6・9反戦大デモで岸田倒せ 全国から怒りの総結集を 中国侵略戦争絶対許すな

週刊『前進』04頁(3346号01面01)(2024/05/27)


6・9反戦大デモで岸田倒せ
 全国から怒りの総結集を
 中国侵略戦争絶対許すな


 5・18~20沖縄闘争は中国侵略戦争のための軍事要塞(ようさい)化が進む沖縄の現実に怒りを爆発させ、「米軍基地全面撤去、日米安保粉砕・日本帝国主義打倒」を貫く革命的反戦闘争として大高揚した。6・9反戦大デモまで2週間。首都・東京で岸田政権打倒の巨大な反政府デモの大爆発が絶対に必要だ。警察権力・機動隊のデモ規制をぶっ飛ばす大隊列を首都・東京に登場させよう。職場・学園・街頭などで6・9デモへの大結集を訴え、仲間を組織して結集しよう。青年労働者・学生を先頭に6・9芝公園23号地に総結集し、巨大な反戦デモの力で岸田政権を打倒しよう!

核戦争を正当化する米帝

 6・9反戦大デモは、米日帝国主義による中国侵略戦争を阻止し、岸田政権を打倒する闘いだ。
 4月の日米首脳会談・共同声明では、日米安保同盟の中国侵略戦争―世界戦争同盟への大転換が確認された。そして、夏にも開かれる外務・防衛担当閣僚による日米安保協議委員会(2プラス2)でその中身が具体化されようとしている。岸田は日米会談で「(アメリカとの)グローバル・パートナー」を宣言し、没落するアメリカ帝国主義の世界支配を維持するために中国侵略戦争―世界戦争を主体的に担うことを宣言した。5月10日には、来年3月までに陸海空3自衛隊を平時から一元的に指揮する統合作戦司令部を発足させる関連法(自衛隊法など)を国会で成立させた。海上保安庁は中国との戦争を想定して、米沿岸警備隊、韓国海洋警察庁との初めての海上合同訓練を6月に行おうとしている。地方自治体を丸ごと戦争に動員するための地方自治法改悪も今国会で成立が狙われている。広島に原爆が投下された8月6日に、反戦反核の声を上げさせないために原爆ドームを含む平和公園全体を封鎖する暴挙まで発表された。日本社会全体を戦時体制に転換していくことが、自衛隊を先頭に激しく進められているのだ。
 アメリカの歴代政権に強い影響力をもつ米戦略国際問題研究所(CSIS)が昨年1月に公表したシミュレーションでは、「中国との戦争は......近年にない死傷者が出る」「1日あたりの死者140人はベトナム戦争での30人、アフガニスタン戦争での3人に比べて格段に高く、第2次世界大戦当時の300人に迫る」「米軍の死傷者と行方不明者は1万人近くに上り、米海軍は空母2隻、駆逐艦や巡洋艦など20隻を失う。空軍は軍用機168~372機失う」「重大な死傷者に直面しても作戦を継続する必要性を認識せよ」と明記している。そして、「日本こそが要である。在日米軍基地の使用なしには、米軍の戦闘機・攻撃機がこの戦争に効果的な形で参加することはできない」とし、米軍が嘉手納、岩国、横田、三沢の各基地から中国に出撃し、これらの基地も攻撃されることを想定しているのだ。
 中国との戦争に突入すれば、沖縄を始めとした日本全土から中国に対するミサイル攻撃などの大攻撃が行われ、中国本土や台湾の人民が大虐殺される。同時に南西諸島を始め日本全土の米軍や自衛隊の基地、原発なども攻撃される。中国本土や台湾はもとより、沖縄や日本全土が火の海となる大戦争だ。しかも、統合参謀本部議長ブラウン、国防長官オースティンは、広島と長崎への原爆投下について、5月8日の米上院議会公聴会で「世界大戦を終わらせた」と正当化した。米帝は自らの世界支配のためならば核兵器を使うことも辞さないのであり、そのためにバイデン政権は14日、政権で3度目となる臨界前核実験を行い、今後は核実験の頻度を上げると言っているのだ。
 労働者人民が巨万の規模で反戦デモに立ち上がることこそ、世界戦争・核戦争を止める唯一の道だ。反戦デモで岸田政権を打倒しよう。6・9反戦大デモに全国から総結集しよう!

