大坂同志奪還の新たな大運動を
　反動判決粉砕・控訴審勝利へ

　１９７１年11・14沖縄返還協定批准阻止の渋谷暴動闘争で「殺人罪」をでっち上げられ起訴された大坂正明同志に対し、東京地裁刑事第４部・高橋康明裁判長は昨年12月22日、懲役20年の有罪判決を言い渡した。中国侵略戦争に突き進む日本帝国主義による反戦闘争圧殺、内乱鎮圧のための大攻撃であり、70年闘争のような闘いを二度とやらせないという日帝の国家意志を体現した極反動判決だ。これに怒りを煮えたぎらせ、１・３東京拘置所包囲デモや１・14関西大坂正明さん無罪・奪還集会（基調報告別掲）が激しく闘われている。大坂同志は獄中から反動判決を受けてのメッセージを発し、不屈に闘う決意をみなぎらせている。２月17日の大坂奪還総決起集会（午後６時30分、東京・セシオン杉並）に結集しよう。控訴審闘争の勝利へ、新たな大運動を開始しよう。大坂同志と共に２０２４年「連帯し、侵略を内乱へ」の闘いを大爆発させよう。（編集局）

２４年を反戦一色に塗りつくそう
　大坂同志のメッセージ

　私への判決は懲役20年でした。これは裁判を始める前から決められていたと言えます。有罪ありきの政治的判決、あるいは階級的判決と言うべきものでした。
　私の保釈請求の即却下、異常なほど長期の接見禁止、公判での弁護団による申し立てはほとんど却下、そして傍聴人に対する強権的指揮などは有罪ありきに基づくものだったのです。
　私自身は、この判決は想定していたので「やはり」という感じで、驚きはありませんでした。
　判決内容は、私の最終陳述はもちろん、弁護団による６５５ページにおよぶ最終弁論などは、十分に読んで検討した様子はありません。全ては供述者が逮捕された時に作られた調書のみを採用し、私の公判での証言は全く認めないというものです。１年間35回の公判は、裁判の「公正さ」を装うセレモニーでしかなかったのです。私たちはとんだ茶番劇につき合わされてきたということです。
　これから控訴審に入りますが、東京高裁は地裁よりも反動的でしょう。そもそも地裁の判決は当該の判事だけではなく権力中枢からの判断であり、国家意志によるものです。高裁もここから自由ではなく、判決は推して知るべしです。
　判決は懲役20年、未決算入１５００日なので私が90歳になったら出所という年月です。しかし現在の私の健康状態からすれば、とても90歳まで生きられそうにありません。いつ最期を迎えるかは分かりませんが、獄死は免れないでしょう。外の仲間が私の「奪還」を闘っていることや、関生支部と奈良市従の仲間が大阪高裁で逆転勝利したことは重々承知していますが、私の立場ではこうした闘いに依拠して控訴審を楽観することはできません。
　獄死攻撃は私にとっては重いものがありますから、これと正面から向き合い、覚悟をもって立ち向かうことが必要です。甘い期待を持って、足をすくわれないようにしなければなりません。そのためこれからの私の闘いは、外の闘いに呼応して、獄中で闘い続けることになります。そこで私という存在が外の仲間への励ましとなれば幸いです。特に私の存在を知って初めて闘いに立ち上がる青年が現れたら最高です。
　私にとっての励みは、もちろん外での闘いの前進です。私に対する判決は外で闘う人たちに対するみせしめであり、闘いをやめろという恫喝（どうかつ）です。このたくらみを粉砕し、これまで以上に闘いを盛りあげていくことを回答にしなければなりません。
　私は年頭のアピールで「24年を反戦闘争一色に塗りつくそう」と訴えましたが、ここでの結論もそれに尽きます。いま辺野古では国の代執行という新たに一歩踏み出した攻撃がかけられています。現地では怒りを爆発させた闘いが展開されています。本土でもこれに連帯して辺野古新基地反対を掲げた闘いが必要です。辺野古をメインにした闘いを何度も打ち抜いてほしいと思います。

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反戦を軸に奪還闘争を闘う
　大坂正明さん無罪・奪還集会（１月１４日　大阪市）基調報告（抜粋）

