沖縄を再び戦場にするな 基地撤去・軍事要塞化阻止! 5・18~20沖縄現地闘争へ

週刊『前進』04頁(3344号01面01)(2024/05/13)


沖縄を再び戦場にするな
 基地撤去・軍事要塞化阻止!
 5・18~20沖縄現地闘争へ


 米日帝国主義は5月2日、4・10日米共同声明を具体化するために日米防衛相会談を開き、「南西地域における日米の共同プレゼンスを着実に拡大していく重要性」を確認した(関連記事3面)。米日帝の中国侵略戦争のために沖縄を再び戦場にすることなど断じて許せない! 4・28沖縄デー闘争と5・1新宿メーデーの戦闘的高揚は、中国侵略戦争を阻止する力が日本の労働者・学生にはあることを示した。これに続き5・15沖縄闘争(5月18~20日)に結集し、沖縄―本土を貫く安保・沖縄闘争の大爆発を切り開こう。

全世界の反戦闘争と連帯

 4・28沖縄デー闘争は第一に、日米首脳会談―共同声明による日米安保の「中国侵略戦争同盟」への大転換、特に日本帝国主義の中国侵略戦争への踏み込みに対し、再びの戦場化を強制されようとしている沖縄人民の怒りと闘いと一つになって、これを実力で阻止する安保・沖縄闘争の歴史的高揚の出発点となった。
 第二に、戦争の元凶である帝国主義、とりわけガザ大虐殺を巨額の軍事支援で支えるアメリカ帝国主義・バイデンと、イスラエルへの「支持・連帯」を掲げる日帝・岸田に怒りを爆発させて闘われた。
 第三に、全学連と青年労働者が最先頭で固くスクラムを組み、昨年5月のG7広島サミット粉砕決戦以来の実力闘争を首都・東京のど真ん中で実現した。それは、全米200大学を超え、さらに全世界に爆発的に拡大する学生・高校生のパレスチナ反戦闘争(スチューデント・インティファーダ=学生蜂起とも呼ばれる)と一体の闘いであり、1971年渋谷暴動闘争を闘い不屈の獄中闘争を貫く大坂正明同志と団結する闘いでもあった。全学連の白ヘルメット部隊の激突動画は、900万人のフォロワーがいるアラビア語チャンネル「アルアラビーTV」のX(旧ツイッター)で「彼らはパレスチナのために手を握り合い機動隊の前でも抗議活動を続けた」と拡散された。
 第四に、4・28渋谷反戦デモの息吹は5・1新宿メーデーの高揚へとつながり、戦時下で階級的労働運動を闘い抜く関西地区生コン支部・港合同・動労千葉を先頭とする労働者の決起を決定的に促進した。労働者の反戦決起こそ、帝国主義戦争を内乱へ転化する最深の力だ。
 総じて、4・28沖縄デー闘争は今年2月の革共同第9回全国大会で打ち立てた「闘う中国人民・アジア人民と連帯し、米日帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争突入を日帝打倒の革命的内乱に転化せよ!」の実践として闘われた。この道を断固進み、5・15沖縄闘争の爆発をかちとろう!

日米「南西シフト」粉砕!

