7・14国鉄全国集会の発言 社会かえる力はここに 戦争とめる闘いを

週刊『前進』04頁(3354号02面01)(2024/07/22)


7・14国鉄全国集会の発言
 社会かえる力はここに
 戦争とめる闘いを

 国鉄闘争全国運動7・14全国集会は、中国侵略戦争のための労組弾圧を絶対粉砕する決意を固め、11月労働者集会への大結集を誓う感動的集会となった。主な発言(要旨)と集会決議などを紹介します。(編集局)

開会あいさつ

本集会から新たな闘いを
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人 金元重さん

 国鉄闘争全国運動(国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動)は、2010年の国鉄1047名解雇撤回闘争の「政治和解」に際して、国鉄闘争の新たな全国運動として始まりました。解雇撤回も国家的不当労働行為の謝罪もないまま、国鉄闘争の幕引きが図られたわけです。これに対して、「JRに法的責任なし」でいいのか、新自由主義と対決し新しい労働運動をつくり直そう、国鉄闘争の火を消すな、と全国運動はスタートしました。
 全国運動の具体的成果が12年6月の東京地裁白石判決であり15年6月の最高裁決定です。国鉄分割・民営化に反対する職員の不採用基準の策定自身が不当労働行為だ、JRに採用されていたと言い得るという画期的な判決・決定でした。
 全国運動なしに11月労働者集会も26年間続くことはなかった。外注化阻止闘争や地域ぐるみの闘い、新自由主義に対抗する運動の構想を発信できたのも全国運動があったからです。韓国鉄道労組ソウル地方本部との共闘も生まれました。今日は4人の方がお見えになっています。戦争を絶対に阻止する反戦運動の課題が浮かび上がってきています。今日の集会を新たな闘いの一歩を築き上げる礎にしていきたいと思います。

特別報告

選別解雇を絶対粉砕する
 港合同昌一金属支部委員長 木下浩平さん

(写真 選別解雇と不屈に闘う昌一金属支部が登壇し木下委員長【右】がアピール。参加者全員が共に闘う決意を込め熱烈な拍手で応えた)

 昌一金属支部にかけられた倒産、民事再生法を使った組合つぶしとの闘いは7カ月が経過しようとしています。選別解雇された執行部4人は、全国の皆さんに支えられて元気に闘っています。那須電機鉄工の工場や大株主への現場行動で敵を揺さぶりながら、昌一金属の福崎工場で働く労働者に組合への加盟、再加盟を呼びかける宣伝を毎日継続してきました。
 闘争は重大な決戦に直面しています。6月27日、東京で那須電機鉄工の株主総会への抗議行動と本社包囲デモを闘いぬきました。意気揚々と戻ると、大阪地方裁判所から、昌一金属支部に組合事務所明け渡し仮処分が申し立てられ、審尋の場に出頭せよという封書が届いていました。申立書は読むに堪えないものです。「4月30日付全員解雇によって組合員はすでに存在せず、組合事務所の使用目的は失われている」「組合事務所の明け渡しがされず那須電機鉄工への事業譲渡ができないと損害が甚大だ」「事業譲渡に協力し残っている従業員の雇用が失われ、労働組合の持っている意味にも反する」「電力会社への製品納品が滞り、電力インフラの安全性を脅かし国益、公益をも損なう」「組合が労働委員会に救済を申し立てている不当労働行為が認定される余地はきわめて乏しい」と決めつけています。
 7月11日に大阪地裁で仮処分の審尋が開かれました。裁判官は組合を嫌悪し結論ありきという態度を隠そうとしません。那須電機鉄工がスポンサーから降りると破産になり労働者が雇用を失う緊急事態だから提示した解決金に応じろと言うが、従うことはできません。大阪府労働委員会で、那須電機鉄工、那須電機商事が事業を継承する会社は労組法上の使用者に該当しないと主張している根拠は国鉄分割・民営化です。しかし1047名解雇撤回闘争は、不採用基準は不当労働行為だと認めさせました。私たちは国鉄闘争の前進に依拠して闘いぬきたいと思います。
 岸田政権は中国への戦争を決断し、戦争反対の闘いや労働運動に激しく弾圧をかけています。7月24日に「民事再生法を使った組合つぶしは許さんぞ!那須電機鉄工による選別解雇攻撃粉砕!昌一金属闘争勝利!港合同総決起集会」とデモを開催します。8・6ヒロシマの勝利を勝ち取り、11・3全国労働者総決起集会の6千人結集を実現しましょう。

