反戦闘争の巨大な発展を 地方自治法改悪・改憲許すな! 岸田打倒の国会闘争へ
反戦闘争の巨大な発展を
地方自治法改悪・改憲許すな!
岸田打倒の国会闘争へ
「中国侵略戦争のための日米同盟粉砕、岸田政権打倒!6・9全国集会&大行進」の成功に続き、首都・東京をはじめ全国各地で戦争絶対反対の巨大な階級的決起をつくり出すことが求められている。アメリカ帝国主義・バイデン政権は、台湾や南中国海をめぐって中国への重圧を強めつつ、大規模な軍事演習や在日米軍司令部機能の強化など、中国侵略戦争の具体的準備を着々と推し進めている。日本帝国主義・岸田政権はこれに対応し、国の「指示権」のもとに地方自治体を服従させる戦時独裁法=改悪地方自治法の今国会成立を急いでいる。6・13国会闘争に結集し、絶対に成立を阻止しよう。反戦闘争の巨大な発展をかちとろう!
バイデンが戦力行使宣言
6月4日に米タイム誌が公開したインタビューで、バイデンは「中国が台湾に侵攻した場合、米軍を派遣するか」と問われ、「米軍の軍事力を使うことを排除しない」と答えた。これに対し記者が「ということは、フィリピンあるいは日本の基地から攻撃するのか」と迫ると、「それには回答できない」とかわした。5月20日の頼清徳新総統の就任式と中国への敵意をむき出しにした「台湾独立」演説、これへの「懲罰」と称した中国軍の台湾包囲大演習(23、24日)、マコール米下院外交委員長率いる超党派議員団の台湾訪問(27日)など、台湾をめぐる米中の対立・応酬が極限的に激化する中で、バイデンがあらためて「台湾有事」への米軍派遣と軍事力行使を明言したことは重大だ。タイム誌の記者が問うように、それは当然にもフィリピン、そして日本の米軍基地からの攻撃であり、日本全土を含む東アジア全域を戦場化することを前提としたものだ。
まさにそれを裏付けるように、6月3日には米国防長官オースティンが記者会見で、米軍・自衛隊の統合任務にあたる責任者としての在日米軍司令官の階級を「中将」から「大将」へ格上げすることを明言した。さらに7日から始まった米インド太平洋軍の2年に1度の大規模実動演習「バリアント・シールド」では、米軍から日本政府への強い要請で、在日米軍基地と全国9都道県の自衛隊施設が初めて使用されることとなり、自衛隊も初参加となった(記事3面)。
これに先立ち、5月初旬にはレイモンド米商務長官が、「中国が台湾に侵攻して半導体を掌握すれば、米経済は壊滅的になる」として、台湾有事の際は「24時間以内に中国の軍艦と基地、1千カ所を攻撃して破壊する」などと下院歳出委員会で答弁した。台湾の半導体製造拠点を「米経済」の生命線と位置づけ、そこを米帝の勢力圏として確保するために、中国本土への1千カ所にわたる猛攻撃をも辞さないと公言したのだ。これは米帝の利害と延命をかけた侵略戦争以外の何ものでもない。
5月から新たに米インド太平洋軍司令官に就任したパパロは、米政府のウクライナ・イスラエルへの軍事支援の長期化がインド太平洋地域の米軍体制に影響しないか、との問いに「われわれはむしろ、そこから直接教訓を学び、それを作戦に生かしている」と答えた(5月29日付日本経済新聞)。ウクライナ戦争やガザ・中東での戦争を止める気などさらさらなく、むしろ米帝にとってそれらの戦争は、「最大の競争相手」である中国との戦争に向けて「教訓」を得るための予行演習とされているのだ。
