無実の大坂さん奪還を 反戦闘争拡大し控訴審勝利へ 8・24集会
週刊『前進』04頁(3360号01面02)(2024/09/02)
無実の大坂さん奪還を
反戦闘争拡大し控訴審勝利へ
8・24集会
(写真 8・6広島闘争の高揚感で意気高くかちとられた大坂さん奪還集会。壇上は星野暁子さん【8月24日 東京・江戸川区】)
1971年に沖縄返還協定批准に反対する11・14渋谷暴動闘争を闘い、警官「殺害」の実行犯にでっち上げられ、昨年末に懲役20年の有罪判決を受けた大坂正明同志と連帯し、控訴審無罪判決、即時釈放を求めて「沖縄を戦場にするな! 無実の大坂正明さんを取り戻そう8・24集会」が8月24日夕、東京・江戸川区の総合文化センターで開かれ、150人が集まった。懲役20年判決は裁判の否定であり絶対に許せないという怒りと、8・6広島原爆ドーム前集会の大勝利の高揚感に満ち、控訴審闘争に大衆的な力を結集し、11月集会へ攻め上ることが共通の決意となり、全登壇者と会場が一体となる素晴らしい集会になった。
冒頭、集会に寄せられた大坂さんのメッセージ(4面別掲)が読み上げられ、全体で力強く確認した。
大坂さん解放署名呼びかけ人のジャーナリスト・浅野健一さんが登壇し、大坂さんと面会し、控訴審闘争、反戦闘争、沖縄闘争について意見を交わし、共鳴し合ったと報告した。そして、大坂闘争を国際問題にする、外国報道機関に働きかけることが大事だと語った。また8・6広島闘争の現場を終始取材したことを報告し、「権力の弾圧をはね返した」と勝利感を共にしたと述べた。
8・6ヒロシマ大行動実行委員会の八木康行さんが、8・6広島闘争の報告を行い、暴処法弾圧5同志奪還を訴えた。大坂さん救援会事務局長の小泉義秀さんが経過報告に立ち、「この戦時下に松川裁判闘争を超える闘いをつくり出す」「星野・大坂の力を一点に集中する」「大坂解放の署名運動を転換的、爆発的に展開しよう」と強調した。
続いて、9月13日の控訴趣意書提出期限に向かって奮闘中の大坂裁判弁護団・西村正治弁護士が、控訴審勝利に向けての闘いの要点を提起した。判決は、35回の公判をなかったことにしようと、「52年前の検察調書を基本とする」と最初に宣言する異様な判決になっている。この作られた目撃証言について著名な心理学者に供述分析を依頼し、詳細な鑑定意見書が準備されていることを紹介し、その中身を解説した。
特に、供述の経過を見るため検察官調書だけでなく、警察官調書など膨大な捜査資料を読み込んで調書が作られる過程を分析することで、供述が捜査官の誘導で作られていったことが明らかになった。供述時は、事件から3カ月も経っているが、まるでビデオを見ているかのように何人もの動きや位置を具体的に語ることなど、普通の人にはできない。「臨場感にあふれた」ものほど危険なのだ。結局、「後から作られた記憶」であることがはっきりした。これらを説き明かし、参加者は一審判決の核心について理解を深め、勝利への確信を高めた。
大坂さん親族の佐藤政直さんが、「大坂さんを元気なうちに取り戻したい、みんなに知ってもらって署名を集めてほしい」と決意を込めて訴えた。星野全国再審連絡会議共同代表の星野暁子さんが登壇し、「長期に闘ってきた星野救援会と大坂救援会が固く団結して一体に闘うことが大切」と語り、「沖縄闘争を訴える大坂さんに連帯して闘いましょう」と呼びかけた。
全学連の神野豊典副委員長、東京労組交流センターの大谷京子さんを始め5人が、闘う現場からの決意と大坂さん奪還アピールを行った。それぞれ8・6広島闘争勝利の高揚感をもって、大坂さんを必ず取り戻す決意が述べられた。
まとめと行動提起を大坂救援会事務局の杉浦文俊さんが行い、「大坂解放署名を拡大し、松川裁判闘争を超えよう。8・6広島の勝利で岸田を打倒した。星野・大坂の力を一つにし、11・3集会6千人を集め、戦争をとめよう。大坂さんを取り戻そう」と、力強く締めくくった。