 バイデンは4月23日、連邦議会が可決したイスラエル軍事支援拡大予算に署名した。イスラエル・ネタニヤフ政権は、3万4千人を超す虐殺の上に「休戦案」も拒否して、ガザ地区最南部ラファでの軍事作戦を激化させている(記事2面)。5月7日には、ガザとエジプトを唯一つなぐ検問所を制圧し、ラファ東部への空爆を実施。地上侵攻を開始しようとしている。
 ウクライナ戦争も7日のプーチン大統領就任式、9日の対ドイツ戦勝利79年記念日を経てロシア軍が攻勢を強めている。ウクライナを支援する米欧は砲弾の増産体制に入り、日帝も武器輸出に踏み切ったが、これらが戦争をますます泥沼化させている。
 米帝は自らの世界支配が崩れ落ちていく中、中国スターリン主義・習近平体制転覆への衝動をより強めている。米インド太平洋軍のアキリーノ司令官は4月23日、「習近平国家主席が軍に2027年に(台湾侵攻の)実行準備を進めるよう指示している」として、日米の「軍事的な統合」を進めることを宣言。木原稔防衛相も「日本の防衛力で米国の拡大抑止を強化する」「核を持つ米国の東アジアへの関与と日本の通常戦力を組み合わせる」(5月3日付日経新聞)と主張し、中国侵略戦争を核戦争として構え、自衛隊こそがその「主力部隊」として最前面に立つことを強調した。
 2日にハワイを訪れた木原は、オースティン米国防長官との日米防衛相会談で、米軍と自衛隊の「指揮統制枠組みの向上」や「米国の核を含む拡大抑止」の強化に向けた閣僚級協議の実施を確認。続いて日米豪3カ国、日米豪比4カ国での防衛相会談も行い、軍事技術協力の推進や共同訓練の拡充を確認した。また同日フランスを訪問した岸田は、自衛隊と仏軍の共同訓練をしやすくする「円滑化協定(RAA)」を結ぶための交渉開始をマクロン政権と合意した。沖縄を最前線にした対中国の軍事訓練が、日米同盟を基軸に激しく進められているのだ。
 沖縄の北部訓練場では3月、米軍が安保条約にも違反する形で第三国軍(オランダ軍)との共同訓練を強行した。5月17日には、エマニュエル米駐日大使が石垣島と与那国島を米軍機で訪れ、陸上自衛隊の駐屯地の視察や自治体トップとの会談を行おうとしている。さらに20日には、台湾の頼清徳新総統の就任式に日本から国会議員ら37人が出席し「台湾支持」を表明する予定だ。これらすべてが中国へのすさまじい軍事挑発にほかならない。
 今年の5・15は、まさに「戦時下」「戦場下」の沖縄闘争だ。1972年5月15日の沖縄のペテン的「返還」から52年。沖縄戦の再来に怒りが渦巻く沖縄では、米軍基地を半永久的に固定化し「有事の核持ち込み」の密約を結んだ「5・15体制」を打ち破り、自衛隊ミサイル基地化反対・米軍基地撤去の新たな闘いが巻き起こっている。
 中国侵略戦争のための沖縄の軍事要塞(ようさい)化を阻む安保・沖縄闘争を、今こそ沖縄―本土を貫く大衆的実力闘争として爆発させよう。

岸田打倒の大反戦闘争を

 日帝・岸田政権は、政治的にも経済的にも完全に行き詰まっている。だからこそますます戦争を「唯一の活路」として求めていく。国会では7日、地方自治法改悪案が衆議院で審議入りした。地方自治権を解体し閣議決定だけで戦争のための強権発動を可能とする戦時独裁法であり緊急事態条項導入=改憲そのものだ。
 だが、国会内では日米会談をはじめとした岸田の戦争策動への追及は皆無だ。日本共産党は、自衛隊が米軍指揮下に入ることについて、「日本の主権をアメリカに差し出すのか」などと国益主義の立場から注文をつけているにすぎない。
 5月1日の熊本県水俣市での水俣病被害者団体との会合で、被害者の発言中に環境省側がマイクを遮断したのは、日帝・岸田政権が人民の命など何とも思っていないことの証明だ。岸田の言う「国民の命と生活を守り抜く」というのは、一握りのブルジョアジーを守り抜くために、沖縄をはじめ労働者人民の命を徹底的に犠牲にするということだ。今こそ「祖国防衛主義」を拒否し「連帯し侵略を内乱へ」の闘いに立つ時だ。アメリカで、欧州各地で、学生、青年らがパレスチナ人民との連帯をかけて、大学と自国政府のガザ虐殺加担を阻止する実力闘争に立ち上がっている。この闘いに続こう。改憲・戦争阻止!大行進の6・9全国闘争で岸田政権を打ち倒す数千の戦闘的デモ隊を首都・東京に登場させよう。
 イスラエル代表を平和記念式典に招待する広島市当局(松井一實市長)は、今年8月6日朝の平和記念公園を原爆ドーム前も含めて鉄柵で封鎖することを発表した(記事3面)。暴処法弾圧と一体の、反戦反核闘争圧殺を狙う許しがたい暴挙だ。港合同昌一金属支部に対する労組破壊攻撃など、戦時弾圧を粉砕し大反戦闘争を巻き起こそう。
 「連帯し、侵略を内乱へ」「反帝・反スターリン主義世界革命」をストレートに労働者・学生に訴え、広範な「前進」読者網と革共同の強固な党組織の建設を推し進めよう。

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