三里塚 闘魂燃え農楽まつり 農地死守、軍事空港阻止誓う
三里塚 闘魂燃え農楽まつり
農地死守、軍事空港阻止誓う
三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する「農楽まつり」が猛暑の中、7月7日に開かれた。首都圏を中心に180人が参加した。
午前10時、作物が実る南台農地に色とりどりの旗、のぼりを掲げて集合。反対同盟事務局の太郎良陽一さんが、この農地を巡る耕作権裁判の結審が近いことを語り、「反対同盟の闘魂がここにある。この闘魂を守り抜き闘おう」と訴えた。
直ちにデモに出発。宣伝カーから婦人行動隊の宮本麻子さんが、成田空港会社(NAA)による農地強奪攻撃を徹底弾劾するアピールを一帯にとどろかせた。
機動隊の規制をはねのけてデモは旧小見川県道を進み、第3誘導路のトンネルをくぐって市東さん宅前を通過。天神峰農地だったこの場所は昨年の2・15強制執行以来、高いフェンスで囲われ、中は荒れ地にされたままだ。この光景がデモ隊の怒りをかきたてた。
デモは東峰地域に進み、まつり会場の萩原富夫さんの清水の畑に到着。この畑も敷地内で空港の完成を阻んでいる勝利の拠点だ。炎天下のデモを貫徹した参加者に、冷たい飲み物やかき氷がふるまわれた。
正午に農楽まつりが婦人行動隊の木内敦子さんの司会で開会した。事務局の伊藤信晴さんが主催者あいさつを行い、沖縄の少女暴行事件に言及し、米軍と岸田政権を弾劾。そして成田空港の軍事使用へ岸田が歩を進めていることを批判し、「岸田打倒の嵐のような実力闘争が求められている」と一同を鼓舞した。
連帯のあいさつの最初に動労千葉の関道利委員長が立ち、「反対同盟と共に車の両輪として勝利まで闘う」と宣言。春闘を振り返り、ストライキで闘う意義を強調し、7・14国鉄集会、11・3全国労働者集会への参加を呼びかけた。
反対同盟顧問弁護団が、耕作権裁判がいよいよ結審を迎え年度内に判決が出されることを報告し、勝利へ全力で闘う決意を語った。
音楽トリオの演奏の後、リレートークに移った。婦人民主クラブ全国協議会に続いて全学連の長江光斗書記長が発言し、「今日初めて三里塚現地に来た学生は立ち上がって」と促すと、白ヘルをかぶった学生が次々と起立した。全学連の躍進に参加者は新たな時代の到来を感じ、熱い拍手を送った。長江書記長は沖縄の米兵による少女暴行事件を激しい怒りで断罪し、8・6広島、11月労働者集会へ全力で闘うと誓った。
全国農民会議共同代表の小川浩さんは、日本の農業が存続の危機に直面していると訴え、農業・農村・食料基本法の改悪の本質は「有事の食料確保、戦争への農民の動員」であると弾劾し、三里塚と連帯して闘う決意を表明した。
ひときわ大きな拍手に迎えられて、市東孝雄さんが発言した。「三里塚闘争58年。三里塚は、みなさんと共に勝利することを心がけています。闘いは明るく楽しく。これからも共に闘っていただきたい」。市東さんの変わらぬ決意を参加者全員が共有した。
最後に反対同盟が正面に並び、東峰の萩原富夫さんがあいさつした。5月に辺野古の座り込みに参加した闘いを報告した上、「全国で反戦闘争を巻き起こし、パレスチナの虐殺、ウクライナ・ロシアの戦争を止める。日本が中国と戦争することを止める。沖縄の人たちを犠牲にしない。そのために一生懸命頑張っていきたい」と語り、団結ガンバローを三唱した。
熱気の中、反対同盟の歌を高らかに歌い、農地死守の誓いを新たにした。