国鉄1047名解雇撤回

闘いの火種もっと大きく
 動労千葉副委員長 中村仁さん

 国鉄分割・民営化は国鉄赤字を国鉄労働者のせいにして40万人の労働者の2人に1人の首を切る攻撃でした。これにストライキで闘ったのが動労千葉です。多くの解雇者や処分者を出しながら闘いの旗を降ろさず闘っています。
 当時の中曽根首相が「国鉄労働運動をつぶして総評をつぶし憲法を変えて戦争できる国にする」と語ったとおり、国鉄分割・民営化は戦争国家化攻撃でした。総評は解体され連合へと変質し産業報国会化しようとしています。1990年に清算事業団に2度目の解雇攻撃があり、闘争収束策動に対し動労千葉はJRで初のストに立ち上がり、1047名解雇撤回闘争が継続されました。2010年には解雇撤回のない政治和解が強行されました。これに対し闘いを継続したのが国鉄闘争全国運動です。解雇撤回闘争に勝利し戦争を絶対に許さない。ともし続けてきた闘いの火種をもっともっと大きくしましょう。
 先日、千葉県のある労働組合の大会で「1047名解雇撤回闘争、国鉄闘争全国運動は宝だ」と言ってくれました。労働運動解体と戦争の荒波に立ち向かうことは労働者が団結することで可能となります。(着ているTシャツの言葉を指さし)「ワーカーズ・オブ・ザ・ワールド、ユナイト!」です。私たちの裁判が7月31日に東京地裁で再開され、デモもやります。日本と世界の労働者が団結する、そういう闘いを一緒にやっていきましょう。

特別報告

労組つぶしは戦争への道
 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部副委員長 武谷新吾さん

 4月11日から昌一金属支部の現場闘争を全港湾大阪支部と共にやりました。闘争で若い人たちが鍛えられることを実感しています。
 8・6広島弾圧で勾留5カ月目に入る5人を取り戻していきたい。
 関西生コン支部弾圧では6月17日に京都の事件で、湯川裕司委員長が懲役10年という求刑を受けました。湯川委員長は大津地裁でも懲役8年を求刑され、足したら18年です。検察は関生支部を「金銭目的のたかり集団」と描き、「憲法28条の団結権保障は強い労働組合には適用されない」「ストライキはせずに法的手段をとるべきだ」と言っている。こんなむちゃくちゃなことを許してはいけない。
 大津事件で湯川委員長が実刑4年の判決を受け、控訴審を闘っています。京都の懲役10年の求刑、加茂生コン事件の差し戻し審を含め全ての無罪を勝ち取るために全力を尽くします。労働組合つぶしは戦争への道です。関生支部は産別運動の拡大で戦争を止めます。11月集会6千人結集で関生弾圧、8・6弾圧が失敗だったと言わせましょう。