　一昨年10月に始まった裁判は35回に及びましたが、検察側は大坂さんの有罪を何一つ立証できませんでした。追い詰められた裁判長は法廷での証言を一切無視して、52年前のでっち上げ供述調書だけで「懲役20年」の極反動判決を強行したのです。何のために35回も裁判をしてきたのか?!
　裁判長は恥を知れ!!
　この攻撃は、星野文昭さんの獄中44年の完全黙秘・非転向の闘い、大坂さんが指名手配を46年間はねのけて闘い、完黙・非転向で現在も闘い続け、全世界の労働者人民と連帯して闘いが大きく発展していることに、日帝国家権力がいかに恐怖しているかを表しています。それなら私たちは、更なる反戦闘争の爆発を、全人民の解放を勝ち取る革命を実現するために、意気高く闘いぬきましょう。

渋谷暴動は正義だ

　今から52年前に大坂さん、星野さん、奥深山さんを先頭に闘われた１９７１年11・14沖縄返還協定批准阻止渋谷暴動闘争は正義の闘いです。当時、米帝によるベトナム侵略戦争が沖縄の米軍基地を出撃基地にして行われていました。全世界的にベトナム反戦闘争が闘われ、日本でも労働組合を中心に闘いが爆発した情勢の中で沖縄返還協定が締結されようとしたことに対して、「ペテン的沖縄返還阻止！」を掲げて、沖縄の基地労働者を先頭に２波の全島ゼネストが闘われました。その闘いに連帯して、東京の渋谷で「沖縄の永久核基地化阻止、安保粉砕・日帝打倒」の闘いが闘われました。その闘いは50年以上にわたって現在も、辺野古新基地建設阻止、南西諸島のミサイル基地化阻止の闘いにつながり、再び「安保・沖縄決戦」が求められる情勢を迎えています。

有罪立証は大破綻

　判決文は、裁判で明らかになったことを全て無視し、50年前の「大坂さんを殴打現場で見た」とする当時未成年の少年ら４人に対する拷問的取り調べによって作られた供述調書が「記憶の鮮明な時期のものだから信用できる」と許されない内容を展開しています。当時18歳のＡＯ証人は、「大坂さんとは今日の法廷が初対面」「覚えていないことでも言わないと取り調べが終わらなかった」、19歳のＩＴ証人は「供述調書は検事の作文」「大坂だろう、大坂だろうと３日も４日もぶっ続けでした」と怒りをもってウソのでっち上げを法廷で暴露しました。
　ＡＲだけが「大坂さんが殴っているのを見た」とでっち上げ供述調書を維持しましたが、法廷で矛盾する内容を繰り返し完全に破産しました。判決はＡＲ証人の目撃証言を切り捨て、72年のＡＯ供述調書を軸に、でっち上げ調書だけで有罪を結論付けました。しかしＡＯは神山派出所前で機動隊と衝突寸前のデモ隊を撮影した写真から、大坂さんとは別人を指して「大坂」だと供述し、 ＯＴ証人も更に別人を指して「大坂」だと供述しています。
　判決文はこの調書の矛盾について「供述が自発的に行われたことを示す」と言い、「核心部において一致」「相互に補完し信用性を高めている」と裁判長自らがでっち上げに加担していることを示す内容になっています。また、大坂さんが「星野、奥深山と共にデモの先頭を走った」と認定しながら、たくさんある写真のどこにも大坂さんが写っていないことについては一言も言及していないという許せない判決です。
　更にＡＯ供述調書を根拠に、大坂さんが「デモ集団に指示を与える立場にあったものと推認できる」と強弁し、「暴力革命の実現を標ぼうする中核派が、沖縄返還協定批准阻止を掲げ、渋谷で暴動を起こす」ことを呼びかけて実行したことを罪とする、反戦闘争潰しを狙う極反動判決です。
　大坂さんは控訴審を含め、闘う決意を明らかにしています。反戦闘争と階級的労働運動を全力で闘い、戦争に突き進む岸田政権を打倒し、大坂さんを何としても奪還しましょう。
　「沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒」の実力闘争をよみがえらせ、「連帯し、侵略を内乱へ」の闘いの爆発で星野国賠勝利と大坂さんの無罪・奪還を勝ち取り、労働者が主人公の社会を実現しましょう。