9・8革共同政治集会へ 中国侵略戦争阻む反戦闘争を 今こそ日帝打倒に総決起する時

週刊『前進』04頁(3360号01面01)(2024/09/02)


9・8革共同政治集会へ
 中国侵略戦争阻む反戦闘争を
 今こそ日帝打倒に総決起する時


 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、国鉄千葉動力車労働組合の3労組が呼びかける11・3全国労働者総決起集会/改憲・戦争阻止1万人大行進(東京・日比谷野外音楽堂)まで2カ月。腐敗した極右政治家らが排外主義と戦争への突進を競い合う9月自民党総裁選に続いて10月衆院解散―11月総選挙も予想され、何より米大統領選に向かって世界戦争情勢がますます激化する中で、この2カ月は、本当に戦争を止め社会を変えるにはどうすればいいのか、その力がどこにあるのかが全人民に問われる過程となる。求められているのは、8・6広島闘争のような反戦闘争の全社会的な爆発であり、戦時下でストライキを闘う労働組合の登場であり、帝国主義打倒へ闘う革命党の建設だ。9・8革共同政治集会に結集し、中国侵略戦争を阻む今秋反戦闘争の爆発から11・3集会6千人結集へ攻め上ろう!

排外主義の扇動を許すな

 防衛省は8月26日、同日午前11時29分頃から約2分間にわたり中国軍のY9情報収集機が長崎県男女群島沖上空に侵入し、中国の軍用機による初の日本領空への侵犯が確認されたと発表した。官房長官・林芳正は「重大な主権侵害」と叫び、日本のマスコミもこれを機にけたたましく「反中国」を宣伝している。
 だが今回の事態が、米日帝国主義の中国侵略戦争に向けた策動、特に米軍・自衛隊の軍事演習や挑発的行動が東アジアの軍事的緊張を著しく高める中で起こったことは明白だ。これに先立つ7月4日には海上自衛隊の護衛艦が中国東部浙江省沖合で中国領海に侵入し、中国側から退去勧告と厳重抗議を受けている。
 7月28日~8月7日には米海兵隊と陸上自衛隊の国内最大規模の共同実動訓練「レゾリュート・ドラゴン24」が、中国に対する「露骨な戦争準備、威嚇」(7月23日付琉球新報)として行われた。台湾から東へわずか110㌔メートルの位置にある与那国島には米軍の最新式対空レーダーが初めて持ち込まれ、与那国空港や公道も訓練に使われ、ミサイル発射機も展開された。この事態に、当初は自衛隊配備に賛成した住民からも「ミサイル部隊や米軍が入ってくるとは思わなかった。だまされた」と憤りの声が上がっている(8月9日付沖縄タイムス)。
 こうした米日の戦争策動を背景に発生した中国軍機の「領空侵犯」に対し、自民党総裁選に立候補を予定する外相・上川陽子は「日本の領土、領海、領空を断固として守る」などと気色ばみ、高市早苗、小林鷹之らも「厳重に抗議する」と口をそろえる。さらに立憲民主党代表選への出馬を表明した枝野幸男は、米日の戦争策動に対しては一言半句も触れず「北京政府の国際法に違反した挑発的行動に厳しく抗議します」「こうした問題には与党も野党もありません。(日本政府が)北京政府に対して毅然とした対応をされる限り、党派を超えてこれを支持します」などと自身のSNSに投稿した。「北京政府」とは、北京にある中国の現政権を合法政府と認めず、これとは別に中国政府が存在することを主張する排外主義的用語であり、「一つの中国」の原則を少なくとも公式には承認する日本政府の見解をも覆す極めて挑発的な暴言だ。枝野はあえてこの言葉を使うことで中国への敵意をあらわにし、「戦時には与党も野党もない」として、挙国一致で中国侵略戦争を推進することを誓約したのだ。
 立民との「野党共闘」にすがる日本共産党を含め、排外主義に屈服し戦争翼賛勢力と化した既成野党や連合幹部を絶対に許すことはできない。こんな連中に戦争を止める力も社会を変える力もないことは明白だ。

