昌一金属支部 解雇撤回まで闘い抜く 那須電機鉄工に再度抗議
週刊『前進』04頁(3347号02面03)(2024/06/03)
昌一金属支部
解雇撤回まで闘い抜く
那須電機鉄工に再度抗議
(写真 那須電機鉄工本社に向けシュプレヒコール【5月24日 東京都新宿区】)
全国金属機械労組港合同昌一金属支部への労組破壊攻撃を続ける那須電機鉄工本社に対し、再度の抗議行動が5月24日に行われた。
昌一金属支部のこの間の闘いは那須電機鉄工を追い詰め、同社への5月1日付事業譲渡は1カ月延期されている。だが同社は、支部執行部の選別解雇・組合つぶしの不当労働行為を反省も謝罪もせず開き直ったままだ。昌一金属の現経営も、労働組合の反対を無視して4月30日付で労働者を全員解雇しながら、組合執行部を除く労働者を「アルバイト」として雇い、事業を継続している。悪質な不当労働行為企業だ。
行動には大阪から昌一金属支部の木下浩平委員長をはじめ全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部や全港湾大阪支部の組合員が駆け付けた。動労千葉や労組交流センターの労働者、全学連も東京・関東から全力で集まった。行動に新宿のオフィス街の労働者も共感しビラを次々に受け取った。
木下委員長を先頭に関生支部と全港湾大阪支部の代表が申入書を渡そうとしたが、那須電機鉄工は受け取りを拒否してきた。直ちに「組合つぶしをやめろ」とシュプレヒコールがたたきつけられた。
関生支部の武谷新吾副委員長の司会でアピール行動が続いた。木下委員長は、「那須電機鉄工は、われわれを雇用していないから解雇もしていないと居直っている。労働者の首を簡単に切る会社が、東証スタンダード市場に株式を上場し、新宿に本社を構えていることは許せない。鈴木智晴社長はここに出てきて謝罪しろ。民事再生法を使えば組合をつぶして労働者を解雇できるという前例をつくらせるわけにはいかない。5年、10年、何年かかっても勝利するまで闘いぬく」と怒りをほとばしらせた。
全港湾大阪支部の代表は「労働者を切り捨てる会社はあってはならない。那須電機鉄工はスポンサー企業から撤退しろ」と声を張り上げ、関生支部の七牟礼時夫副委員長は「昌一金属の設備だけを安く手に入れ、労働者を切り捨てることは許せない」と資本を弾劾した。動労千葉の関道利委員長は、JRに責任を負わせない形で強行された国鉄分割・民営化による選別解雇を振り返り、それと同じ攻撃が再び行われていることに怒りを示した。洞口朋子杉並区議は「この攻撃を許せば青年労働者・女性労働者の未来はさらに奪われる」と述べて共に闘う意思を示した。神奈川と東京の労組交流センター、全学連、新宿で働く労働者の発言が続いた。
全国労組交流センターの田中康宏代表は、今春闘を機に「生産性向上」の名で中小・零細企業を淘汰(とうた)する攻撃が全面的に始まったことを明らかにした。そして、その先端にある昌一金属支部つぶしに関生支部、港合同、動労千葉の3労組共闘の命運をかけて立ち向かい、全国にある那須電機鉄工の営業所や工場への抗議行動を何度でも展開して闘うと宣言した。