十亀弘史の革命コラム ー11ー 世界で戦争への怒り爆発
十亀弘史の革命コラム ー11ー
世界で戦争への怒り爆発
余命計算アプリというのがあります。生年月日と性別を入れると、その時点での平均余命が示されます。私の場合は現時点で残りが3317日。2032年11月26日が「死亡日」とされています。先日デモの帰りに、地区で活動している私より少し若い人に、「余命が10年切ったよ」と告げました。すると彼は笑いながら、「大丈夫、間に合うよ」と返してくれました。「間に合うよ」というのは、死ぬまでに革命を目にすることができるよ、という意味です。彼は言います。「情勢は激しく動いてるし、怒りは沸騰してる。ビラの受け取りも全然違うよ」
たしかに時代は急速に進行し、日々激烈に変化しています。予想を超える事態が、次々に生起しています。しかもそれらの出来事が、どれも偶発的・一時的な事態ではありません。世界の底の底にある根本的な体制の危機や、積もりに積もった民衆の怒りが爆発的に噴出したといった事態ばかりです。
10月7日のパレスチナの決起も不可避だったと思います。報道はそこに至った歴史的な経緯の一切を捨象し、イスラエル(とアメリカ)による虐殺を免罪し続けています。現在のイスラエルによるジェノサイドは、人々を密閉した空間に閉じ込めた上で、水と食料と薬品と燃料と通信手段を断ち、そこに間断なく砲撃・空爆・艦砲射撃・地上射撃を加え続けるというなぶり殺しそのものです。死者の半数近くが子どもたちであることによっても、襲撃の無差別性は明白です。この残忍さも源は帝国主義にあります。危機に陥った帝国主義は、人間を人間とみなしません。ウクライナでも同じです。岸田政権が目指し、準備しているのも中国と自国の人民の殺戮(さつりく)を含む同質・同根の侵略戦争です。
一方で、その帝国主義への新たな怒りが世界中に噴き出しています。怒りは、デモやストライキや、あるいは革命的暴力の閃光(せんこう)として、次々に行動に移され、広げられています。苦闘しながらも、階級として団結し、今とは全くちがう真に人間的な社会を、自らの手につかみ取ろうとしています。
私と同年代の人たちも、命が尽きるまでに、日本と世界の革命の、その先端をリアルに目の当たりにするかもしれません。いや、戦争・世界戦争・核戦争の時代がすでに始まっているとしたら、革命こそを目にしなければなりません。11・19労働者集会と大行進は、その道を切り開く闘いです。
(そがめ・ひろふみ)
2023.11.13