「対中国」叫ぶハリス演説

 11月米大統領選の候補者指名を行う民主党全国大会が19~22日にイリノイ州シカゴで行われ、ガザ虐殺に抗議する大デモが大会会場に迫る中、22日にハリスが指名受諾演説を行った(関連記事2面)。
 ハリスは「21世紀の競争で米国が中国に勝利する」「世界的なリーダーシップを放棄せず、強化する」と強調し、アメリカ帝国主義の基軸国としての地位と世界的覇権をかけて中国を打ち負かす「決意」を全面に押し出した。そして「最高司令官になれば、私は、米国が世界で最も強力で、最も殺害力ある軍隊(most lethal fighting force)を保持し続けるようにする」とまで主張した。さらに「ウクライナと北大西洋条約機構(NATO)とともに力強く立ち上がる」「私はいかなる時にもイスラエルの自衛権のために立ち上がり、自衛能力の確保を保証していく」と強調し、ウクライナ戦争の継続とイスラエルへの全面擁護・支援を約束。それでいて、ガザでの「人道危機」については「胸が張り裂けそうだ」などと口先で「嘆いて」みせたのである。
 要するにハリスが演説で最も強調したのは、バイデン政権下で強行されてきた中国侵略戦争―世界戦争・核戦争をさらに徹底的に推進するということである。共和党トランプに「リベラル色」を対置するよりも、世界戦争を遂行する「戦時大統領」として、自分の方がトランプよりもふさわしいと押し出したのだ。
 ウクライナ戦争、ガザ・中東での戦争を継続・激化させながら、日帝をはじめとした同盟国を総動員して中国侵略戦争に向かって突き進む以外に、米帝の延命の道は残されていない。これに対し、米国内ではパレスチナ連帯闘争をはじめとした労働者階級人民の決起が拡大し、階級闘争の新段階を切り開いている。問われているのは世界戦争か世界革命かの歴史選択だ。

沖縄の怒りと闘い共にし

 この未曽有の世界戦争情勢のただ中で、11・3労働者集会/改憲・戦争阻止大行進に昨年を倍する大結集をなんとしても実現しなくてはならない。その最大の核心は、米日帝の中国侵略戦争を阻む反戦闘争の爆発をかちとることにある。
 防衛省は20日、沖縄・辺野古新基地建設に向けた大浦湾北側の護岸造成の本格的着工を強行、22日には、抗議活動中の女性と警備員がダンプカーと衝突した6月28日の死傷事故以来中断されていた名護市の安和桟橋と本部港からの土砂搬入作業を再開した。防衛省は卑劣にも安和桟橋での抗議活動を「民間人に対して危険・危害を及ぼす妨害行為」などとののしり、事故の責任を抗議活動の参加者に転嫁するが、基地建設工事の強行こそが一切の元凶であることは明白だ。
 また8月23日には、昨年12月に嘉手納基地所属の米兵から暴行された被害少女が、那覇地裁で行われた同事件の公判に出廷し、戦時性暴力そのものというべき事件の真相を5時間にわたり証言した。多くの沖縄人民がこの凶悪犯罪にあらためて衝撃を受け、怒りの声を上げている。性暴力をはじめとした米軍の凶悪犯罪を居直り、隠ぺいしながら、琉球弧のさらなる軍事要塞(ようさい)化を進めようとする米日帝を断じて許すことはできない! 今こそ沖縄の怒りと闘いを共にし、全国で反戦反基地闘争を巻き起こそう。
 集会禁止攻撃を粉砕して原爆ドーム前集会を貫徹した8・6広島闘争の勝利を可能にしたのは、被爆者、被爆2世・3世を先頭とする広島現地の闘い、改憲・戦争阻止!大行進を結集軸とする反戦闘争の拡大、そしてこれらと並んで全国の職場で波状的なストライキを展開し、闘う労働組合の復権に果敢に挑戦してきた現場労働者の決起にほかならない。関西生コン支部への大弾圧、会社倒産・整理解雇による港合同への組織破壊攻撃は、こうした労働者の怒りと決起の拡大を恐れる日帝支配階級の絶望的危機に駆られた凶暴化のあらわれだ。闘う労働組合を守り抜き、労働者の決起を拡大しよう。8・6広島暴処法弾圧の5人の仲間を取り戻そう。9・8革共同政治集会の成功をかちとり、11・3日比谷に巨万の怒りと闘いを総結集させよう!

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9・8革共同政治集会
 9月8日(日)午前11時開場、正午開会
 タワーホール船堀5F・大ホール(東京都江戸川区船堀4―1―1、都営新宿線「船堀」駅徒歩1分、都営バス「船堀駅前」下車すぐ)
 ◎基調報告 秋月丈志(革共同書記長)

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