千葉で運輸区を全廃 JR「業務融合化」許すな

週刊『前進』04頁(3324号02面02)(2023/12/18)


千葉で運輸区を全廃
 JR「業務融合化」許すな


 JR東日本千葉支社は11月20日、千葉支社管内の運輸区をすべて統括センターにすると提案した。これは、運転士や車掌が所属する運輸区を複数の駅と統合し、一つの職場にする攻撃だ。これにより労働者は、今日は運転、明日は車掌、その翌日は駅業務という形で、あらゆる仕事に使い回されることになる。
 千葉支社管内では2022年3月に木更津運輸区が廃止されて木更津統括センターが設置された。23年7月には鴨川運輸区が茂原統括センターに、銚子運輸区が成田統括センターに組み込まれた。そして今回、残った習志野、千葉、佐倉、蘇我の各運輸区を、それぞれ津田沼、千葉、成田、茂原統括センターに統合する。数カ月前には千葉支社が「大規模すぎて統括センターにはできない」と言っていた千葉運輸区の統括センター化を強行するなど、何の整合性もない攻撃だ。
 今年3月のダイヤ改定で乗務員の行路に乗務以外の仕事にあてる「その他時間」が設けられ、7月には各運輸区の乗務員に営業統括センター(複数の駅だけを統合して一つの職場にしたもの)への兼務が発令された。こうして運転士や車掌が駅での案内業務や清掃業務、企画業務を強いられるようになった。JR東日本は業務時間の2割を普段とは違う仕事にあてる「20%ルール」を導入している。
 だが、「鉄道を持つIT企業になる」と叫んで「業務融合化」を進めるJRの施策は、現場労働者には到底耐えられない。JR東日本では21年度に767人が会社に見切りをつけて若年退職した。これがもたらすものは鉄道自体の崩壊だ。
 今はまだ多くの労働者が資本と闘うのではなく退職という形で会社への不満や怒りを表している。だが、日本にもストライキの波は到来している。JRでも「労組なき社会」化の攻撃に怒りを倍加させた労働者の反乱は必ず起きる。
このエントリーをはてなブックマークに追加