8・6広島から核戦争阻止を 日米2+2、大軍事演習許すな 岸田打倒!7・28反戦デモへ

週刊『前進』04頁(3354号01面01)(2024/07/22)


8・6広島から核戦争阻止を
 日米2+2、大軍事演習許すな
 岸田打倒!7・28反戦デモへ


 7月14日に開かれた国鉄闘争全国集会は会場を満杯にする620人が大結集し、動労千葉、関西地区生コン支部、港合同昌一金属支部を先頭に「社会を変え、戦争を止める力がここにある」(集会スローガン)ことを示した。米日帝国主義による中国侵略戦争突入と対決し、反戦デモとストライキ、労組解体攻撃と闘い抜いてきた階級的労働運動の勝利の展望が開示され、8・6広島―8・9長崎闘争から11月労働者集会への大結集に向かって決戦態勢が整えられた。反戦反核闘争の大高揚はいよいよこれからだ。ヒロシマ・ナガサキを繰り返すのか否か----核戦争絶対阻止をかけて、7・28日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)=戦争会議粉砕闘争(芝公園)を闘い抜き、8・6朝、原爆ドーム前に全国から大結集しよう。

拡大抑止は核戦争準備だ

 7月9~11日に米ワシントンで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議は、ウクライナが「NATO加盟に向けた不可逆的な道を進むことを支援する」と宣言し、「ウクライナ勝利のための基盤を整える」(ストルテンベルグ事務総長)ことを確認した。さらに、「ロシアのウクライナ侵攻に対する決定的な支援者になった」と中国を名指しで批判し、「ロシアの戦争活動に対するあらゆる物質的および政治的支援を停止するよう求める」と強烈に非難した。ストルテンベルグ事務総長は「世界経済の50%を代表する全加盟32カ国がここまで明確に表明したのは初めてだ」と強調。また首脳会議では、対中国を念頭に日韓豪ニュージーランドとNATOの連携強化が確認された。
 まさに、ウクライナ戦争をNATOを挙げて勝利まで戦い抜くことを宣言するとともに、中国侵略戦争―第3次世界大戦への突入を決定的に加速させたのである。しかも首脳会議では、「核抑止力は同盟の安全保障の要である。核兵器が存在する限り、NATOは核同盟であり続ける」として、核の近代化などを進めることが確認された。日本帝国主義はこうした核戦争同盟の一角に加わろうとしているのだ。
 米独政府は10日、ロシアが射程に入る米国製の長距離攻撃システムをドイツに配備することを発表した。「冷戦」後初の欧州配備であり、米ソが署名した中距離核戦力(INF)全廃条約が2019年に失効して以降、最大規模となる。
 アジアにおいても、「拡大抑止」の名のもとにアメリカの核兵器搭載可能な戦略原子力潜水艦や戦略爆撃機、中距離ミサイルの大量配備が狙われている。「拡大抑止」とは、核戦争を実際に行うための準備にほかならない。米韓政府はNATO首脳会議にあわせ新たな核戦略指針を承認。日本では7月28日に開催される日米2プラス2で、米軍・自衛隊の「指揮統制」の連携強化や武器の共同開発・生産、米軍艦船などの補修・整備体制の強化などに加え、閣僚級に格上げされた「拡大抑止協議」が予定されている。すでに4月、「米国の核抑止力の象徴」と呼ばれる戦略爆撃機B52が米韓軍事演習にあわせて東京都の米軍横田基地に飛来している。
 中国侵略戦争に突き進む日帝・岸田政権は、米帝と共に核戦争を遂行する準備を推し進めているのだ。原爆投下の直後だけで広島14万人、長崎7万4千人の命を奪い、今日まで2世・3世を含めて放射能による苦しみを与え続けている、あの核攻撃の地獄絵を絶対に繰り返させてはならない! 今こそ核戦争を阻むために立ち上がる時だ。

