反戦掲げ東京で続々スト
反戦掲げ東京で続々スト
一陽会労組
「生産性向上」に怒り
戦時体制づくりと対決
一陽会労働組合は5月27日、執行委員長と介護老人保健施設(老健)の青年組合員の2人で全日のストライキを決行しました。社会保障の全面解体と医療・介護・福祉労働者の戦争動員を狙う岸田政権と真っ向から対決する反戦春闘ストとして打ち抜きました。
4月1日からのトリプル改定(医療・介護・障害福祉報酬改定)により医療・介護・福祉に「生産性向上」が持ち込まれ、現場は「命を守る」労働のあり方を180度転換させられる激しい攻撃にさらされています。しかし、デジタル化し「生産性を上げる」ことなどできるはずがないのです。そんなものは医療・介護・福祉ではありません!
今回のストで一陽会労組は「寄り添う介護をさせろ!」「介護と生産性向上は相いれない!」のスローガンを掲げました。最も激しい労働強化にさらされている青年組合員が、加算取得のための夜勤明けや休日の研修参加を拒否し、職場の怒りを体現して立ち上がったことが決定的でした。
病院の中庭で行った昼休み集会では泉陽会労組の新井佳世子委員長をはじめ多くの医療・介護・福祉労働者、自治体労働者、洞口朋子杉並区議、全学連の仲間などが連帯アピール。「介護崩壊」に怒る地域の方も参加してくれました。青年組合員も堂々と発言に立ち、老健・経営に対して怒りのシュプレヒコールを上げ、患者さんも一緒に拳を上げる解放的な行動になりました。午後には大泉学園駅で「スト決行中」の横断幕を掲げて街宣を行い、大きな注目を集めました。
今回のストは、同じ精神科病院である多摩連帯ユニオン根岸病院分会の5・1メーデーストを引き継いで打ち抜きました。改憲・戦争阻止!大行進運動を先頭とする反戦闘争の前進と一体で、医療福祉産別の闘いが発展しています。
そして、反戦を軸にした階級的労働運動の発展として、組合の組織拡大にも挑戦しています。スト翌日には、それまで話したこともなかった労働者が「ストライキでパワーをもらった」と話してくれ、「やっぱり労働組合は戦争反対だよね」と語る患者さんとの合流も勝ち取りました!
一陽会労組は、春闘後半戦のもう一段の飛躍として、全部署からの決起・合流をつくり出す闘いに挑戦します。6月1日から経営陣は本部直結の新体制に変わり、岸田政権の意思を体現する新事務長は団交で「加算は取れるだけ取る」と発言しました。早くも新体制に対する怒りの声が組合に届いています。
医療・介護・福祉労働者が反戦を掲げて最先頭で闘い抜いた時、全人民を獲得できます! 反戦ストライキで組合を組織し、11月集会への大結集に向け共に闘いましょう!
(一陽会労働組合執行委員長・坪井静)
鈴コン分会
デモで工場を包囲
第2波ストに熱い支持
東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会・吉本伸幸分会長(東京西部ユニオン執行委員長)が5月29日、第2波ストライキを決行した。メーデー行動としての第1波ストに続き、浮間舟渡の工場包囲デモが50人近い労働者・学生の結集で打ち抜かれた。
スト突入集会では、吉本分会長がストに至った経緯を報告。会社が8月6日付で吉本分会長を解雇(3カ月の雇用契約を更新しない)すると通告したことに対して解雇撤回を求めて闘い抜く決意が語られ、支援に駆けつけた仲間の士気を大いに高めた。
工場包囲デモでは「吉本さんの解雇を撤回しろ!」「労働組合は戦争絶対反対で闘うぞ!」などのシュプレヒコールが中小町工場の街に響きわたった。鈴コン労働者がデモ隊に手を振り、周辺の労働者からも好意的なエールが返された。
鈴コン分会は結成以来15年間、激闘を繰り広げてきた。会社は闘う労働組合の存在を憎み、恣意(しい)的で違法な手続きで就業規則を改定してリーダーである吉本分会長を会社から排除しようとしている。明らかな不当労働行為だ。
デモ終了後には、解雇撤回を求める団体交渉を申し入れた。第3波ストなどの闘いで会社を追い詰め、労働組合の団結を再構築することが本質的勝利と位置づけ、闘う決意だ。
(東京西部ユニオン・北島邦彦)