国鉄闘争貫き3労組守る 動労千葉を支援する会 11月へ戦闘態勢
国鉄闘争貫き3労組守る
動労千葉を支援する会
11月へ戦闘態勢
動労千葉を支援する会は24年度定期総会を8月24日、DC会館で開いた。
動労千葉物販の重要性を再確認
改憲と戦争国家化を目的に強行された国鉄分割・民営化に立ち向かい、動労千葉を支えてきた支援する会は、その使命にかけて11・3労働者集会6千人結集の先頭に立つと確認した。
主催者としてあいさつした神奈川の運営委員は、動労千葉物販が地域の労働組合に闘いを持ち込む重要な武器になっていると改めて強調し、物販に協力してくれたあらゆる労組に11・3集会への結集を真剣に提起しようと呼びかけた。
経過を報告した山本弘行事務局長はまず、7月31日の1047名解雇撤回裁判で東京地裁が行った暴挙を弾劾した。東京地裁は解雇を首謀し実行したJR西日本元会長の井手正敬とJR東日本会長の深澤祐二の証人尋問を認めず、結審を強行。これに抗議する傍聴者に全員退廷を命じて暴力的に裁判所から排除した。国鉄闘争は解雇撤回まで「あと一歩」のところに迫っている。だから裁判所は、何としても真実を押し隠そうと必死なのだ。山本事務局長は、闘いの前進への確信も固く、11月13日の判決に大結集して反動判決を打ち砕こうと訴えた。
また、集会禁止攻撃を粉砕した8・6ヒロシマの勝利を確認した。そして、戦争への怒り、職場に渦巻く怒りを巨大な力に組織するため、11・3集会6千人組織化の先頭に支援する会が立とうと呼びかけた。
運動方針を織田陽介事務局次長が提案し、動労千葉の提起に全力で応え、11・3集会の大結集を実現しようと訴えた。日米帝国主義は安保体制を中国侵略戦争を実際に遂行するための軍事同盟に大転換させた。だが、これへの怒りは沖縄を先頭に燃え上がっている。8・6ヒロシマの勝利は、日米安保を揺るがす大闘争の突破口をこじ開けた。
だからこそ国家権力は、11月集会呼びかけ3労組への組織破壊攻撃を強めている。それは昨年の11・19労働者集会後、参加した労組が各職場でストライキに立ち、階級的労働運動復権の兆しを生み出したことへの反動でもある。織田事務局次長は、戦時国家改造の先端にある「労組なき社会」化の攻撃と対決する動労千葉を守り抜き、その組織拡大を支えようと力説した。そして、動労千葉物販の取り組み強化と、支援する会の青年世代への拡大を具体的方針として確認した。
動労千葉からの報告を関道利委員長が行い、JRが先頭に立って進める労働法制改悪との闘いの重要性を強調して、11・3集会へ総力の組織化を訴えた(要旨別掲)。
昨年倍する結集へ最先頭で闘う
討論では、木更津の会員が地域の怒りと結んで久留里線の廃線を必ず阻止する決意を表した。JRの運転職場に継続的にビラを配布している東京西部の運営委員は、業務融合化で運転士に疲弊を強い安全を破壊するJRに怒りを示した。11・3集会に向けた地域・職場の取り組みを習志野と東京東部の会員が報告した。全学連の学生は「動労千葉と連帯しているから、新たに決起してきた仲間に対し、人生をかけて闘おうと真剣に提起できる」と自信に満ちて語った。
討論をまとめた東京三多摩の運営委員は、地域で企画した「琉球弧を戦場にするな!」の上映会に多くの初参加者が集まったと報告し、労働者民衆の意識が一変している情勢をとらえて11・3集会を組織しようと呼びかけた。
運動方針を採択し、運営委員を選出して、支援する会は11月労働者集会への戦闘態勢を整えた。第二部の懇親会では、動労千葉組合員との交流を深め、さらに強い団結を固めた。
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「支援する会」総会 動労千葉からの提起
関道利委員長
労働者の力で戦争を止める11・3集会に6千人の結集を
国鉄闘争全国運動の7・14全国集会は620人が結集しました。国鉄闘争を軸に労働運動を再生し、戦争を止め、社会を変える集会として大成功したと思います。韓国鉄道労組ソウル地方本部が参加して、国際連帯も深まりました。
集会では全国金属機械労組港合同昌一金属支部への選別解雇と、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部への大弾圧を、11・3労働者集会への6千人結集で打ち破ろうという特別決議を上げました。来年5月に幕張メッセで行われようとしている武器見本市に反対する3労組のアピールも発表しました。
弾圧・規制に抗し8・6広島は勝利
4月の日米首脳会談以降、急速に戦争情勢が進んでいます。日米政府の中国に対する「拡大抑止」が、核戦争の危機を招くことは明らかです。
