中国侵略戦争へ実動訓練 過去最大規模レゾリュート・ドラゴン24
週刊『前進』04頁(3355号03面02)(2024/07/29)
中国侵略戦争へ実動訓練
過去最大規模レゾリュート・ドラゴン24
陸上自衛隊は7月28日~8月7日に米海兵隊との共同実動訓練「レゾリュート・ドラゴン24」を実施する。山口(米海兵隊岩国飛行場)、熊本(陸自健軍駐屯地、同高遊原分屯地、同大矢野原演習場)、大分(同日出生台演習場)、佐賀(同目達原駐屯地)、沖縄(自衛隊および在日米軍施設)の5県21カ所で行われ、自衛隊約5700人、米軍約3200人が参加する過去最大の規模だ。これ自体がすぐさま中国侵略戦争に突入できる態勢そのものであり、沖縄少女暴行事件を開き直り南西諸島の軍事要塞(ようさい)化を進めていることと一体で、断じて許すことはできない。「露骨な戦争準備、威嚇だ」(7月23日付琉球新報)と沖縄からも怒りの声が上がっている。
訓練には勝連分屯地(沖縄県うるま市)で今年3月に発足した第7地対艦誘導弾(ミサイル)連隊が初参加し、勝連と石垣市、宮古島市の駐屯地で12式地対艦ミサイル展開訓練を実施すると発表されている。米海兵隊が昨年発足させた「第12海兵沿岸連隊(12MLR)」も初参加する。また与那国、宮古、新石垣の3空港に加え、与那国の久部良漁港と祖納港も使用するとしている。久米島町の鳥島射爆撃場を共同訓練で初めて使用し、日米の攻撃ヘリなどによる実弾射撃訓練を予定している。自衛隊の那覇病院や那覇基地、白川分屯地、米軍のキャンプ・ハンセン、キャンプ・コートニー、嘉手納基地、キャンプ瑞慶覧、普天間飛行場なども使う。一部の公道も使用する予定だという。
文字通り沖縄・琉球弧を「戦場化」するための訓練だ。4月の日米首脳会談で確認された「米軍・自衛隊の指揮統制の連携強化」=「日米安保同盟の中国侵略戦争同盟へのアップグレード」が目的であり、離島を移動しながらミサイル攻撃を行う「遠征前進基地作戦(EABO)」の具体化を図るのが狙いだ。中国侵略戦争訓練そのものである。
目達原駐屯地は、陸自と米海兵隊のヘリの駐機拠点として今回初めて使われる。今回は使われないが同県の佐賀空港ではオスプレイ配備のための工事が昨年から進められており、一気に軍事拠点化を進める狙いがあるのは明白だ。
米軍オスプレイの参加に高まる怒り
また訓練ではCMV22オスプレイや最新鋭のステルス戦闘機F35Cなどの配備が狙われている岩国基地も使われる。しかも陸自は今月9日、昨年11月に米空軍所属で岩国基地から飛び立って鹿児島・屋久島沖で墜落したCV22オスプレイも訓練に参加すると発表した(24日には米軍から「空軍オスプレイは参加しない」と連絡を受けたと防衛省が発表。海兵隊オスプレイは参加するとのこと)。「欠陥機」であるオスプレイに対して飛行中止を求める声が数多く上がっているが、今回の訓練について防衛省は何の根拠もなく「安全に飛行できる」とうそぶいている。米軍オスプレイは昨年の事故直後に飛行を再開したが、多くの人民の怒りが高まる中で一時飛行停止に追い込まれ、現在も「制限」(30分以内に飛び立った場所へ戻れる範囲までしか飛行しない、など)を余儀なくされている。しかしオスプレイは中国侵略戦争、とりわけEABOにとって必要不可欠であり、今回のレゾリュート・ドラゴンへの参加で「制限」を取り払うのが狙いだ。
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