港合同昌一金属 解雇撤回!労組破壊やめろ 那須電機鉄工本社に抗議
港合同昌一金属
解雇撤回!労組破壊やめろ
那須電機鉄工本社に抗議
全国金属機械労組港合同昌一金属支部への労組破壊の攻撃に対し、決定的な反撃がたたきつけられた。昌一金属の民事再生申請を利用してスポンサーに名乗りをあげ、労組執行部の選別解雇を強行している那須電機鉄工の本社ビル前で、4月22日、抗議行動が行われた。東京・新宿三丁目の本社ビル前には、大阪から駆け付けた昌一金属支部や全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全港湾大阪支部をはじめ東京・関東からも動労千葉や労組交流センターなど100人以上が集まり、オフィス街の様相を塗り替えた。
昌一金属支部は昨年の全国労働者総決起集会翌日の11月20日、年末一時金をめぐりストライキに立った。これに対し昌一金属は昨年末、民事再生法の適用を突然申請し、労組破壊の攻撃に乗り出してきた。那須電機鉄工は経営を再建すると称して昌一金属から工場や土地を買収したが、労働者は子会社の那須電機商事に引き継がせ、そこから自社に出向させる形で、賃金などの労働条件を大幅に引き下げた。しかも、労組役員には「那須電機鉄工では組合活動はできない」と公言し、執行部4人には雇用継続のための面談も行わずに解雇した。他方、昌一金属の現経営陣も労働者全員に解雇を通告した。まさに全員解雇―選別再雇用の国鉄分割・民営化型の攻撃だ。これは岸田政権が日米首脳会談を経て中国侵略戦争に突進する中での、関生弾圧や8・6広島暴処法弾圧と並ぶ、戦時型の労組破壊・闘争破壊に他ならない。
昌一金属支部は那須電機鉄工に団体交渉を求めてきた。だが同社は「昌一金属から正式な営業譲渡契約をまだ受けていない」ことを口実に団交を拒んでいる。現に同社は労働者との面談も行い、5月1日からの営業譲渡に向けて工場に人員を恒常的に派遣している。使用者として振る舞いながら団交を拒むのは、露骨な不当労働行為だ。これに対し港合同は大阪府労働委員会への申し立ても行った。
抗議行動の司会を務めた関生支部の西山直洋執行委員は、不誠実きわまる団交拒否を弾劾した。当日も昌一金属支部の木下浩平委員長が申入書を受け取るよう那須電機鉄工本社にインターホンで求めたが、同社は「責任者がいない」と言って会うことも書面を直接受け取ることも拒否してきた。これに対し「直ちに交渉を行え! 解雇を撤回しろ!」と怒りのシュプレヒコールが突きつけられた。
関生支部の武谷新吾副委員長は、大阪で那須電機鉄工の工場や関西事業部、大株主の三井住友銀行への行動が連日展開されていると報告し、現場攻防で資本を追い詰めようと提起した。全港湾大阪支部の組合員は「この攻撃を許せばすべての労組活動はできなくなる」と訴え、自らの課題として闘う意思を表した。動労千葉の関道利委員長は「11月集会を共に闘う港合同への攻撃を許さない」と語気強く述べ、千葉にある那須電機鉄工工場への行動を展開すると表明した。群馬合同労組、JAM日本機械工業労組、コンビニ関連ユニオン、洞口朋子杉並区議、日教組奈良市、八尾北医療センター労組、森川文人弁護士、全国労組交流センター、改憲・戦争阻止!大行進、関生弾圧を考える神奈川の会が、共に闘うと戦意をたぎらせた。
昌一金属支部の木下委員長が改めて「こんなやり方で組合をつぶせると資本に思わせるわけにいかない。港合同にけんかを売ったら痛い目に遭うと思い知らせなければならない。組合の団結、地域の共闘を力に勝利まで闘う」と意気高く表明した。昌一金属支部の西岡勝仁副委員長が参加者にお礼の言葉を述べ、行動をまとめて団結ガンバローを行った。参加者は那須電機鉄工の本社や各地の工場への行動を何度でも行い、必ず勝利する決意を固めた。
24日には動労千葉とちば合同労組などが、千葉県八千代市の那須電機鉄工工場前で抗議行動を展開した。