「復帰」52年集会・デモ 青年・学生先頭に350人 戦場化阻む決意固め

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週刊『前進』04頁(3346号02面02)(2024/05/27)


「復帰」52年集会・デモ
 青年・学生先頭に350人
 戦場化阻む決意固め

(写真 大結集で会場のテンブス館ホールが満杯に。最後に団結ガンバローを三唱【19日 那覇市】)

 那覇市で闘われた19日の「復帰」52年5・15沖縄集会と国際通りデモに、沖縄―本土を貫いて350人が結集し、沖縄を戦場にする中国侵略戦争を絶対に阻止する決意をうち固めた。
 集会は大行進沖縄の青年の溌剌(はつらつ)とした司会で進行した。冒頭、元全軍労牧港支部組合員の宮城盛光さんが「沖縄は戦争下だ。与那国町長の『交戦権』発言は許せない。岸田の戦争政策を覆そう」と主催者あいさつを行った。基調報告は大行進沖縄呼びかけ人で全学連委員長の赤嶺知晃さん。「全基地撤去を求める沖縄の不屈の闘い、労働者・学生の大衆的実力闘争こそが戦争を止める最深の力だ。中国侵略戦争同盟としての安保の粉砕を」と訴えた(要旨別掲)。
 宮古島の「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」の清水早子さんと、石垣島の「命と暮らしを守るオバーたちの会」の山里節子さんからの連帯メッセージがビデオ上映と代読で紹介された。清水さんは「台湾地震の津波警報で自衛隊は基地内への避難を快く受け入れなかった。軍隊は住民を守らない」と報告。進むレーダー群建設や、陸自ヘリ墜落事故犠牲者を英霊化する慰霊碑を例に「平時の中に戦争の空気が入り込んでいる。戦争につながる一切に反対を」と語った。山里さんは石垣島での自衛隊基地建設に対し「オバーたちは基地撤去を目指して抵抗運動を続ける。学生・青年は戦争を拒否し断る勇気を失わないでほしい」と訴えた。参加者は満場の拍手で決意を共にした。
 動労千葉の中村仁副委員長は「労働者が反戦の先頭に立てば、戦争は絶対にできない」と発言し、戦時型労組破壊と闘う港合同昌一金属支部の西岡勝仁副委員長は「絶対に負けない。戦争反対・解雇撤回で闘う」と宣言。三里塚反対同盟の萩原富夫さんは「三里塚で軍事空港粉砕に生涯をかけることで沖縄との連帯を固く誓います」と表明した。
 大行進沖縄の青年はカンパアピールで「前日の勝連デモで市民の心をつかめたことは私の誇り」と語った。大行進東京からは一陽会労組の坪井静委員長が「敵の大転換に対し、横田基地闘争、練馬駐屯地闘争を実力で闘った。私の組合でも反戦春闘ストに立つ。そして6・9東京・芝公園に大結集しよう」と呼びかけた。8・6ヒロシマ大行動実行員会の宮原亮事務局長は「8・6広島暴処法弾圧と平和公園立ち入り規制こそ戦争の始まりだ。世界戦争を推進する式典を許さない。実力で集会禁止をうち破ろう」と8・6原爆ドーム前の大結集を訴えた。

大坂さん奪還へ

 集会には、獄中の大坂正明さんから「本土政府による歴史的な沖縄差別・抑圧政策を覆すのは、本土の労働者民衆が沖縄に連帯して闘うことにかかっている」というメッセージが寄せられた。大坂正明さん救援会の大坂さんの親族の佐藤政直さんと小泉義秀事務局長が登壇。佐藤さんは「星野さん、奥深山さん、大坂さんにとって沖縄のために闘った『11・14(渋谷闘争)』は終わっていない。大坂さんに代わり沖縄で平和を叫ぶことこそ今回の私の使命だ」と発言。小泉さんは控訴審勝利を訴えた。
 沖縄コールセンター労組の仲宗根光洋委員長は「富田前委員長への解雇攻撃に対し青年労働者が人生をかけて労働運動や反戦運動に立ち上がっている。沖縄の闘いの魂がある限り、必ず労働者は立ち上がる」と発言。全学連の神野豊典副委員長は4・28渋谷の実力闘争に確信を持ち、「新入生を始め帝国主義と闘う意思にあふれた若い世代が層をなして今日結集している」と報告した。最後に、沖縄労組交流センターの松本未土さんが集会をまとめ、「中国侵略戦争阻止、沖縄を戦場にするな、全基地撤去、安保粉砕を訴えデモに出よう」と号令を発した。

デモに続々合流

 牧志公園で各地の大行進運動、動労総連合水戸、日教組奈良市、3・11反原発福島行動などがマイクで訴え、デモが出発。青年・学生を先頭にした沖縄の怒りを体現したデモに沿道の人々は鈴なりになって手を振り、プラカードを持ち大合流した。沖縄の中高生も参加し、オバーもずっとデモについて沿道を歩いた。右翼の街宣車の妨害をものともせず、国際通りに沖縄の怒りが解き放たれた。

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今こそ反戦の実力闘争を
 基調報告(要旨)
 改憲・戦争阻止!大行進沖縄呼びかけ人 赤嶺知晃さん

 5月15日、岸田政権は重要土地規制法で全国最多の沖縄県内31カ所を規制した。ここに「復帰」から52年経っても変わらない「戦争の島・基地の島」としての沖縄の現実がある。5・15沖縄闘争は全基地撤去を求める沖縄の不屈の闘いだ。沖縄を基地の島として維持する1972年5・15ペテン的「返還」を許さず、根底的な怒りを爆発させる日として闘われ続けてきた。
 没落するアメリカ帝国主義は危機からの脱出をかけ、中国の体制転覆へ向けた全面戦争を構えている。5月2日の日米防衛相会談では、米軍と自衛隊の指揮統制一体化や「拡大抑止」の強化に向けた閣僚級協議の実施を確認するなど4月日米共同声明を具体化した。17日には、「沖縄の基地は負担ではなく責任」と言い放ったエマニュエル米駐日大使が石垣島と与那国島を視察した。沖縄を最前線とする軍事訓練が激しく進められ、与那国島の糸数町長は「旧宗主国として台湾に対する責任を放棄するな」と日本帝国主義の本音を語っている。沖縄は戦時下だ。しかしだからこそ、中国侵略戦争を阻止する鍵を握っている。
 辺野古の大浦湾埋め立て強行に対する座り込みや、うるま市陸自訓練場建設の白紙撤回の勝利のように、再びの「沖縄戦」が迫る中で怒りは限界を越えている。大行進沖縄はこの怒りを体現し、青年・学生を先頭に闘ってきた。
 国会内は岸田の戦争策動への追及は皆無だ。日本共産党は、陸自訓練場建設の白紙撤回の勝利を「保革連合」の力だとして、労働者人民の闘いを抑え込んでいる。大衆的実力闘争が求められている。4・28沖縄デー闘争と反戦メーデーは労働者・学生の反戦決起の力を示した。これこそ戦争を止める最深の力だ。世界のパレスチナ連帯の実力闘争に続き、日帝・岸田を打倒する内乱を! 6・9反戦闘争に大結集し、8・6ヒロシマ決戦を闘い、戦時弾圧を粉砕して大反戦闘争を巻き起こそう。

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