原発汚染水放出やめろ 3・11福島で岸田倒せ

週刊『前進』04頁(3334号03面02)(2024/03/04)


原発汚染水放出やめろ
 3・11福島で岸田倒せ


 東京電力は2月28日、福島第一原発の放射能汚染水の4回目の海洋放出を強行した。3月中旬にかけて7800㌧の汚染水を放出しようとしている。放出中の汚染水は、1㍑あたり17万ベクレルのトリチウムを含むという。東電は「トリチウム以外で測定対象の放射性物質は放出基準未満だった」と主張するが、希釈しても放射能を流している事実に変わりはなく、今後放出することになる放射能の総量も不明のままだ。2024年度には、7回にわたり5万4600㌧もの放出が狙われている。度重なる労働者階級人民への「核攻撃」を、絶対に許してはならない。
 東電は昨年8月24日を皮切りに、これまでの3回で2万3351㌧もの汚染水を放出してきた。全国・全世界の人民の反対を踏みにじり、福島の漁民との合意も反故(ほご)にしての暴挙だ。今年2月7日には、福島第一原発の汚染水1・5㌧が浄化装置から屋外に漏れ出す事故があった。そして4回目の放出は、13年目の「3・11」の真っただ中で行われようとしているのだ。

日帝の狙いは核武装推進

 志賀原発のある石川県志賀町で震度7を観測した能登半島地震は、全国・全世界の人民に福島第一原発事故を想起させた。余震も繰り返し起きており、いつ大事故に至ってもおかしくない。
 現在、全国で12基の原発が稼働しているが、どの原発も例外なく震災・大事故と隣り合わせだ。2月26日には愛媛県南予を震源とする地震が発生、伊方原発のある同伊方町でも震度4を観測した。
 こうした中、岸田政権は2030年までに原子力の割合を現在の5%程度から20〜22%に拡大させる方針を掲げている。中国電力は、島根原発2号機を8月に再稼働しようとしている。東北電力も19日、宮城県の女川原発2号機を9月ごろに再稼働すると発表。27日には、新潟県柏崎市議会の特別委員会が柏崎刈羽原発の早期再稼働を求める請願を賛成多数で可決した。大間原発の建設と東海第二原発の運転をめぐっては訴訟が続いている。
 汚染水海洋放出と原発再稼働を強行する日本帝国主義の狙いは、福島原発事故を「なかったこと」にして、原発政策・核武装を推し進めることにある。3・11反原発福島行動24を成功させ、世界戦争・核戦争に延命をかける岸田を打倒しよう。
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