基調報告

11月集会6千人結集へ闘おう
 国鉄千葉動力車労働組合委員長 関道利さん


戦争動員と対決を

 まず、沖縄の米兵による少女暴行事件を徹底弾劾します。発生から半年、起訴から3カ月も隠されてきました。昨年以降、性暴力事件が5件も起きていました。米軍と日本政府が被害を隠し野放しにして被害を拡大させたのです。
 4月の日米首脳会談で日米安保の「始まって以来、最も重要な刷新」とされる歴史的転換が宣言されました。対中国侵略戦争に向けた大転換です。沖縄に「基地の島」の現実を強制し続け、軍事拠点化・ミサイル基地化を急速に進めています。沖縄から怒りの声が湧き上がっています。日米安保粉砕・全基地撤去、中国侵略戦争阻止の大反戦闘争を巻き起こしましょう。
 2022年12月閣議決定の安保3文書で軍需産業を「いわば防衛力そのもの」として強化し「安全保障と経済成長の好循環」と明記し、軍事経済化へ突き進んでいます。労働者を戦争動員する地方自治法の改悪、空港・港湾の特定重要拠点の指定、鉄道貨物の軍事利用が進められています。
 春闘は岸田も財界も「賃上げ」を叫ぶ異常な状況でした。経団連が強調したのは労働生産性の向上。さらなる合理化と雇用柔軟化、権利破壊、中小企業は生産性を上げなければ淘汰(とうた)するという。戦前も同じことが行われました。1942年に国家総動員法に基づいて出された企業整備令です。「出版業は4分の1にしろ」「軍需産業に転換しろ」と中小企業を整理・淘汰し全てを戦争に注ぎ込んでいく攻撃でした。
 連合・芳野友子会長は経団連の経営労働政策特別委員会報告(経労委報告)に「共感した」「日本の労働組合はストの多い海外とは違う」「労使一体で企業を発展させる」とし、「雇用につながるから」と原発推進・核武装にも加担しています。岸田が大軍拡を強行し軍需産業を国が直接支援する中で軍事企業は特需に沸いています。賃金が上がるからと、これに加担するんですか? それは産業報国会への道です。

労働法解体許すな

 「労使自治を軸とした労働法制」という形で戦後労働法制を根本的に解体する攻撃も動き出しました。経団連は「生産性向上に資する労働法制に見直す」と語り、労働条件や権利の維持・向上、団結権の擁護が目的の労働法を企業・資本のための労働法へ転換させる攻撃です。労使協議で労働基準法の適用除外を認め、労使協創協議制という制度を作って個々の労働者を規律する契約を締結する権限を持たせろと言っています。労働組合を淘汰し資本が直接労働者を支配する体制を作る、資本の側からの産業報国会攻撃です。
 攻撃を先導しているのはJR東日本です。厚生労働省が労働基準関係法制研究会を立ち上げ、経団連の労働法規委員会委員長はJR東日本前会長の冨田哲郎です。モデルはJR東の「社友会」です。
 国鉄分割・民営化は戦後最大の労組解体攻撃であり闘う組合を解体することで改憲・戦争国家化を実現しようという攻撃でした。しかし私たちは、1047名解雇撤回を掲げて闘いを継続し改憲も許していません。JR東が先頭で戦争国家化攻撃をかけている今、国鉄闘争を貫いている意義は大きなものがあります。
 7月31日には1047名解雇撤回の裁判が東京地裁で再開されます。全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の湯川委員長に求刑10年という許しがたい攻撃がかけられ、全国金属機械労組港合同の昌一金属支部には民事再生を利用した選別解雇攻撃がかけられています。戦時下の労働運動解体攻撃との決戦です。

国境越えた団結を

 戦争に動員されるのが労働者なら戦争を阻止する力も労働者にあります。「労働者の国境を越えた団結で戦争危機を止めよう」と訴える韓国鉄道労組が参加しています。多くの青年や学生が行動に立ち上がっています。8・6広島暴処法弾圧は平和公園を封鎖して闘いを圧殺しようという攻撃です。大結集で打ち破り5人の仲間を取り戻しましょう。来年5月の武器見本市阻止に向け関生支部と港合同、動労千葉がアピールを発します。戦争を止め社会を変える力がここにある! 11・3日比谷6千人結集へともに闘いましょう。

韓国の鉄道労働組合の発言

韓日労働者に国境はない
 韓国鉄道労働組合ソウル地方本部本部長 カンジョンナムさん



(写真 韓国から4人の鉄道労働者が参加し日韓の国際連帯をうち固めた)

