3・11反原発福島行動 全原発廃炉・核戦争阻止へ 福島の怒り先頭に

週刊『前進』05頁(3336号01面02)(2024/03/18)


3・11反原発福島行動
 全原発廃炉・核戦争阻止へ
 福島の怒り先頭に

(写真 岸田の再稼働・核武装許さぬ 3・11反原発福島行動実行委員会や動労千葉を先頭に「汚染水放出するな!」と訴えデモ【3月11日 福島市】)

 福島第一原発事故から13年目の3月11日、「3・11反原発福島行動24」が福島市のとうほう・みんなの文化センターで開催され、全国から470人が結集した。汚染水海洋放出と原発再稼働を強行し、福島事故をなかったことにして中国侵略戦争・核武装に突き進む日帝・岸田政権に対し、福島の根底的怒りをたたきつけ、再稼働阻止・全原発廃炉、世界戦争・核戦争阻止の新たな反戦反核反原発闘争の出発点を築いた。(3面に主な発言)
 8・6広島暴処法弾圧への怒りに燃え、集会は始まった。主催者あいさつに立った実行委員会の椎名千恵子共同代表は「7日の伊方原発差し止め訴訟の請求棄却は、3・11をなきものにし核戦争に向かう攻撃だ。しかし福島の怒りを更地化することなどできない。復興という虚構にもうだまされない。岸田を即刻打倒しよう」と呼びかけた。
 基調報告は実行委員会の安斎則夫さん。差し迫る中国侵略戦争・核戦争の阻止を訴え、「3・11の原点に立ち、戦争と核・原子力政策を推進する岸田打倒の闘いを福島から呼び起こさなければならない」と戦闘宣言を発した。参加者は満場の拍手で決意を共にした。
 8・6暴処法弾圧粉砕のアピールを広島県労組交流センターの福井利明代表が行い、「国を挙げた弾圧をはね返し、例年以上の8・6闘争を!」と訴えた。

不屈に闘う福島

 古里と命を奪われた福島の悔しさと怒りは、国・東電に責任をとらせ原発をなくすまでやむことはない。福島から、汚染水放出と帰還強制の福島抹殺攻撃と不屈に闘う決意が語られた。
 希望の牧場・よしざわの吉沢正巳代表は「汚染した魚を検査で必ず明らかにする」と実力で闘う意思を示した。海洋放出差し止め訴訟原告代表を務める新地町漁民の小野春雄さんはビデオメッセージで「絶対反対で国と東電を訴えた。子々孫々に迷惑をかけたくない。今止めなかったら後悔する」と不退転の覚悟を表明。飯舘村で放射性物質を測ってきた伊藤延由さんは「いまだ汚染は千倍以上。300年経たないと消えない」と告発。酪農家で全国農民会議の鈴木光一郎共同代表も原発事故の重大さを訴え、戦争での原発攻撃を例に反原発は反戦だと断言。いわき市の和牛農家は三里塚・沖縄と共に原発・戦争反対で闘うと述べた。
 特別アピールでは、内部被曝を認めない勢力と手を組むふくしま共同診療所の変節を弾劾し、担当医師だった杉井吉彦さんが「今こそ『避難・保養・医療』の原則を堅持し、全世界に『ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・チェルノブイリ・フクシマを繰り返すな』の闘いを」と新たな決意を発し、大きな拍手を浴びた。
 ドイツのゴアレーベンとエテコン、トルコのUID―DERからの連帯メッセージが紹介された。

福島と共に闘う

 全国の仲間が登壇した。能登震災の現地から動労総連合北陸の出口威委員長が「珠洲原発計画を阻止した仲間が保養に取り組んでいる。この仲間と共に被災地切り捨てと闘い、原発をなくす」と報告。反戦春闘ストに立つ動労千葉の関道利委員長は「原発も核も戦争も絶対に許さない闘いを共につくりあげる」と力を込めた。動労総連合水戸の照沼靖功委員長は、福島第一原発直近でのワンマン運転化を弾劾し「戦争に向かう岸田とJRを倒すストに立つ」と宣言。京都府職労舞鶴支部の長岡達也支部長は「原発事故避難計画はできないと断罪し闘う」と労働組合の力を示した。
 三里塚芝山連合空港反対同盟の伊藤信晴さん、星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議/大坂正明さん救援会、改憲・戦争阻止!大行進沖縄の赤嶺知晃さんは、福島と共に反戦闘争に立つと述べた。
 地震発生時刻の午後2時46分に黙とうを行った。
 行動提起をNAZENの織田陽介事務局長が行い、暴処法弾圧を粉砕し反戦闘争を前に進めること、核武装を狙う原発推進に反対し新署名運動を始めること、反戦春闘にうって出ることを提起し、参加者は、式典のため福島に来た岸田を弾劾しデモに出発した。
 汚染水放出、原発再稼働と核戦争に絶対反対のコールが響きわたり、県庁、自民党福島県連、福島駅を通る長蛇のデモは大注目。最後までついてくる高校生、飛び入りでマイクを握り戦争反対を叫ぶ小学生など、福島の怒りを解き放った。岸田打倒へさらに闘おう!
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