広島市、8・6ドーム前集会を禁止 平和公園に異例の規制

週刊『前進』04頁(3344号03面02)(2024/05/13)


広島市、8・6ドーム前集会を禁止
 平和公園に異例の規制


●広島市による入場規制
 ▼8月6日午前5時、公園利用者に圏外への移動を要請、9時まで入場規制▼式典会場入場口は6時半に開設。手荷物検査をし、拡声器やプラカードを持ち込めなくする▼検査を拒否したり、移動要請に従わない場合は、退去命令▼国内外の要人の警備体制を強める▼慰霊碑前の参列者に金属探知検査を実施▼元安橋方面からの慰霊碑参拝専用出入口を午前5~7時に設け、手荷物検査はしない。(図は広島市公式HPより)

(写真 広島拘置所に勾留されている仲間に「関西からやって来たぞ!」と激励し、「ただちに釈放せよ」と抗議行動【5月5日 広島市】)

(写真 広島地裁前での行動。関生支部の旗もひるがえった)


 5月7日、広島市当局は今年8月6日の平和記念式典への異例の立ち入り規制を発表した。会場の平和記念公園を鉄柵で囲み、検問所を公園周辺各所に設置し、プラカードなどは持ち込み禁止にするという。8・6広島暴処法弾圧に続く「ヒロシマつぶし」「反戦反核運動圧殺」の画歴史的攻撃である。1950年8月6日、朝鮮戦争の最中に反戦集会が禁止されて以来の、文字通りの「戦時下の8・6集会禁圧」だ。今夏8・6広島闘争は、日本帝国主義の再びの中国侵略戦争を許すのか否かをかけた大決戦だ。この規制を絶対に粉砕し、大集会をかちとろう!
 原爆ドーム前をはじめ平和記念公園全域を規制範囲とし、8月6日午前5時に公園内から利用者を追い出し、記念式典閉会後の午前9時まで入場を規制。「マイク・拡声器・楽器類」「プラカード・ビラ・のぼり・横断幕等」の持ち込みを禁止し「安全対策を強化」するとは! 一切の怒りの声を封じ、被爆者まで公園から排除するというのだ。絶対に許されない。
 日米首脳会談でアメリカと肩を組んで中国侵略戦争を行うことを宣言した岸田、そしてパレスチナへの大虐殺を行っているイスラエルの代表とエマニュエル米駐日大使(札付きのシオニスト)を招いた記念式典に怒りが爆発することを恐れての措置にほかならない。何よりも被爆者を先頭とする反戦反核闘争を圧殺し、中国侵略戦争に打って出ようという戦争攻撃だ。

8・6弾圧に反撃

 先立つ5月5日、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、関西労組交流センターと、広島労組交流センターをはじめとする8・6ヒロシマ大行動に結集する仲間総勢40人が、8・6弾圧で不当に勾留されている5人の仲間への激励行動と街頭宣伝を行った。
 4人が勾留されている広島拘置所前では関西生コン支部の武谷新吾副委員長が「聞こえるか! 関西からやって来たぞ!」と明るく激励。家族も駆けつけ、激励のアピールを行った。さらに1人が勾留されている安佐南署前でも激励行動。警察署前を完全に制圧するも警察権力は出てくることもできない。

抗議に広がる賛同

 その後5人の釈放を求める署名と街頭宣伝を行った。海外の観光客も含め多くの人が署名に応じた。
 8・6弾圧は戦争のできる国家体制をつくろうとする岸田政権の全体重をかけた攻撃であることがはっきりした。「暴処法という戦前の法律をあえて使ってきたということは国家権力とのガチンコの勝負になったということ」(4・27大坂さん奪還広島集会での山本志都弁護士発言)というように、8・6ヒロシマ大行動を真正面からたたきつぶすことを通して、反戦反核運動、被爆者運動、戦争反対の全ての運動を屈服させることを狙った攻撃である。この攻撃を受けて立ち、8・6弾圧粉砕を中国侵略戦争阻止の大反戦闘争として大爆発させなくてはならない。
 すでに、8・6弾圧に対する共同抗議声明には海外も含め221人(5月8日時点)が名前を連ね、5人の釈放を求める署名は職場やキャンパス、街頭で続々と集まっている。昨年8・6大行動に参加した韓国・テグ(大邱)の全教組の仲間が抗議声明を呼びかけたところ、わずか2日間で36人の賛同が寄せられた。共同抗議声明運動と署名運動をどんどん拡大しよう。

5・25広島集会へ

 8・6暴処法弾圧粉砕の闘いをさらに拡大し、8・6ヒロシマの大爆発を勝ち取っていくために、「8・6ヒロシマ弾圧をゆるさない市民集会」を5月25日、広島弁護士会館で行う。
 署名に全力で取り組み、5・25市民集会に全国から広島に結集しよう! 戦時下の8・6ヒロシマ大行動を核戦争阻止の内乱的実力闘争として爆発させよう!(8・6ヒロシマ大行動実行委員会事務局長 宮原亮)

【要項】
8・6ヒロシマ弾圧をゆるさない市民集会
5月25日(土) 午後1時30分開会
広島弁護士会館3階 午後3時30分からデモ行進
主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会

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