 日本の同志たちに尊敬と連帯の気持ちを込めてあいさつします。
 私は韓国の鉄道労働組合ソウル地方本部本部長のカンジョンナムです。トゥジェン(闘争)!
 同志たちの闘いに熱烈なエールを送ります。韓国の鉄道労働者も鉄道の統合運営と安全人員の充員、鉄道の公共性強化のために闘っています。連帯を通して、日本の国鉄がどのようにずたずたにされたのか、どれだけ多くの労働者が路頭に放り出されたのかを学んでいます。日本の国鉄が分割・民営化で公共性を失い、金もうけに目がくらみ、不足した人員の中で事故が起こっているというニュースに接しています。鉄道こそ国民の生命と財産を守る交通手段であり、必ず国家が所有し運営しなければならないと強く信じます。
 韓国鉄道公社は私たち鉄道労組の委員長、本部長、支部長を懲戒しようとしています。2023年に4日間のストライキ闘争をしたという理由です。ストライキは鉄道を統合し鉄道の公共性を強化するための闘いでした。ストライキの目的、手続きのすべてが正当な合法的ストライキでした。これをもって懲戒をするのはとんでもないことです。しかし私たちは萎縮することなく堂々と闘っています。
■1047名の解雇撤回を
 私たちは日本の保守政権の新自由主義攻勢に伴う国鉄分割・民営化と公共部門の民営化に伴う被害、そしてこれに立ち向かった闘争をよく知っています。特に1047名解雇撤回闘争と構造調整に対する動労千葉の模範的で素晴らしい闘いについて多くを学んでいます。解雇撤回闘争はすでに37年を迎えました。依然として闘っている同志たちに敬意を表します。
 韓国より一歩先んじた同志たちの闘いのおかげで、私たちも鉄道構造調整と民営化に対し持続的な闘争を展開しています。同志たちの闘いは韓国の鉄道労働者にとって良い教科書です。同志たちの活動に絶えることのない支持と連帯を送ります。
■労働者の団結で戦争阻止
 韓日両国が軍事協力を強化し、東アジアの戦争危機をつくっています。労働者の国境を越えた団結で戦争危機を止めましょう。
 労働者は一つです! 労働者の連帯に国境はありません。新自由主義が招いた貧困、雇用破壊、差別と抑圧、国家暴力に立ち向かう日本の、そして全世界の労働者の闘争に同意します。
 韓国の鉄道労働者もともに連帯し闘うことだけが戦争危機を克服し、新自由主義を破綻に追い込み、より良い社会をつくることができると信じ、連帯し闘います。
 困難な条件でも休む間もなく闘う同志たちにあらためて尊敬の気持ちを込め、同志たちの勝利を祈ります。トゥジェン!

