12・22大坂無罪奪還を 反戦デモ拡大し24年決戦へ 労働者の力で岸田・自民倒せ

週刊『前進』04頁(3324号01面01)(2023/12/18)


12・22大坂無罪奪還を
 反戦デモ拡大し24年決戦へ
 労働者の力で岸田・自民倒せ


 イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザへの侵略戦争と人民大虐殺を一段とエスカレートさせ、10月7日以来のガザの死者数は12月12日時点で1万8412人に達した(ガザ保健省発表)。インフラが破壊され、燃料供給が断たれたことで水の供給量は以前の5%にまで減り、飢え・渇きと病気でさらに無数の命が奪われようとしている。虐殺を続けるイスラエルとそれを支える米欧日帝国主義を絶対に許すことはできない。パレスチナ人民と連帯し、今こそ自国政府=帝国主義打倒の実力闘争をよみがえらせよう。1971年11・14渋谷暴動闘争を闘った大坂正明同志への「殺人罪」でっち上げを絶対に粉砕しよう。12月22日の判決公判に全国から結集しよう!

虐殺に怒り実力決起拡大

 アメリカ帝国主義・バイデン政権は「人道面で極度に困難な状況を緩和するためにできることはすべて行う」(カービー戦略広報調整官)などと言いながら、12月8日の国連安全保障理事会でガザ停戦決議に拒否権を発動、翌9日には約1万4千発もの戦車用砲弾をイスラエルに売却する計画を、議会審査を省略する緊急権限を行使して承認した。米帝のイスラエルへの武器供与は10月7日以降急増し、その中に大型の地中貫通爆弾「バンカーバスター」100発が含まれていることも明らかになった。
 このようにイスラエルのガザ大虐殺を背後で支える一方で、バイデンは12日に首都ワシントンで開かれた民主党支持者の集会で「イスラエルは無差別爆撃によって世界の支持を失い始めている」と危機感をあらわにした。実際、アメリカをはじめ全世界でパレスチナ連帯闘争が爆発し、「イスラエルに武器を送るな」と激しい実力闘争が闘われている。イギリスでは7日、ガザ爆撃に使われているF35戦闘機の後部胴体を製造するBAEシステムズの部品工場の入口を労働組合が封鎖した。
 イスラエルのネタニヤフ首相は「ハマスの終わりの始まりだ」と傲然(ごうぜん)と言い放っているが、パレスチナ・中東人民の抵抗を根絶やしにし、イランを含む中東全域を制圧することなど絶対に不可能だ。そればかりか、10・7蜂起をもって開始された民族解放・革命戦争とこれに続く各国の人民の闘いが、米帝・イスラエルの中東支配を大崩壊へたたき込んでいくことは不可避である。
 この歴史的局面で、日米韓の労働組合を先頭に2800人が結集した11・19全国労働者総決起集会・デモは、ガザ大虐殺の元凶である帝国主義を打倒し、世界戦争を内乱に転化する道筋と展望を大きく開いた。パレスチナ人民と連帯し、自国政府=日本帝国主義を打倒する反戦闘争を巻き起こそう。

戦争へ国家改造急ぐ岸田

 ウクライナ戦争をめぐっては、6月以来のウクライナ軍の「反転攻勢」が決定的に破綻し、東部ではロシア軍が大量の兵力を投入し攻勢に出ている。ゼレンスキーは日本経済新聞などのインタビューに答えて「何列にもわたって要塞(ようさい)が築かれている領土を奪還するのは、非常に難しい」「ロシア軍が空を完全に支配している」(12月1日付日経新聞)と自軍の作戦の行き詰まりを認めた。13日には追加支援を求めて訪米しバイデンと会談を行ったが、米議会では予算が承認される見通しが立たず、アメリカのウクライナ支援予算が年内に枯渇することは確実な状況だ。
 ウクライナ支援をめぐってすでに米帝支配階級は激しい分裂・対立に陥っており、それは来年大統領選に向けてますます激化していく。バイデンはこの危機的状況からの活路を求め、一方ではさらなる大量の兵器を投じてウクライナ戦争の局面打開を図ろうと必死になり、他方では中国侵略戦争にますますのめりこんでいくしかない。11月29日の鹿児島県屋久島沖での米空軍CV22オスプレイ墜落の大事故は、この米帝の戦争策動の中で引き起こされた。12月6日には、世界で米軍が運用するオスプレイ全機を一時飛行停止とする異例の措置がとられたが、こんなものが今後も平然と飛び続けることなど断じて許すことはできない。
 中国侵略戦争の要の位置にある日帝もまた、この戦争の「主体」としての飛躍を要求されており、岸田はそのための国家改造を激しく推し進めている。すでに政府は昨年12月に策定した安保3文書に基づき、民間空港・港湾の軍事使用を進める「公共インフラ整備」の原案を策定。11月27日付朝日新聞によると、全国の空港14施設と港湾24施設の計38施設を選定しており、うち約7割の28施設が沖縄・九州に集中しているという。民間空港への自衛隊機の飛来は常態化し、鹿児島県内の民間空港への着陸は昨年1年間で111回と全国最多となった。自治体労働者、空港・港湾労働者の戦争動員反対の闘いが決定的に求められている。
 12月6日には、成田空港会社(NAA)が第3滑走路の準備工事となる高谷川排水整備工事に着手した。中国侵略戦争のための成田空港拡張を粉砕する三里塚闘争は、今まで以上に重大な闘いとなる。市東孝雄さんの農地の強制収用と闘い抜いた力を何倍にも拡大し、反戦・反基地の実力闘争を広範につくりだそう。

大坂判決公判に結集を!

 安倍派(清和政策研究会)をはじめとする自民党各派閥の組織的裏金作りの発覚は、ついに官房長官・松野博一、経済産業相・西村康稔、農林水産相・宮下一郎、総務相・鈴木淳司の安倍派4閣僚が更迭(14日付で辞表提出)される異例の事態となり、さらに同派の副大臣・政務官など少なくとも11人が近く交代する見通しとなった。2000年森喜朗政権以来、最も多くの党総裁・首相を出し、日本会議や統一教会などの極右勢力を基盤に日帝権力中枢を牛耳り、改憲・戦争と新自由主義の腐りきった悪政を続けてきた最大派閥・安倍派が大崩壊を開始した。今や自民党そのものが解体的危機に追い込まれている。NHKが11日に発表した内閣支持率は、自民党が政権復帰した2012年以来最低の23%、自民党支持率も政権復帰以来最低の29・5%となった。日帝・自民党支配への怒りはこの数字に見られる以上に広く深く渦巻いている。
 だが岸田は、このような絶望的危機にあるからこそ、ますます戦争とそのための国家大改造に突き進む以外にない。今、求められていることは、自国政府と実力で対決する反戦闘争のさらなる爆発をかちとり、労働者の力で岸田・自民党を打倒することだ。パレスチナ連帯・ウクライナ反戦・中国侵略戦争阻止の闘いを拡大し、24年決戦へ突き進もう。1971年沖縄返還協定批准阻止11・14渋谷暴動闘争に星野文昭同志と共に決起した大坂正明同志の無罪奪還へ、12・22判決公判闘争に大結集しよう!

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