「琉球弧を戦場にするな」 大行進・東京東部が映画上映会

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週刊『前進』04頁(3348号03面05)(2024/06/10)


「琉球弧を戦場にするな」
 大行進・東京東部が映画上映会

(写真 映画「琉球弧を戦場にするな」の一場面)

 ドキュメンタリー映画「琉球弧を戦場にするな」(影山あさ子・藤本幸久監督、森の映画社製作)が5月20日に完成しました。
 「大手メディアが伝えないなら、私たちがやるしかない」との思いで、琉球弧(鹿児島県馬毛島、奄美大島から沖縄本島・石垣島・宮古島・与那国島)で進められている自衛隊基地の新設・拡張、弾薬・ミサイルの搬入、実戦さながらの日米戦争訓練などに反対する沖縄現地の闘いを映像化した作品です。直前の17日に米軍機で与那国島に降り立ち、糸数健一与那国町長や自衛隊幹部と懇談したエマニュエル駐日米国大使を直撃しているドキュメンタリー作品です。
 5月31日、改憲・戦争阻止!大行進・東京東部は、全国に先駆けて江東区内で映画上映会を行い、50人の参加で成功しました。
 何より圧巻なのは、宮古島でミサイルや弾薬搬入を強行しようとする自衛隊に対し、座り込んで阻止しようと闘う清水早子さんたち住民の体を張った抗議の肉声がビンビン伝わってくることです。そこには県民の4人に1人が殺された沖縄戦での「軍隊は国を守るために住民を殺した」教訓や「再び戦場にさせない」という強い思いがあふれています。
 対中国戦争が切迫し、沖縄が戦場にされようとする中、与那国町長は住民に対し「金は出すから本土のつてを頼りに勝手に避難してくれ」と言い放ちました。「日本は旧宗主国として台湾に責任を取れ」「交戦権を認めろ」「(中国と)一戦を交える覚悟を」とまで言っています。
 この映画を見ることで沖縄の現実と闘いをリアルに把握することができます。沖縄の闘いに応えようと本土で闘った星野文昭さん、大坂正明さんに迫ることができます。
 5・18~20沖縄現地闘争で獲得した地平をさらに中国侵略戦争阻止、安保戦争同盟粉砕、岸田政権打倒の大反戦闘争に拡大するための武器になる必見の映画です。全国の職場・労働組合、学園、地域で上映運動を企画しよう。
 上映後には、5月に宮古島を訪問してきた大行進事務局の川添順一さんが自作のスライドを使って解説しました。「離島奪還作戦」と称する作戦が住民を盾にして戦うとんでもない戦争であり、その訓練が行われていることがよくわかりました。
 ビラを見て参加した人たちも「ぜひ自分たちでも上映会を企画したい」「6・9集会・デモを周りに呼びかけたい」と、映画パンフやビラを複数枚持ち帰るなど大きな感動と反響をもたらしました。
(大行進・東京東部 土産田隆)
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