報告と決意

8・6原爆ドーム前へ
 8・6ヒロシマ大行動実行委員会事務局長 宮原亮さん

 2月28日に起きた8・6広島暴処法弾圧での5人の仲間の不当逮捕からまもなく5カ月、権力は裁判の期日も決めず、いまだに5人を拘束し続けています。一日も早い釈放をかちとろうじゃありませんか。
 8月6日まであと3週間あまりですが、この暴処法弾圧を理由に広島市は、8月6日の朝5時から9時までの平和公園での集会禁止を決定しました。7月11日に広島市との協議を行いましたが、市当局は「従わない者は警察と連携して対応する」、つまり機動隊の暴力によって排除すると言っています。もしも被爆者が式典中に席から地声でイスラエル代表の出席や岸田の演説に対して抗議の声を上げた場合も、「式典の円滑な挙行が妨げられる場合には警察力をもって排除する」ということもはっきりしました。いったい、これは何なのか。
 8月6日の1週間前、7月28日には「拡大抑止」と称して、中国と核戦争をやるために日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)が行われようとしています。そして7月28日から8月7日まで、九州、山口県、琉球弧を「戦域」として「レゾリュート・ドラゴン」という日米共同の軍事演習が行われます。(沖縄県の)与那国島では「基地が攻撃されて使えない」という想定で民間空港を使うことを打ち出すなど、そのまま中国侵略戦争に突入してもおかしくないような軍事演習です。
 この核戦争演習真っ最中の8月6日、岸田は広島に来て「平和のメッセージ」を発するというのです。これは広島市民の、被爆者の平和記念式典ではありません。岸田の、アメリカ帝国主義の、イスラエルの、そして教育勅語を賛美する松井一實広島市長の記念式典です。核戦争のための式典です。こんなものは断固粉砕しなければならない!
 この間、広島市議会では日本会議系の市議が、沖縄の戦没者追悼式典で岸田に抗議の声が上がったことを持ち出しながら、広島ではどうするのかと質問しています。その質疑の冒頭では、集会の禁止を打ち出した広島市に対して「感謝を申し上げる」と言っている。彼らは本気で核戦争をやろうとしている。だからこそ、昨年は広島でG7サミット(主要7カ国首脳会議)を行ってG7の核を正当化する「広島ビジョン」を出し、8・6暴処法弾圧を行い、そして集会禁止を打ち出してきたわけです。
 このことに対して、われわれの決意と態度が問われています。日本の全ての労働者、労働組合、そして本日集まった若い仲間も、何年も闘ってきた仲間も、その原点は「ヒロシマ・ナガサキのようなことを絶対に繰り返すな!」ということではないですか。いま広島市当局は、「集会禁止などしていない、北側の市民球場の跡地でやってくれればいい」と言っています。こういう攻撃に対して、私たちがもしも一歩でも引けばどうなりますか。中国侵略戦争は止めることはできないのか、この闘いは勝てないのか、となってしまう。絶対に負けるわけにはいかない。一歩も、1ミリだって譲歩することはできない!
 8月6日朝、この不当極まる集会禁止を粉砕して、1千人の隊列で実力の闘いをやろうじゃありませんか。可能な人は前夜の総決起集会にぜひ集まってください。そこから朝の闘いが始まります。核戦争のための式典を、断固として粉砕しましょう!

全基地撤去貫き日米安保粉砕を
 改憲・戦争阻止!大行進沖縄/全学連委員長 赤嶺知晃さん

 今、私たち沖縄の労働者民衆は怒りに燃えています。「慰霊の日」から2日後の6月25日、日米政府が米兵による少女暴行事件を隠蔽(いんぺい)していたことが明らかになりました。昨年12月に性暴力事件があり、今年3月に起訴されたことが隠蔽される中で、5月にも米兵による性暴力事件が繰り返されました。絶対に許せません。
 この隠蔽は明白に、4月10日の日米首脳会談での日米安保同盟の中国侵略戦争へ向けたアップグレードのためになされました。共同声明は「日米同盟は前例のない高みに達した」としていますが、こんなことを確認するため、戦争体制をつくるために女性の尊厳が踏みにじられたのです。
 「米軍の綱紀粛正」などと言われていますが、日米政府は何をしようとしているのか。米軍の高官は早くて2025年、遅くとも27年には台湾有事が起きると言う。これは台湾有事を起こすという意味です。米インド太平洋軍のパパロ司令官は、台湾海峡を地獄絵図にすると言っています。こんなやつらに沖縄県民を大事にしろと言って意味があるのか。沖縄を、台湾を、中国を地獄絵図にする。こんな日米安保同盟を徹底的に粉砕しましょう。
 その力は労働者、学生の団結した実力闘争にあります。日米政府が事件を隠蔽した最大の要因は、1971年、沖縄の労働者が全島ゼネストで米軍基地機能を止め、巨大な反戦デモでベトナム戦争を止めたように、労働者民衆に戦争を止める力があるからです。
 私たち大行進沖縄は、この沖縄の怒りを本当に全基地を撤去する力にするべく闘います。今年の5・15沖縄闘争は、沖縄コールセンター労組など闘う労働組合の青年や学生が先頭に立ち大成功しました。最終日には辺野古で400人が座り込みを行い、新基地建設のための資材搬入を止めました。
 こうした闘いを実現できたのは昨年の11月集会に感動し、沖縄でも戦争絶対反対を貫いて闘ったからです。今年3月、石垣島に米軍艦が寄港する際には全港湾のストライキに連帯して行動しました。動労千葉も全港湾八重山部会に連帯メッセージを送りました。こうした戦争反対の行動と結びつきながら、巨大な実力の反戦闘争をつくり出す決意です。共に闘い、一刻も早く全基地撤去、安保粉砕を実現していきましょう。

