ネタニヤフ米議会演説を数万人が直撃 実力決起で虐殺を弾劾

週刊『前進』04頁(3355号04面01)(2024/07/29)


ネタニヤフ米議会演説を数万人が直撃
 実力決起で虐殺を弾劾

(写真 ユダヤ人団体が即時停戦を求め、逮捕を辞さずに議会内の建物で座り込みを行った【7月23日】)

(写真 連邦議会議事堂近くに集会の演壇が設置され、イスラエルへの軍事支援中止を訴える大きなのぼりが掲げられた【7月24日 ワシントン】)


 米ワシントンの連邦議会議事堂周辺に7月24日、全米各地から数万人が駆けつけた。「パレスチナ青年運動」やユダヤ人団体「平和を求めるユダヤ人の声(JVP)」、反戦団体ANSWERなど多数の団体の呼びかけに応え、ガザ大虐殺を進める戦争犯罪者ネタニヤフと、虐殺を全力で支えるアメリカ帝国主義に激しい怒りがたたきつけられた。
 議事堂がフェンスで囲まれるなか、参加者たちはネタニヤフの登院を阻もうと議事堂周辺の6交差点すべてを実力で封鎖。車列に立ちはだかった参加者の逮捕に怒りを倍加させ、「戦争犯罪者ネタニヤフを逮捕しろ!」「政府は虐殺を支援するな!」「パレスチナを解放しろ!」と訴えて議事堂方面へデモを行い、催涙スプレーなどでの権力の弾圧と対決して闘いぬいた。「レッドライン(越えてはならない一線)」を越えて虐殺を進めるネタニヤフと米帝への怒りを表すために参加者たちが身に着けた赤い服が首都中枢を赤く染め上げた。
 前日の7月23日には、多くの議員の事務所が入る議会内の建物で、JVPのメンバー数百人が赤いTシャツ姿で座り込み、多くが逮捕されながらも闘った。
 今回の上下両院合同会議でのネタニヤフ演説は米議会の民主・共和両党の指導部らが「米とイスラエルとの連帯を強調する」として計画したもので、パレスチナ10・7蜂起後は初めてだ。外国の首脳としては元英首相ウィンストン・チャーチルを抜き、過去最多の4回目の演説となった。
 演説は改めて、ガザ大虐殺が米帝による虐殺そのものであることを突き出した。バイデンとトランプを称賛し「この戦争は正義と悪、文明と野蛮の戦いだ」「われわれの敵は皆さんの敵、われわれの戦いは皆さんの戦い、われわれの勝利は皆さんの勝利だ」と叫んだネタニヤフは、「完全な勝利まで戦闘を続ける」と述べた。停戦合意には一言も触れず、むしろ、「(米国が)早く道具を与えれば、われわれは早く仕事を終わらせる」と、米帝の支援のもとで虐殺を激化させる意思をむき出しにした。
 しかし今回、ネタニヤフの米空港到着時に出迎えた米高官は一人もおらず、副大統領ハリスは大統領選に向けたイベントを理由に当日の議会を欠席。ほかにも多くの議員が欠席した。青年・学生を先頭に全米で闘われてきたガザ大虐殺弾劾・パレスチナ連帯の闘いが着実にネタニヤフと米帝を追い詰めているのだ。この闘いに続き、8・6広島反戦反核闘争に立とう。

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