さらにバイデン政権は、5月14日には同政権で3回目となる臨界前核実験を強行し、今後は核実験の頻度を上げ核戦力の近代化を進めると宣言した。大没落する米帝は、自らの世界支配を維持するためならば核使用をも辞さないのだ。絶対に許すことはできない。6~7月の反戦闘争を闘い抜き、今夏8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争に巨万の怒りを大結集させよう。
米兵器でロシア領内攻撃
パレスチナ自治区ガザに対し、イスラエルは国際司法裁判所(ICJ)の即時停止命令をも無視して最南端ラファへの侵攻を続け、恐るべき人民虐殺の攻撃を繰り返している。これに対してもバイデン政権は「本格的侵攻にはあたらない」「現時点でレッドラインは越えていない」(カービー大統領補佐官)としてイスラエルを擁護し、米帝からの武器供与も当面制限することはないと明言した。
今や完全に「世界戦争の導火線」となったウクライナ戦争をめぐっては、攻勢を強めるロシア軍に対し、バイデン政権は5月30日、アメリカが供与した兵器でウクライナがロシア領内を攻撃することをついに認めた。これに続き、ドイツ、オランダも自国の供与した武器によるロシア領内攻撃を容認する姿勢を打ち出し、他の欧州諸国もこれに続こうとしている。米ニューヨーク・タイムズ紙は6月4日、ウクライナ軍がアメリカから供与された高機動ロケット砲システム「ハイマース」を使い、ウクライナ国境から約30㌔のロシア西部ベルゴロド州を攻撃したことを報じた。米欧帝国主義の対ロシア戦略の「大転換」(同紙)によりウクライナ戦争が完全に新たな局面を迎える中で、欧州各国は武器・弾薬増産のための戦争経済化へ猛烈な勢いで突き進んでいる。
急回転する世界戦争への歴史の歯車を打ち壊すことができるのは、全世界のプロレタリアート人民、被抑圧民族人民による反帝国主義・反スターリン主義世界革命だけだ。日本における「連帯し侵略を内乱へ」の闘いはその要に位置している。6・9反戦闘争の高揚を引き継ぎ、このうねりをさらに発展させよう。
6~7月決戦に総決起を
円安・インフレ進行下で6月から電気・ガス補助金が打ち切られ料金が値上りした。政府による新型コロナ対策としての中小零細の資金繰り支援策も打ち切られ、大量倒産・廃業が相次いでいる。岸田政権が必死に演出する「賃上げ」「定額減税」など大半の労働者人民には関係がない。
その一方で、日本経済の戦争経済化が進み、労働者人民の苦境をよそに軍需生産企業が法外な利益をむさぼる構図がつくり出されている。「政府が2022年末に発表した安全保障関連3文書を踏まえて防衛産業に注力したことで『特需』が生まれている」(5月29日付日経新聞)と報じられている通り、岸田政権の中国侵略戦争への突入が日本社会全体をのみ込む戦争国家化・戦争経済化を生み出しているのだ。この腐りきった最末期の帝国主義の姿に、労働者階級人民の怒りと闘いがますます爆発していくことは不可避だ。
30日に衆院を通過した地方自治法改悪案をめぐる攻防も山場を迎えた。「法律に規定がなくても国が自治体に必要な指示ができる」独裁権限を政府に授ける地方自治法改悪は、改憲を先取りする戦時独裁法だ。自治体労働者を先頭に国会闘争に立とう。
こうした中、反戦の実力デモが多くの青年・学生を引き付け、日帝・岸田への労働者階級人民の広範な怒りとの結合を生み出している。さらに動労千葉など3労組陣形のもとで、反戦春闘ストライキが職場と地域に化学変化を引き起こし、相乗的に内乱的闘争が発展する過程が始まっている。だからこそ、日帝国家権力は8・6広島暴処法弾圧や港合同昌一金属支部への組織破壊攻撃を必死に仕掛けてきているのだ。この戦時下の治安弾圧を打ち破り、6~7月反戦闘争のさらなる高揚をつくり出そう。7・14国鉄闘争全国集会の成功をかちとろう!