まとめ

反戦を掲げずに命は守れない
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人 浅川雅己さん

 関西生コン支部を支援する北海道の会にも関わっています。先月、毎年1度やっている総会を開き、新たに参加してくださった方の中から賛同人と新会員を獲得することができました。20人前後で出発した会が40人くらいになってきており、これからも仲間を増やしていきたいと思います。
 本日のまとめです。まず、昌一金属支部に対する民事再生法を手段とした攻撃は、まさに典型的な新自由主義型の攻撃です。企業を転売して利益を上げ、株主と彼らの代理人である企業支配者層の利益のために労働者そのものも売り物にしていくという手口であると思います。これは、国鉄分割・民営化をモデルとしたやり口です。逆に言うと、昌一金属支部の現在の闘いもそうだし、1047名の解雇撤回を37年にわたって闘ってきた全国闘争や、関生支部の闘いが、支配層の急所を突く闘いだったことを示していると思います。JRの路線が総破綻をきたしているところに、われわれも厳しい状況にあるけれども、彼らも追い詰められている面があるのではないかと思います。
 そして特に自分として取り上げたいのは、報告と決意の中で医療労働者や教育労働者によって語られた点です。もはや、この一連の攻撃が何のために行われているのかは火を見るより明らかです。それは戦争体制の構築以外のなにものでもありません。したがって私たちは、反戦を掲げることなくして職場の仲間の命、患者さんや生徒の命を守ることもできない。生活を守ることも、地域の人々の足を守ることもできない。反戦というスローガンが、決定的に必要性の高いものになっていることが表れています。
 8月6日の広島、11月3日の全国労働者集会への結集を広げ、連帯の場、それぞれの働く現場での団結を固めて、二つの集会を成功させたいと思います。

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集会決議

港合同昌一金属支部への選別不当解雇撤回、関生支部・湯川委員長への10年求刑を許すな、11・3日比谷野音に6千人の結集を!


 11月集会を共に呼びかけてきた全国金属機械労働組合港合同に対し、民事再生法を使って拠点支部(昌一金属支部)の破壊を狙った選別解雇攻撃がかけられている。
 この攻撃は、当該支部の「闘争宣言」に述べられている通り、昌一金属資本による昨年12月末の突然の民事再生法適用申請から、那須電機鉄工による組合嫌悪の姿勢を顕(あら)わにした面談、組合役員4人を露骨に排除した選別解雇、そして「労働問題が解決しなければ事業譲渡ができず倒産する」といって、被解雇者4人の屈服を迫るやり方まで、すべてが両資本が結託した悪質極まる不当労働行為に他ならない。
 それは、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部に対してかけられた戦後最大の労組弾圧、JRにおける「労組なき社会化」攻撃と三位一体をなす攻撃だ。70年代から80年代にかけ数多くの倒産攻撃に立ち向かい、団結を守りぬいた港合同の闘いは、戦後日本労働運動が生み出した輝かしい地平だ。そして何よりも港合同は今も、日本労働運動の再生に向けた闘いの先頭に立ち続けている。それを解体しようというのだ。
 軌を一にして関生支部に対しては、6月17日、京都地裁で関西生コン京都3事件の論告求刑が行われ、湯川委員長らに「懲役10年」という労働運動では前代未聞の重刑が求刑されている。「ストライキを背景にした要求は恐喝だ」といって、産業別労働運動を否定し、労働基本権の行使を犯罪に仕立て上げようとしているのだ。
 また、JRにおける「労組なき社会化」攻撃は、「新たな集団的労使関係」「労使自治を軸とした労働法制」と称して、労働組合・労働基本権を基礎とした労働法制の抜本的な転覆が画策されている。それは現代版産業報国会化攻撃に他ならない。
 そもそも今回の選別解雇攻撃の手段として使われた民事再生法は、国際競争にうちかつための中小企業再編を目的に、1999年に国鉄改革をモデルに制定されたもので、営業譲渡の簡便化、解雇の容易化を定めた企業再編法であった。
 政府・財界は今、「国力としての防衛力」「安全保障と経済成長の好循環」「アウトプット(労働生産性)の最大化」を国策として掲げ、中小企業の大規模な整理・淘汰(とうた)や地域丸ごとの切り捨てにのり出している。今回の攻撃がこうした事態を背景に仕掛けられていることは明らかだ。
 港合同や関生支部、JRをめぐる現在の攻防は、日本のすべての労働者の未来、権利をかけた闘いだ。全国の力を結集して昌一金属支部への選別解雇攻撃を粉砕しよう。港合同を守れ! 関生支部・湯川委員長への10年求刑弾劾、関生弾圧粉砕に向けもっと大きな力を結集しよう。労組なき社会化・産業報国会化攻撃を許すな! 11・3全国労働者集会に昨年を倍する6千人の結集を実現しよう!
 
