りが基地撤去の闘いとして爆発することを恐れ、沖縄県議選が終わるまで3カ月も事件を隠ぺいしていたのです。事件からも明らかなように、帝国主義の軍隊は住民の命を守るものではなく、支配階級の利益のために侵略と殺りくをする組織です。支配階級のための戦争で銃を握らされ、殺し合いに動員されるのは私たち労働者人民、とりわけ若者です。こんな戦争は絶対に止めなければなりません。
 これらの戦争の原動力は、戦後の世界支配を続けてきた米帝が没落し、軍事・経済力で維持されてきた体制が崩壊している巨大な情勢にあります。米帝は、この苦境からの巻き返しをかけて、「ロシアを押さえつけ、中国を打ち負かす」という国家戦略を掲げ、経済・軍事大国として肥大化した中国をたたきのめす戦争に絶望的に突き進んでいます。そのことがウクライナ戦争とガザ大虐殺を激化させています。日本帝国主義もまた、経済の完全なる行き詰まり、政権支持率のかつてない低迷という体制的危機を突破するために、軍需産業と戦時経済に転換し、米帝とともに中国侵略戦争に主体的に参戦しようとしているのです。
 このような核保有大国が衝突する世界戦争・核戦争は、人類の存続すら危ぶまれる破滅をもたらすものです。その先に私たちの未来はありません。破滅的な戦争を生み出す帝国主義の支配を終わらせ、学生・労働者が主人公となる新たな社会を、私たちの闘いでつくろうではありませんか。

学生が反戦闘争の先頭に立つ時だ

 世界中の人々が新たな社会を目指して行動を開始しています。「第二の反戦世代」と呼ばれる米国の学生・若者を中心に、パレスチナ連帯の実力行動が全世界で巻き起こっています。彼らは、逮捕や大学による処分を恐れず、全人生をかけて闘っています。7月、イスラエルのネタニヤフ首相の米議会演説に対し、米国の若者は議事堂周辺の道路を封鎖し、虐殺を容認・支援し続ける米政府に怒りの実力闘争をたたきつけました。帝国主義足下から自国政府打倒の闘いが始まっていることは決定的です。
 日本の青年・学生も、米学生に比肩する戦争阻止の闘いを開始しています。全学連は、パレスチナ人民、沖縄人民の不屈の闘いに連帯し、首都・東京で岸田打倒を訴える実力デモを何度も闘ってきました。その先頭には、体を張ってスクラムを組む女子学生の存在があります。彼女たちは、学生・労働者の実力の闘いに社会を変える展望をつかみ、生来受けてきた女性差別による絶望を打ち破って、続々と闘いに立ち上がっています。巨万の人民が反戦デモに合流する時代が始まっています。
 長崎市が8月9日の平和祈念式典にイスラエルを招待しなかったことに対し、主要7カ国(G7)が反発して大使が式典を欠席したことに示されたように、戦争を進める帝国主義にとって、広島・長崎の式典は戦争政治のための場でしかありません。今年の8月6日の広島市の平和記念式典は、被爆地の名を利用してイスラエルの虐殺を認め、ロシアや中国の核のみを非難し、米日帝の核戦争を容認する「戦争式典」へと変質させられました。この政治目的を貫くため、当日の原爆ドーム前は、市民による一切の反戦反核集会が禁止されました。核戦争を進める「戦争式典」に対し、被爆者を先頭に全世界から怒りの声が上がりました。全学連は、前夜から原爆ドーム前に座り込み、排除に来た警察機動隊・広島市職員にスクラムで対峙し、全世界の怒りと共に反戦反核集会を守り抜いたのです。
 そして、岸田は14日に自民党総裁選への不出馬を表明しました。学生・労働者の行動がついに岸田政権を打倒したのです。しかし総裁選では、誰が戦争国家化をより凶暴に進めるかを競い、新たな戦争突撃内閣が登場しようとしています。
 戦争阻止の闘いは正念場です。日米政府は年内に中国侵略戦争の共同作戦計画を正式に策定し、「拡大抑止」の共同文書を取りまとめようとしています。8・6闘争、岸田打倒の勝利を土台に、全学連大会で団結を打ち固め、11月全国労働者総決起集会への全国学生の大結集を勝ち取り、第3次世界大戦=核戦争を始まる前に止めましょう。
 人類の歴史を動かしてきたのは、いつも大多数の無名の人々の力、とりわけ若者の行動でした。戦争や貧困、差別などの目の前の現実に対して、一人一人が決意し怒りをもって行動を開始したときに、社会は大きく変わっていきます。戦争か革命か----二つに一つの選択が問われている時代に、団結して社会を変える未来を選び取りましょう。全学連大会に集まり、共に帝国主義を打倒する闘いに立ち上がりましょう。
 8月28日
 全日本学生自治会総連合中央執行委員会
   ◇   ◇    
9月12日(木)午前10時~13日(金)/浜町区民館(東京都中央区日本橋浜町3―37―1)/問い合わせ・参加希望はX(旧Twitter):@Zengakuren
Eメール:mail_cn001@zengakuren.jpまで

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