8・6「戦争式典」粉砕を

 8・6ヒロシマは、核戦争を阻止するのか否かをかけた歴史的な大決戦となった。8・6広島暴処法弾圧を強行した日帝・岸田政権は、国家暴力で8月6日朝の平和公園への立ち入りを規制し集会を禁圧しようとしている。そうして開かれる平和記念式典には、「核抑止」を正当化してはばからない岸田や、「長崎や広島のようにする」と言ってガザ虐殺を続けるイスラエルとアメリカの駐日大使が出席するというのだ。
 ガザではイスラエル軍が7月13日、南部ハンユニスの難民キャンプを狙った空爆で90人以上を虐殺した。学校への攻撃も連日強行。避難民が集まる場所を意図的に狙っている。米バイデン政権はこのさなかにイスラエル軍への500㍀(約227㌔)爆弾の輸送を再開すること発表した。松井一實広島市長は、パレスチナ駐日大使からの「平和を訴える広島市が大量虐殺、民族浄化、占領が続くパレスチナを招待しないのは衝撃的。この決定はダブルスタンダードです」という抗議をも一蹴し、イスラエルの招待を開き直っている。
 また式典に出席するエマニュエル米駐日大使は12日、在沖米軍トップのターナー四軍調整官と連名で沖縄少女暴行事件に対する見解を発表した。被害者への謝罪は一言もなく、被害者の訴えが迷惑だと言わんばかりに「(事件は)日米同盟の運用にあたる全員にとって難しいもの」とし、「基地を受け入れて下さる地域との間にある信頼と友情を深めなければならない」と、沖縄で巻き起こる全基地撤去の怒りと要求への全面敵対を宣言した。
 そして岸田政権は式典を挟んだ7月28日から8月7日にかけ、岩国―九州―沖縄で陸上自衛隊と米海兵隊の実動訓練「レゾリュート・ドラゴン」を過去最大規模で行おうとしている。
 戦争のために女性暴行事件を隠蔽(いんぺい)して恥じない岸田やエマニュエル、虐殺者イスラエルが出席する式典はまぎれもない「戦争式典」だ。昨年10・7蜂起から10カ月となる8月6日、ガザでジェノサイドを続ける米帝やイスラエル、そして広島を利用して核戦争準備を進める岸田に怒りの大反戦デモをたたきつけ、戦争式典を徹底的に粉砕しなければならない!

戦争阻止へ一歩も引けぬ

 いまや全帝国主義国で支配の崩壊が進行している。7月13日の銃撃・暗殺未遂からの「トランプ生還」でトランプ支持派は異様な熱気を帯び、来月大統領候補正式決定を目前にしたバイデンには撤退論が高まる。11月大統領選に向かってアメリカの未曽有の政治的大混乱・大分裂・内戦的事態がさらに激化していくことは必至だ。これこそ「米帝大没落」の現実だ。だからこそ米帝は、自身の世界支配をかけて中国侵略戦争にのめり込み、これに中国スターリン主義・習近平政権も反人民的な軍事的対抗を強め戦争の危機を促進しているのだ。これは第3次世界大戦の道、全人類に破滅をもたらす核戦争の道だ。
 これを絶対に阻止する反戦反核闘争に一切をかけて立ち上がる時だ。国鉄闘争全国集会で8・6ヒロシマ大行動実行委員会の宮原亮事務局長は「私たちが一歩でも引けば中国侵略戦争は止めらない。一歩も、1ミリだって譲歩することはできない。8月6日朝、1千人の隊列で実力の闘いをやろう」と訴えた。8・6原爆ドーム前で日本の労働者人民がいかに闘うかが問われている。「一度目はあやまちでも/二度目は裏切りだ」(原爆詩人・栗原貞子)。中国―アジア人民、パレスチナ人民、全世界の労働者人民と連帯し、全世界にとどろく核戦争阻止の闘いを巻き起こそう!

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