4・28沖縄デー集会発言から

発行日:

週刊『前進』04頁(3343号04面01)(2024/05/06)


4・28沖縄デー集会発言から

(写真 全学連の学生が大坂正明さんのメッセージを読み上げ、ともに勝利まで闘う決意を表明した【4月28日 東京・代々木公園】)

(写真 集会をかちとり、代々木公園からデモに出発する全学連の部隊)

岸田を打倒し戦争阻む 戦争協力を拒否して闘おう
 動労千葉副委員長 中村仁さん

 大阪の全国金属機械労組港合同昌一金属支部への倒産・団結破壊、国鉄分割・民営化型の組合執行部解雇の攻撃に対して、譲渡先の那須電機鉄工本社行動に東京を始め関東の仲間が多く結集していただきました。不当な解雇を絶対に許さない、昌一金属支部の仲間を守り、共に闘いに勝利する。そういった闘いに昌一金属の仲間はどんなに勇気付けられたかと思います。千葉県にある八千代工場への申し入れにも、動労千葉だけでなく多くの仲間が駆け付け、門前で声を上げました。那須電機鉄工で働く労働者にも届く闘いにしたいと思っています。労働者を分断する倒産攻撃を絶対に許さない! 弾圧を力にして、百倍返しにして資本をぶっ潰す、そうした闘いにしなければならない。
 岸田政権はバイデンと共に日米安保の歴史的大転換を行おうとしています。「台湾有事」―対中国戦争のために、米軍と自衛隊の指揮・統制の連携強化を打ち出しています。
 こんな時代に、私たち一人ひとりが労働者として、労働組合として何をすべきかが問われています。戦争こそが労働者に対する最大の生活破壊であり団結破壊です。労働組合、労働者として声を上げる行動こそが戦争を阻止する力になると思います。
 米ミサイル駆逐艦の石垣島入港に対して全港湾沖縄地本八重山部会がストライキで闘いました。こうした闘いが必要です。動労千葉も戦争協力拒否宣言を発し、ストライキで戦争阻止を闘う決意です。岸田政権の戦争国家化を絶対に許さず、「NO」の声を突き付け、戦争協力を断固拒否して闘いましょう。

ガザ虐殺を直ちにやめろ!
 パレスチナ連帯の訴え全学連 齋藤晴輝さん

 何より「ガザ虐殺を直ちにやめろ!」ということです。昨年10月以来4万人がイスラエルのジェノサイドにより殺されています。絶対に許してはならない。同時にこの虐殺がアメリカ、日本を始め全帝国主義の公然たる支援と擁護のもとに続けられている。虐殺に加担する岸田政権を打倒する闘いが求められています。帝国主義者どもは「自由」とか「民主主義」という言葉で戦争、虐殺、侵略を正当化します。「先に攻撃したハマスが悪い」と言ってイスラエルを全面擁護し、「イランが悪い」と言って中東全域に戦火が拡大されようとしています。「UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)にハマスの工作員がいる」―こんなデマでパレスチナ人民の命綱を断ち切った岸田は、虐殺の張本人、直接の当事者となった。パレスチナ人民との連帯にかけて岸田政権を打倒する闘いをやり抜こう。
 パレスチナ連帯の闘いが爆発しています。コロンビア大学をはじめアメリカ全域の大学で学生の実力闘争が燃え広がっています。大学当局は警察権力を導入し逮捕・処分で弾圧しています。しかし学生たちは「逮捕されたことを誇りに思う」と意気高く闘っています。このような闘いが日本にも必要です。
 私は昨年10月イスラエル大使館への抗議行動で不当逮捕されました。全学連は当局からの不当処分を粉砕して闘っています。私たちの闘いと世界の闘いは一つです。この闘いに虐殺を止める力がある。帝国主義の暴力を民衆の暴力で粉砕する「連帯し、侵略を内乱へ」を共に闘いましょう。

帝国主義倒し全人間解放へ
 京都大学2回生 池之端紗衣さん

(写真 デモコールをする池之端さん)

 沖縄の軍事拠点化が急ピッチで進められています。先日、宮古島で反戦・反基地を闘っている清水早子さんを招いて集会を行いました。宮古島では軍事要塞(ようさい)の中で暮らすことを強制されているような現状があります。清水さんは平和を求めるだけでなく、戦争を止めなくてはいけないと言いました。
 第2次大戦で沖縄は「捨て石」にされて島民の4人に1人が亡くなりました。この沖縄戦を繰り返そうとしているのがバイデンであり岸田です。4月10日の日米首脳会談で日米同盟は中国侵略戦争同盟へ変えられました。岸田はアメリカの議会で「米国は一人で国際秩序を守る必要はない」と演説しました。日本がアメリカの言いなりでなく、一緒に中国侵略戦争を実行する段階に入ったのです。
 私は女性に生まれ、自分が差別・抑圧される性であることに絶望して生きてきました。でも反戦闘争を闘う中で、自分を抑圧してきたのは資本主義・帝国主義であり、それを打倒する闘いに立つことで自己の解放を感じ取ってきました。あらゆる人びとが分断を乗り越えて団結し、帝国主義を打倒する闘いに立つことこそが全世界の人間の抑圧からの解放です。第1次大戦を終わらせたのは女性たちのデモから始まったロシア革命でした。今日はこの春から新たに加わった学生たちと共に結集しました。今日の渋谷デモを、岸田政権を打倒し世界戦争を止める歴史的で内乱的な闘いとして成功させましょう。

