2千ポンド爆弾1万4千発供与  イスラエルの虐殺支える米帝

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週刊『前進』04頁(3352号03面03)(2024/07/08)


2千ポンド爆弾1万4千発供与
 イスラエルの虐殺支える米帝


 6月29日、ロイター通信が、昨年のパレスチナ10・7蜂起から6月半ばまでに、アメリカがイスラエルに少なくとも1万4千発のMK―84型2千ポンド(約907㌔グラム)爆弾、500ポンド爆弾6500発、精密誘導空対地ミサイル3千発、地下施設を破壊する地中貫通爆弾バンカーバスター1千発などの兵器を供与したことを報じた。
 ベトナム戦争時に開発され、分厚いコンクリートや金属をも切り裂く破壊力をもつ2千ポンド爆弾は、米軍が保有する非常に強力な通常兵器の一つだ。爆発の致死範囲は360㍍で、人口密集地で使用すれば民間人被害は避けられない。バイデン自身が5月8日のインタビューで、人口密集地域を狙った2千ポンド爆弾などでガザの民間人が殺されたことを認めている。
 米政府は5月、パレスチナ自治区ガザ地区南部ラファへの大規模な地上作戦を懸念してイスラエルへの爆弾の輸送を停止したことを明らかにしたが、これはパフォーマンスにすぎず、パレスチナ人民虐殺のための大規模な軍事支援をあくまで継続していることが改めて明るみに出された。
 今回明らかにされた数の2千ポンド爆弾と500ポンド爆弾、バンカーバスターが放出するエネルギーを計算すると、その総量は広島原爆を超える。核爆弾との単純比較はできないとはいえ、これだけの破壊力をもつ兵器をアメリカ帝国主義は供与してきたのだ。
 イラク戦争時、米帝は市街地では重さがこれよりも1桁少ない爆弾を使っていたが、それでも大きすぎると批判されていた。そして今、狭いガザ地区を2千ポンド爆弾でじゅうたん爆撃しているのだ。病院はバンカーバスターで爆撃され、巨大なクレーターができている。米帝は、意図的に住民絶滅を行っていることを隠そうともしていない。
 「核をガザで使え」というイスラエル閣僚の発言は比喩ではなく、核戦争の留め金は外されている。核戦争阻止へ、8・6ヒロシマ闘争に大結集しよう。
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