再審勝利へ全国で狭山集会 石川さん不当逮捕61年「差別と戦争は一体だ」

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週刊『前進』04頁(3347号02面04)(2024/06/03)


再審勝利へ全国で狭山集会
 石川さん不当逮捕61年「差別と戦争は一体だ」

(写真 新橋から銀座へ向かうデモは大きな注目を集め、青年たちの飛び入りもあった【5月23日 東京都中央区】)

(写真 更地化攻撃と闘う全国水平同盟の西郡、高槻、崇仁・東三条支部を先頭に梅田に向けデモ【22日 大阪市】)

(写真 反戦闘争の爆発で狭山再審に勝利しようと誓った【23日 広島市】)


 無実の石川一雄さんの不当逮捕から61カ年を迎え、東京、大阪、広島で5・23狭山闘争が闘われた。各地の集会では石川さんの「私には『あきらめ』という言葉はありません」「ペンを持つ手は重くとも、第3次再審に命をかけている」「61年前に私に着せられた冤罪(えんざい)を晴らすまで全力で闘います」というメッセージが読み上げられた。全参加者が6・9反戦大デモから6・24東京高裁包囲デモ・要請行動に決起して狭山再審の扉をこじ開けることを改めて決意した。

東京

 5月23日、全国水平同盟杉並支部と部落解放東日本共闘会議、東京労組交流センターの共催で75人の結集で闘われた。
 田中れい子杉並支部長が「今日的な闘いとして5・23闘争を闘おう」とあいさつ。解放共闘の徳永健生事務局長が「日米同盟の大転換を見据え、戦争と一体で差別・排外主義をあおる日本帝国主義を打倒しよう」と訴えた。動労千葉、動労総連合水戸、東京労組交流センター、全学連の決意表明の後、銀座デモに出発。飛び入り参加の青年に「狭山闘争って知ってる?」と聞くと「はい、冤罪の」と応えてくれる一幕もあり、注目と共感の中で解放感あふれるデモをかちとった。
 再審棄却阻止・第3次再審勝利の闘いはますます熾烈(しれつ)さを増している。証拠調べも証人尋問も行わない東京高裁・家令和典裁判長の姿は「部落民は死んでも構わない」という日帝の本音そのものだ。6・9を実力闘争として勝ち取り、狭山再審の扉をこじ開けよう。
(部落解放東日本共闘会議・全学連 渡辺祥英)

大阪

 5月22日、80人が結集した。石川さんは棄却情勢への危機感を短歌に詠んだ。同日の袴田巌さんに対する死刑求刑は同時に石川さんに向けられた攻撃だ。戦争攻撃であり労働者人民の決起を恐れる岸田政権の危機感の表れだ。
 全関西狭山闘争はこの情勢と真っ向から対決して闘われた。関西労組交流センター・深町加代子代表のあいさつに続き、全国水平同盟・久原正子委員長は基調報告で「反戦闘争の爆発と一体で狭山闘争への総決起をかちとろう」と呼びかけた。更地化攻撃と闘う西郡支部、高槻支部、崇仁・東三条支部、奈良の自治体労働者が発言し、沖縄闘争に参加した仲間から沖縄人民との熱い合流が報告され、梅田へのデモに決起した。
(全国水平同盟西郡支部・錦織進)

広島

 5月23日、20人の結集で集会を開催した。8・6広島暴処法弾圧との闘いの真っただ中で、獄中の5人との固い団結と石川さんとの連帯を固めた。映画「造花の判決」を上映し、石川さんの無念さをわがこととした。部落解放広島共闘会議の月例街宣で狭山闘争と戦争反対・岸田打倒を訴え署名が集まっている。8・6―8・9から10・31狭山、11月労働者集会へ総決起しよう。
(部落解放広島共闘会議・奥村毅)

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