大坂さん絶対奪還を 沖縄と連帯し裁判闘争勝利へ 全国集会 大救援運動の発展へ団結

週刊『前進』04頁(3347号04面01)(2024/06/03)


大坂さん絶対奪還を
 沖縄と連帯し裁判闘争勝利へ
 全国集会 大救援運動の発展へ団結

(写真 大坂弁護団が権力のでっち上げを暴露する圧巻の報告【5月26日 東京都目黒区】)

 大坂正明さん奪還・星野国賠勝利5・26全国集会が5月26日、東京・目黒区民センターホールで開かれ、沖縄をはじめ全国から250人が集まった。5・15沖縄闘争の高揚感を引き継ぎ、獄中から「沖縄と一体となって反戦闘争を闘いぬこう」と呼びかける無実の大坂正明さんを何としても奪還しようと誓い合った。
 冒頭、逮捕から7年、不屈の獄中闘争を続ける大坂正明さんのメッセージが読み上げられた。
 大坂さんは、東京地裁・高橋康明裁判長による懲役20年の不当判決(昨年12月22日)後、「初めて迎える星野さんの命日」だと星野文昭さんを追悼し、沖縄・宮古島の清水早子さんの講演について「直接話を聞くことは非常に良い機会であり、私も講演の内容を文書で詳しく教えてもらいたい」と言及。「星野さんの国賠闘争も私の裁判闘争も、本土における沖縄闘争の前進をかちとってこそ報われます。沖縄での闘いに連帯し、一体となって反戦闘争、沖縄闘争を闘いぬきましょう」と参加者を鼓舞激励した。
 星野全国再審連絡会議共同代表の狩野満男さんが主催者あいさつに立ち、被告・国を追いつめている星野国賠勝利とともに、「今最大の課題は大坂さんの奪還だ」と断言し、控訴審絶対勝利へ、広島での4・27救援会結成に続き、大衆的な大救援運動をつくろうと呼びかけた。
 大坂弁護団と星野弁護団からの報告は、裁判の争点が解き明かされ、誰もが権力のでっち上げを確信する圧巻の報告だった。大坂裁判の西村正治弁護士は、一審判決を「絶対にありえない」と断言。「判決は最初に、事件発生から50年以上経過して公判審理が行われている本件事案の特殊性等にかんがみれば、捜査段階で作成された検察官調書を基本とすると宣言し、その言葉通り、AO証人の供述調書で有罪認定をした」と指摘。AO証人は当時高崎経済大学1年18歳、中核派の活動家でもなく普段は黒ヘルで活動することも多かったという。供述調書は、彼を密室で捜査官がしめ上げて作ったでっち上げ調書なのだ。しかもAO証人は、大坂さんの裁判で「大坂さんを知らない。見ていない」と証言したが、この証言は採用されなかった。
 山本志都弁護士は、日本の刑事裁判の歴史を踏まえ「検面調書という汚れた証拠を基本に据えたゆがんだ裁判だ」と弾劾した。藤田城治弁護士は、控訴審では「会ったことがない大坂さんをどうして高経大の学生が特定をしたか」を心理学者に供述分析を依頼しており、「目撃証言の危うさを追及し、大坂さんの無罪を明らかにする」と語った。
 続いて星野弁護団の岩井信弁護士、土田元哉弁護士、和久田修弁護士が登壇した。5月23日の星野国賠裁判で「対質(たいしち)」という形式で行われた証人尋問について報告があり、国と原告双方の意見書を書いた複数の医師が証人として出廷した。この中で国側の医師は自らの意見書について追及され「それは言い過ぎた」「書き過ぎた」などと返答するなど、意見書のでたらめ極まる内容が明らかになったと報告された。(裁判記事別掲)
 集会後半は、5月沖縄闘争の記録映像が上映された後、ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会の清水早子さんが、「見えてきた戦争 宮古島での戦争準備に抗して」と題して講演し、「皆さん、戦争を止めるために行動しましょう。連帯して闘いましょう」と呼びかけた。これに満場の拍手が応えた(別掲)。
 闘いの報告と決意表明が、大坂署名呼びかけ人のジャーナリスト・浅野健一さん、広島大坂救援会の大江厚子さん(安芸太田町議会議員)、東京東部星野文昭さんを取り戻す会、改憲・戦争阻止!大行進の高山俊吉弁護士、全学連・矢嶋尋副委員長から行われた。
 浅野さんはAI音声で「東拘で大坂さんと面会した。元気ではつらつとしており、優しい目が印象的でした。岸田大軍拡が進む今、大坂さんらが果敢に闘った沖縄闘争から学ぶべきだ」と訴えた。
 最後に大坂正明さん救援会の小泉義秀事務局長が、控訴審勝利へ東京高裁申し入れ行動、渋谷での街頭宣伝など具体的な行動を提起し、団結ガンバローで新たな大坂大救援闘争の発展へ意気高くスタートした。
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