新入生からのアピール 

皆さんと団結して共に社会を変える
 新入生Aさん

 私は今年、活動に参加し始めて、この短い間に感じたことを少し話します。沖縄・辺野古新基地建設の代執行を行い、ウクライナ戦争を金もうけと見なして泥沼化させ、イスラエル・米帝のガザ虐殺に加担し、正義を踏みにじる岸田政権に対し、私は怒りを感じます。
 その怒りから得た最も重要なものが、「何かをしなければいけない」という感情です。その「何か」を具体的にどういうことをやるのかを答えてくれたのが、今集会に集まっている全学連と労働者の皆さんです。
 皆さんは体を張って、デモ・ストライキ・集会を通して戦争絶対反対の声を全世界に呼びかけてきました。その呼びかけが、私に届いたのは確かです。
 だから私は今、みんなと団結し、闘って社会を根本的に変えていきたいと思います。私のような人は、絶対に少数ではありません。実際、この間参加してきたデモでは通行中の人々が手を振ってくれたり、ビラを受け取ったり、話を聞いてくれたり、団結を勝ちとってきました。今日の渋谷デモも、全世界の労働者と連帯・団結して闘いましょう。    

沖縄で全国で怒りの声を上げる時だ
 新入生Bさん

 今日が何の日かを思い出しましょう。1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約で沖縄の売り渡しが決まった日です。これが何を意味するか。米軍統治を継続するということです。日本は沖縄を売った。その日本が今何をしているか。イスラエルのパレスチナ虐殺に加担しているのが今の日本です。次は沖縄が戦場になるかもしれない。
 そして沖縄の米軍基地に反対して闘った大坂正明さんを無実の罪で捕まえ、懲役20年です。おかしいだろ! これを覆すことがわれわれの使命なんです。
 そして、半世紀経った今でも、怨嗟(えんさ)の声を上げている人たちがいます。米軍基地建設に反対して辺野古で座り込み、全力を尽くしている方々がいます。
 このような状況で、われわれが立ち上がらない理由がどこにあるんですか。今こそ学生・労働者が一体となり、沖縄で全国で、怒りの声を上げるときが来たのです。代々木公園を歩いている皆さん。そして社会を変えようとこの場に集まった皆さん。共に闘いましょう。   
------------------------------------------------------------

本土でこそ沖縄闘争爆発を
 獄中の大坂正明さんのメッセージ

 現在、日帝・岸田政権が南西諸島を中心にミサイル基地網を建設し、中国への攻撃力を飛躍的に強化していることは周知のことと思います。この攻撃は抑止力の強化というより、中国への挑発の拡大ということに大きな意味があります。
 今、岸田政権はどんづまりの危機にありますが、その危機打開のために中国侵略の衝動が極度に強まっています。この10年間程の戦争政策によって、日本は戦争をできる国になったというだけでなく、「戦争をしたい国」になったというほどの状況です。4月の日米首脳会談にも見られるように、2024年はまさに歴史の転換点にあります。
 中国侵略とは日帝の体制的存続をかけた最後的延命策であるため、反戦闘争は全人民的な激突となることは必然です。まだ戦前と言える今こそ決戦期です。
 この決戦は沖縄と一体的に闘うことが最も重要です。4・28は「屈辱の日」と言われますが、しかしウチナンチュにとっては毎日が「屈辱の日」です。4・28や5・15は新たな屈辱や苦難が始まった日でしかありません。ヤマトンチュはそのことを肝に銘じてウチナンチュに連帯する闘いを追求しなければなりません。
 あらゆる地域・職場・学園でとぎれることなく反戦・反核・反基地闘争を闘うことが重要ではないかと思います。特に今年の8・6広島闘争は暴処法との闘いでもあり、反戦・反核闘争の頂点的闘いとなります。8・6に総結集してください。辺野古を始めとする沖縄全島の闘いに学び、連帯して4・28から5・15を闘いぬき、8・6、8・9に向けて各地で反戦闘争にとりくんでください。
 本土でこそ沖縄闘争を爆発させる必要があります。「沖縄を孤立させてはならない」を合言葉に闘いましょう。24年を本土の労働者民衆の圧倒的反戦決起を実現する年にしましょう。    
(一部省略)
【大坂さんは東京拘置所在監。1971年の沖縄返還協定批准阻止闘争へのでっち上げ弾圧で逮捕・起訴され懲役20年の一審実刑判決を受け、現在獄中で闘う】

このエントリーをはてなブックマークに追加