非和解化する米中の対立

 バイデンは5月14日、中国製の電気自動車(EV)にかける関税を現行の25%から100%に引き上げる制裁関税の強化策を発表した。制裁関税強化の対象は7分野180億㌦(約2・8兆円)。これに対して前大統領トランプは、対中国制裁をもっと拡大すべきだと主張した。秋の大統領選挙に向かって中国侵略戦争への突入を競い合っているのだ。
 米帝は、中国スターリン主義が絶対に譲れない核心的利益とする台湾に意図的に介入し、台湾への軍事支援を強めるなど、台湾をアメリカの勢力圏として扱い、軍事演習を台湾近海で繰り返している。そして次々と中国に対する経済制裁を発動しているのだ。
 17日には駐日米大使エマニュエルが、米軍機を使って与那国・石垣両島の陸自駐屯地などをめぐった。20日に行われた台湾・頼清徳新総統の就任式には、日米同盟政策に関するCSIS報告書の共同執筆者で知られる対中強硬派のアーミテージ元米国務副長官らが、また日本からは超党派の国会議員連盟「日華議員懇談会」の31人が参加した。この米日帝国主義からの強力な後押しを受けた頼は、就任演説で「民主主義国家と共同体を形成する」と明言、また中国を名指しして「世界の平和と安定に対する最大の戦略的挑戦だ」と激しく非難した。頼が9日の日華議員懇談会の会合に寄せたメッセージでは、「台湾と日本は生死を共にする運命共同体」とまで踏み込んだ。中国スターリン主義は猛然と反発し、23日から台湾を包囲する形で軍事演習を行った。
 こうした戦争危機を生み出している最大の元凶は、没落を深めながらも自らの世界支配の維持のために中国スターリン主義の体制転覆を狙って侵略戦争―世界戦争に突き進んでいる米帝と、これに参戦することで延命しようとしている日本帝国主義にほかならない。
 全世界の労働者階級人民がとるべき立場は、大没落する米帝の世界支配を労働者階級の闘いで終わらせることだ。そしてこの米帝と軍事同盟を結び、沖縄を始めとした南西諸島を軍事要塞化し、中国侵略戦争―世界戦争に突き進んでいる日帝を打倒することこそ、労働者階級が進むべき道だ。

今こそ戦争阻止へ闘う時

 5月18~19日のANNの世論調査で、次の衆院選で「政権交代を期待する」が52%で「自公政権の継続を期待する」(39%)を上回った。労働者人民の岸田政権と自民党に対する怒りはすさまじい。だが、政権交代では戦争をなくすことも、社会を根本から変えることもできない。戦争を不可避とする資本主義・帝国主義を全世界的に打倒し、労働者階級が政治権力を握ること、すなわち反帝国主義・反スターリン主義の世界革命に勝利することのみが世界戦争・核戦争を阻止し、全世界の労働者人民が生きていく道である。
 米帝の全面的な軍事支援を受けるイスラエルによるガザ大虐殺で、昨年10月以来のパレスチナ人民の死者は3万5千人を超えた。ガザでは人口約230万人のうち170万人が避難者となり、110万人が深刻な飢餓状態とされ、教育を受けられない子どもが62万5千人と言われる。しかもイスラエルはガザ南部ラファへの全面的な大攻撃を行おうとしているのだ。こんなことが許されるのか! これに対して、パレスチナ人民は命がけの抵抗闘争を闘い、全世界でパレスチナ連帯闘争が広がり、特にアメリカでは学生がベトナム反戦闘争以来と言われる大闘争に立ち上がっている。これは、必ずや米帝打倒の巨大な決起へと発展していく。この闘いに続く6・9反戦大デモの爆発で岸田政権を打倒しよう。無実の大坂正明同志を奪還し、日本革命勝利へと突き進もう!

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