国際連帯20年 ソウルで記念行事 日韓連帯こそ戦争を阻む力 民営化・労働弾圧と闘う

週刊『前進』04頁(3320号02面01)(2023/11/20)


国際連帯20年
 ソウルで記念行事
 日韓連帯こそ戦争を阻む力
 民営化・労働弾圧と闘う

(写真 「韓・日労働者共同声明」が、民主労総ソウル地域本部・イヒョンミ本部長職務代行【中央】ら6人、動労千葉・関道利委員長ら4人により読み上げられると、会場は大きな拍手に包まれた【11月12日 ソウル】)

闘う韓日労働者が参加

 11月12日、民主労総ソウル地域本部の大講堂で「韓日国際交流事業20周年記念式・理念交流会」が開催された。第1部の記念式では、民主労総ソウル本部・イヒョンミ本部長職務代行と動労千葉・関道利委員長のあいさつに続いて韓日双方の参加者が紹介された。
 韓国からは、ソウル本部に加えて公共運輸労組、保健医療労組、女性委員長、全国鉄道労組、鉄道労組ソウル地方本部、移住労組、公務員労組、金属労組・旭非正規職支会、セジョンホテル労組、星州ソソンリでサード(THAAD=高高度迎撃ミサイルシステム)配備に反対して闘ってきた仲間などが参加。日本からは、動労千葉に加えて全学連、港合同、旭非正規職支会支援共闘会議、日教組奈良市、高槻医療福祉労組、群馬合同労組が参加した。ドイツ・鉄道労働者ネットワークの仲間も合流した。
 続く連帯あいさつで、鉄道労組ソウル地本のカンジョンナム本部長はユンソンニョル政権の鉄道民営化攻撃との闘いを報告し、「労働者に国境はない。地域や国境を越えて団結して闘おう」と訴えた。多くの組合員と共に参加した旭支会のチャホノ支会長は「日本の同志たちの戦争反対の闘い、階級的連帯から学んできた」と、完全勝利への決意を語った(要旨別掲)。

東アジアの戦争とめる

 第2部の理念交流では、ソウル本部・キムハニ事務次長、動労千葉・関委員長がそれぞれ提起を行った。
 キム事務次長は、イラク戦争のただ中で日韓連帯が始まった2003年と、ウクライナ、パレスチナで戦争が続く現在との類似点から切り出した。続いて、米日政府が急ピッチで進める南西諸島の軍事要塞化と一体で「韓国はアメリカによる中国包囲のミサイル防御体系構築において最前線で必要な役割を要求されている」とし、「韓日の労働者が韓米日同盟と戦争体制に反対して闘うことはとても重要だ」と強調。労組弾圧、労働者民衆の生活破壊を強行するユン政権との闘いの死活性を語った。
 そして最後に「20年前と現在との最も大きな違いは私たち自身だ。私たちがこの20年間つくってきた変化と、その過程で積み上げてきた力だ。私たち自身が掘り起こした成果と力を信じ、労働弾圧と市場主義に立ち向かい、より強く連帯して闘おう」と呼びかけて締めくくった。
 関委員長は、世界戦争危機の中で「労働者の国境を越えた団結こそが戦争を阻止する力だ。日韓労働者の国際連帯には、東アジアにおける戦争を阻止する具体的な展望がある」と力をこめて訴えた。さらに、岸田政権が強行した福島原発汚染水海洋放出に対する民主労総の闘いにふれ、「この闘いを本当の意味での国際連帯闘争に発展させるためには、私たち日本の労働者の闘いが問われている」と語り、日本から核と戦争に絶対反対の闘いを巻き起こしていく決意を述べた。最後に、日本労働運動の再生をかけて11・19集会をかちとることを誓った。
 最後に韓日労働者共同声明(全文別掲)を壇上に並んだ韓日の代表10人が交互に朗読し、拍手で確認した。第3部の交流会では食事を共にし、さらなる団結と連帯を誓い合った。
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