団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(3330号04面04)(2024/02/05)


団結ひろば 投稿コーナー

再審開始求め狭山要請行動
 部落解放東日本共闘会議 徳永健生

 1月26日、全国水平同盟と部落解放東日本共闘会議は東京高裁第4刑事部に対して、狭山事件の事実調べと再審開始を求める今年初めての要請行動と裁判所前アピールを20人で行った。
 狭山闘争は、無実の部落民・石川一雄さんが不当逮捕されてから61年目の闘いに入る。この1月で85歳となった石川さんは、新たに狭山再審担当となった家令和典裁判長に対して不屈の闘志で戦闘宣言を発している。昨年12月に退官した大野勝則裁判長が何一つ事実調べ、鑑定人尋問を行わなかったことに対し、「何のために黒い法服を着ているのか。黒はどんな色にも染まることがないから裁判官の公正さを象徴しているのではないか」と弾劾した。私たちもこの石川さんの思いと一つになって狭山差別裁判を徹底糾弾し、直ちに再審を行えと訴えた。
 裁判所前アピールでは、全国水平同盟杉並支部が「パレスチナ人民の10・7蜂起は帝国主義とイスラエルの暴虐を全世界に暴いた。狭山闘争は日本帝国主義の部落差別との闘いであり、全世界が注目している。家令裁判長は事実調べを行え!」と訴えた。
 要請行動では、久原正子水平同盟委員長を先頭に水平同盟の五つの支部、動労千葉、動労総連合水戸、東京各地区労組交流センターなど12団体が怒りの要請文をたたきつけた。全参加者がひとつとなって、「家令裁判長は『下山鑑定』の鑑定人尋問を行え」「裁判所は自らインクの鑑定を行え」と激しく迫った。そして、3月一審死刑判決60年、10月寺尾確定判決50年を徹底弾劾し、イスラエルを支援する岸田政権の戦争政治を許さないと、声を大にして訴えた。
 狭山第三次再審闘争は、家令裁判長との闘いに突入しました。狭山再審の扉をこじ開け、戦争に突き進む岸田政権を打倒しよう。

戦争か革命か問う24年決戦
 香川 K

 2023年は、帝国主義の世界支配に対し、「人間らしく生きさせろ!」と根底的変革と解放を求める闘いが、日本そして全世界で拡大した。特にパレスチナ解放勢力による10・7蜂起は本当に大きい。また、米帝による中国侵略戦争=世界戦争への突進が今の世界情勢を規定している。そしてこれを阻止する闘い、とりわけ日本での反戦闘争(南西諸島へのミサイル配備、高松港を含めた港湾施設・空港の軍事転用に対する闘い)が重大な位置を持っている。24年は世界戦争か世界革命か、私たち一人ひとりが「いかに生き、闘うのか」の選択が迫られる年になる。
 昨年の11月労働者集会は、3労組を先頭に「労働者の力で戦争を止める」という熱気であふれた文字通りの反戦集会として勝ち取った。この成功は、反戦闘争を職場・街頭などあらゆるところで爆発させて集会へ組織するという路線で一致して闘い抜かれた。そしてこの路線の正しさを決定づけたのが、パレスチナ人民の10・7蜂起だと私は考えている。10・7蜂起は、パレスチナ人民による私たちに対する自国帝国主義=日帝岸田政権打倒の闘いへの決起の呼びかけであり、この闘いに決起するか否かが「いかに生き、闘うか」の答えとなる。
 この11・19の成功は、昨年の数々の闘いの勝利がなかったら実現できなかった。特にG7広島サミット粉砕闘争の位置付けは重要だ。街頭で反戦闘争を組織し、そしてその確信をもって職場でも反戦闘争を組織すること。だからこそ、11・19集会を新たな出発点に巨大な反戦闘争を徹底的に推し進める。そのためには、私自身が闘いの組織者となり、質量ともに飛躍していくことだ!

新NISAは大衆収奪制度
 東京 田宮龍一

 新聞、テレビ、雑誌、書籍、動画サイトなどが競い合って新NISA(少額投資非課税制度)を推奨するキャンペーンを張っている。証券会社、銀行、さらに郵便局までもがバブルの様相を呈している。本紙読者が「投資」に積極的でないのは当然だが、この新NISAが労働者人民からの収奪攻撃であることに無関心でいるわけにいかない。
 株を売って得たもうけには本来20%の税金がかかるが、小規模の個人株主は非課税にするNISAが2014年から始まった。運用・保有期間を無期限化し、投資枠も大幅拡大して今年から新NISAとなった。
 「今の時代、生涯賃金と年金だけでは老後が不安でしょ? 投資をやるなら今すぐ新NISAを」とせきたてるうたい文句は画一的で、不安商法、特殊詐欺と同様の手口。申し訳程度に「株だから下がることもある。リスクを覚悟で」と付け加え、「辛抱して長期間保有を」と念を押す。
 冗談じゃない! 庶民が賃金と年金だけでまともに食えない社会にしたのは国家権力と資本家階級じゃないか。「貯蓄から投資へ」「一億総株主」などと連呼し、庶民が抱えるなけなしのお金を吐き出させ、はぎ取り、株式投資というギャンブルにつぎ込み、失敗すれば「自己責任」。この制度にまつわる巨大な利権もうごめいている。
 新NISAは、戦争財政への転換を進めつつ金権腐敗をさらけだす自民党政治と一体の収奪システムだ。

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