革命コラム -17- 全米学生の決起に続こう

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週刊『前進』04頁(3344号04面03)(2024/05/13)


革命コラム -17-
 全米学生の決起に続こう

 4月24日に、阿佐ケ谷市民講座で、「ガザのジェノサイド―問題の根源とは何か―」と題する岡真理さんの講演を聞きました。イスラエルとアメリカによる大虐殺への心底からの怒りに満ち、聞く人の行動を促す、鮮明な提起がなされました。講演の核心の一つは次のことです。岡さんの著書の『ガザとは何か』(大和書房)から引用しますが、「ジェノサイドが進行中の今、『即時停戦』をあらん限りの声で訴えることは絶対に必要」だ、しかし、停戦だけでは「問題は何も解決しない」、人の命を奪い続ける「イスラエルによるアパルトヘイト」の構造そのものを根底から打ち砕かなければならない、ということです。
 講演で岡さんは、「G7のGはジェノサイドのGじゃないか」と言われ、会場から「そうだ!」の声が上がりました。G7の規定として的を射抜いています。アメリカを中心に、日本を含む七つの帝国主義国が、これまでも今もイスラエルによるジェノサイドを支え続けています。帝国主義を打ち倒さない限り、虐殺もアパルトヘイトも、それらの根源としての植民地主義も終わりません。アメリカにおいて、4月15日の朝、デモ隊がゴールデンゲートブリッジを封鎖したとき、横断幕の一つに「ガザのために世界を止めろ」とありました。G7による世界の支配を直ちに「止めろ」ということです。
 大学では、コロンビア大学での決起が瞬く間に全米へ拡大。ネット上のいくつかの報道によれば、4月30日の時点で、「少なくとも62の大学」で、「逮捕者は1000人を超え」ています。キャンパスは色鮮やかな抗議のテントで埋められ、周りに立つ学生から、「ハマスの武装抵抗を称賛するスピーチ」も行われています。それに対して、大学は停学処分で脅し、州警はSWAT(特殊武装戦術部隊)を動員してテントを引き裂き、学生に殴りかかっています。さらに、いくつかの大学では、校舎の屋上に狙撃班を配置し、射殺の構えさえとっています。しかし、「警察と衝突すればするほど学生の怒りは増していて、収拾がつかない状態」になっています。コロンビア大学では、ハミルトンホールの占拠とバリケード封鎖が始まっています。アメリカだけでなく、世界中の学生が新しい歴史を、躍動的に切り開いています。
 そして、沖縄は日本のガザ。全学連を先頭にした、沖縄の戦場化を絶対に許さない闘いは、パレスチナの解放に結びついています。
(そがめ・ひろふみ)
2024.5.13

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