2024年7月14日

 国鉄闘争全国運動7・14全国集会参加者一同 

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武器見本市(25年5月)阻止に向けたアピール

 昨年10月、パレスチナの労働組合から世界の労働組合にイスラエルへの武器取引を停止させる行動が呼びかけられました。私たちは11月19日に日比谷野音で開催した労働者集会で岸田政権のイスラエルに対する支援、武器供与、資金援助を止める闘いにたちあがることを決議しました。イスラエルの軍事企業エルビット・システムズと武器部品の生産・販売に関する協力覚書を締結した伊藤忠アビエーション、日本エヤークラフトサプライへの申し入れ・抗議行動を行ってきました。
 この覚書締結式が行われたのが2023年に千葉・幕張メッセで開催された武器見本市(DSEI JAPAN)でした。DSEIは19年に初めて日本に招致され、招致の実行委員長は防衛事務次官、顧問に元防衛大臣が就き、防衛省、自衛隊、防衛装備庁、外務省、経済産業省が後援しました。集団的自衛権行使容認、安保戦争法制定、武器輸出三原則見直しと一体で、軍需産業を育成する国家戦略として推進されてきました。
 22年12月の安保3文書は大きな転換点で、「いわば防衛力そのものとしての防衛生産・技術基盤の強化」(国家安全保障戦略)を掲げ、敵基地攻撃能力保有、43兆円の大軍拡が決定されました。昨年6月には軍事企業への直接的な財政支援を定める軍需産業支援法、防衛生産基盤強化法制定まで強行されています。
 4月10日の日米首脳会談で自衛隊が米軍と一体化して対中国の侵略戦争に突き進む体制が具体化され、国家が戦争のために造り変えられようとしています。経団連や防衛省は「安全保障と経済成長の好循環」をスローガンに掲げています。防衛装備庁は攻撃型ドローン7機種の契約を結び、5機種がイスラエル製でした。ウクライナやガザで殺戮(さつりく)を続けることで作られた兵器を売り込む場が武器見本市です。
 大軍拡、軍需経済化が動力となって世界戦争を促進しています。25年5月に幕張メッセで行われる「DSEI JAPAN」には世界281社、イスラエル15社の軍事企業が参加を表明しています。私たちは中国侵略戦争、東アジアにおける戦争を阻止するために、武器見本市に反対し闘います。11月3日の労働者集会と一体で全国的闘争へと広げていきたいと考えています。多くの仲間が加わって下さるよう訴えます。

2024年7月14日
 全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部
 全国金属機械労働組合・港合同
 国鉄千葉動力車労働組合

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