CTSは70歳まで雇え 雇用延長拒否を弾劾し裁判闘争 動労千葉組合員が証言に立つ
週刊『前進』04頁(3323号02面06)(2023/12/11)
CTSは70歳まで雇え
雇用延長拒否を弾劾し裁判闘争
動労千葉組合員が証言に立つ
動労千葉組合員の65歳以降の雇用延長を求める裁判が11月22日、千葉地裁で開かれた。11・19労働者集会の高揚感もそのままに、関道利委員長と渡辺剛史書記長、雇用延長を拒まれた山田護特別執行委員と山田繁幸特別執行委員が証言し、JR東日本とCTS(千葉鉄道サービス)を弾劾した。また笹本徹CTS総務部長への尋問が行われた。
CTSには、本人が希望すれば65歳以降も雇用を継続する慣行があった。ところがCTSは21年9月、65歳超の労働者を全員雇い止めにした。それ以降、動労千葉の組合員は雇用延長を求めても拒否され続けている。他方でCTSは、JRから天下った管理職だけは65歳以降も再雇用し、所長などの職に就けている。
動労千葉は10月の定期大会で「原則70歳まで組合員」の方針を確立した。その決断の理由の一つに、雇用延長という組合員の希望が断たれている現実と闘うことは労働組合の当然の責任だという判断がある。
裁判で渡辺書記長は、団体交渉で「管理職も雇用延長はしない」と虚偽の回答をしたCTSを弾劾した。管理職が雇用延長された事実を突き付けても、「(会社側)交渉員の認識不足」と言うだけで虚偽回答の責任をとらないCTSを、渡辺書記長は「誠実さのかけらもない」と断罪した。
続く笹本CTS総務部長への尋問で、組合側は要員が不足する職場の現実を突きつけた。CTSが正社員として採用した労働者(プロパー社員)は、98人中26人が低賃金に見切りをつけて辞めている。豊富な技術と経験を持つ65歳超の労働者がいなければ業務は回らない。だが笹本総務部長は根拠もなく「要員は足りている」と言い、さらに「管理職退職者再雇用制度」があると、これまで団交では一度も言わなかったことを言い出して、管理職限定の雇用延長を居直った。
木更津運輸区の運転士だった山田繁幸特別執行委員は、60歳定年後エルダー社員として再雇用された際、CTS木更津事業所で働くことを希望したが千葉事業所に強制配転されたと証言した。CTSのプロパー社員を動労千葉に組織した山田さんの闘いへの報復だ。
山田護特別執行委員は幕張支部長として検修・構内業務の外注化と闘い、その過程で青年を動労千葉に組織したと証言した。雇用延長拒否は、山田さんの闘いを恐れた不当労働行為だ。
最後に関委員長が国鉄分割・民営化や外注化と闘った動労千葉の歴史を証言。「動労千葉はOBでも組合員になれるから雇用されなくても組合活動に支障はない」とうそぶくCTSに、「職場で闘ってこそ労働組合だ」とたたき返した。
JR東日本は千葉支社管内のすべての運輸区を駅と統合して「統括センター」にする新たな攻撃をかけている。これに対し動労千葉は雇用を延長させて運動と組織を次世代に引き継ぐために闘っている。この闘いは戦時下で反戦を貫く階級的労働運動をよみがえらせる重要な取り組みだ。