8・6ヒロシマは前夜から原爆ドーム前に座り込む闘いになりました。暴力行為等処罰法で5人の仲間が不当逮捕・起訴され、平和記念公園を封鎖して反戦反核の声を上げさせない攻撃と対決し大勝利しました。
広島市の松井市長は「8・6ヒロシマ大行動だけが集会場所の変更に理解を示してくれなかったので、来年はこの団体への対策をしっかり講じなければならない」と言っています。まったく許せません。来年は天皇が広島に行くという話も出ています。5人の仲間を直ちに奪還し、来年の8・6にも全力で結集しなければなりません。
今、「四十年に一度」と言われる労働法制の改悪が急速に進んでいます。1月16日に経団連が「労使自治を軸とした労働法制に関する提言」を出しました。経団連は、労働基準法は画一的で「柔軟な働き方」が実現できないと言っています。しかし、労基法は労働条件の最低基準を定めたものだから、画一的なのは当たり前です。それを「生産性向上」のためのものへと根本的に転換させようとしています。
労組なき社会狙う労働法改悪粉砕を
1月16日に経団連の提言が出て、1月23日に厚生労働省が「労働基準関係法制研究会」を立ち上げました。まさに出来レースです。労働基準関係法制研究会はすでに11回の会議を開催し、法制化に一挙に進もうとしています。労基法を解体し、労働法制を労働組合を前提にしないあり方に転換する。経団連は「労使協創協議制」を作り、そこに団体交渉権のようなものを与え、さらに個々の労働者を規律する契約を締結する権限も持たせるとしています。労働条件の不利益変更も、労使協創協議で合意すれば合理的だと推定することにする。労働者代表の選出単位も、事業所ごとではなく会社全体にする。
これに連合が加担しています。連合は2001年に「労働者代表法案」を作っている。労働者代表には団体交渉権も争議権もない。それを連合が推進し、経団連の議論に乗っています。
労働法制改悪は、これまで通りの労働者支配が成立しなくなったということです。攻撃を先導しているのはJR東日本です。経団連の労働法規委員会の委員長はJR東日本元会長の冨田哲郎です。彼は2018年、安倍から首相官邸に呼び出され、東労組を解体しろと言われて、それを行った人間です。JR東日本では社友会が組織されています。前社長の深澤祐二は、「社友会は前人未到の挑戦だ。日本の労働法制は労働組合中心に作られているから社友会は苦戦している」と言いました。「労組なき社会」の全体化をJR東日本は狙っています。
国鉄分割・民営化で生まれたJR東日本が労働法制改悪を先導しています。これと原則的に対決している国鉄闘争の意義は大きいと思います。
7月31日の国鉄解雇撤回裁判では、裁判所が結審を強行し、私も退廷させられました。裁判長は「裁判は終わった」と言いながらなぜか居残り、抗議の声を上げる傍聴者を廷吏を動員して暴力的に排除した。これが国鉄分割・民営化との闘いを何としても終わらせるための攻撃であることは間違いありません。1047名闘争は現在の課題であり、敵の攻撃の核心を突く闘いです。11月13日にどういう判決が出ようと、解雇撤回まで闘う決意です。
階級的労働運動をよみがえらせる
11・3労働者集会は去年を倍する結集を実現して成功させたいと思います。
3労組に激しい労組解体攻撃がかけられています。関生支部の湯川裕司委員長には京都地裁で懲役10年もの求刑がなされました。こんなことが許されるわけがありません。昌一金属支部に対する組合役員の選別解雇の攻撃に負けるわけにいきません。戦争に動員されるのも労働者なら戦争を止めるのも労働者です。だから資本と国家権力は労組解体に全力を挙げてくる。これに立ち向かい、階級的労働運動をよみがえらせる集会として11月労働者集会をかちとりたい。
日本政府による中国侵略戦争阻止が11月集会の大きなテーマです。南西諸島の自衛隊ミサイル基地化を許さない安保・沖縄闘争が重要になっています。
昨年の11月集会は、パレスチナ連帯集会として多くの新しい人々が参加しました。今年の集会もパレスチナ連帯は重要な柱です。武器見本市反対の闘いは、パレスチナとの連帯をかけた闘いです。
11月集会には海外代表団も多く参加します。韓国の民主労総金属労組旭支会は解雇撤回の大きな勝利を手にしました。労働者の国際連帯で戦争を止め、社会を変える11・3集会にしたいと思います。
昨年の11月集会後、集会参加労組が次々にストライキに立ちました。労働運動再生の可能性が大きく切り開かれています。だからこそ6千人結集を提起できるようになりました。6千というのは大変な数ですが、実現の可能性があることは間違いありません。
11月集会を成功させるためには、支援する会の皆さんの力が必要です。共に闘いましょう。