大虐殺・民族浄化を許すな 全パレスチナ人追放狙うイスラエル
大虐殺・民族浄化を許すな
全パレスチナ人追放狙うイスラエル
ガザ地区への地上侵攻を開始したイスラエル=アメリカ帝国主義はパレスチナへの無差別空爆・人民虐殺を継続し、民間人を中心に8千人以上の命を奪っている。ネタニヤフ政権は停戦をあくまで拒否し、米帝も国連安全保障理事会での「戦闘の一時停止」を求める決議にすら反対した。この虐殺を止めることができるのは労働者階級の国際反戦闘争だけだ。パレスチナ人民と連帯し、帝国主義打倒の大反戦闘争に立とう。
難民キャンプ標的に空爆
パレスチナで進行している事態は、イスラエル=米帝によるジェノサイド・民族浄化そのものだ。「新たな中東」をつくると宣言するイスラエル政府はパレスチナ自治区から人々を空爆・地上戦でたたき出し、それでも残る人々をテロリストとみなして皆殺しにしようとしている。10月13日付のイスラエル情報省の文書には「ガザ地区の民間人をエジプトのシナイ半島に移住させ、恒久的な都市を建設する」との計画が記されていたことが明らかになった。監獄化されてきたパレスチナ自治区の存在すら認めず、北部だけでなくガザ全体から住民を消し去ろうというのだ。ジェノサイド・民族浄化の大エスカレーションであり、絶対に許してはならない。
ガザ保健省によると、10月7〜31日の間にパレスチナ人の死者は8525人に達し、そのうち子どもが3542人、女性が2187人で全体の67%を占める。ガザ地区には、皮膚に付着すると骨まで達し、酸素がある限り燃え続ける残虐兵器・白リン弾が撃ち込まれ、病院や診療所もターゲットにされている。35病院のうち12病院が閉鎖され、72カ所の診療所は約3分の1が機能していない。いつ殺されるかわからない状況下で、親が子どもの体に身元を特定するための名前を書いているような現実がある。10月31日にはガザ最大の難民キャンプが爆撃され、少なくとも100人が殺害された。これに対して世界中で激しい抗議が巻き起こっている。
日本帝国主義はこの間イスラエルと急接近し、軍事協力を進めてきた。中国侵略戦争のための兵器産業強化や殺傷兵器の輸出を狙う日帝にとって、世界有数の武器輸出国・核兵器保有国であるイスラエルの存在は決定的なのだ。13年にはF35戦闘機の共同開発参加を表明し、16年には防衛省・防衛装備庁とイスラエルとの無人偵察機共同研究構想も発覚している。今年3月に千葉県で開かれた武器見本市にはイスラエルの兵器メーカーが14社参加し、主要軍事企業「エルビット・システムズ」と、防衛省と多くの取引を行う伊藤忠グループ企業「伊藤忠アビエーション」などが契約した。日帝はイスラエルによるパレスチナ人民虐殺に深々と加担している。
こうした中で11・19集会には、米・国際港湾倉庫労組(ILWU)第10支部の組合員が参加することが決まった。同支部は一貫してイスラエルによるパレスチナへの抑圧に反対し、実際に組合員の総決起でイスラエル船舶の荷役拒否闘争を展開。イスラエルの自称「労働組合」ヒスタドルートを支持する体制内派と対決し、サンフランシスコ湾岸一帯の労働者・住民の連帯闘争を組織してきた。この闘いと連帯し、11・19集会への組織化を進めよう。
全世界で反戦闘争が拡大
世界各地での反戦闘争は日増しに拡大している。「人権」や「民主主義」を語ってイスラエルのジェノサイドを支持する米欧帝国主義に、中東はじめ全世界で怒りが沸き立っている。
何よりも、米英帝国主義の足下で虐殺に加担する自国帝国主義弾劾の声が大きくなっている。闘いの隊列に目立つのは青年・学生の姿だ。新自由主義攻撃を真正面から受け、生きることすらままならない世代に、「テロとの戦い」などというペテンはもはや通用しない。挙国一致体制づくりを狙った各国での集会・デモ禁圧は実力で突破され、イスラエルを支える自国政府に怒りが集中している。差別と排外主義・愛国主義をあおり、巨大な軍事力によって中東をはじめ全世界で労働者民衆の階級闘争、そして民族解放・革命戦争を圧殺してきた帝国主義の支配は今や崩壊寸前だ。
戦火の中から全世界に連帯を呼びかけるパレスチナの労組に応え、トルコやイタリア、ポーランド、ベルギーなど各国の労組が続々とパレスチナ連帯の声を上げ、「イスラエルを支援するな!」と訴えて自国政府や企業を弾劾している。
イタリアの物流部門を中心に約50万人を組織する職場委員会連合(S・I・Cobas)は「イスラエルへのどのような武器の輸出にも反対する」との声明を発し、イタリア政府と対決して闘い抜くことを宣言している。同労組の大部分は移民労働者で、アラブ諸国の出身者が多い。イタリアはイスラエルへの世界第3位の武器輸出国であり、主要な供給者は政府が管理する軍事グループだという。
パレスチナ人民と連帯し、自国政府―帝国主義を打倒する大反戦闘争として11・19集会をかちとろう。
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〝皆さんの持ち場で行動を〟
パレスチナ労組から動労千葉へ
パレスチナの労働組合の緊急要請(前号既報)に応え、10月26日に動労千葉が以下のメッセージを発信した。これに対し、パレスチナの労組から直ちに返信が寄せられた。(編集局)
動労千葉から
パレスチナ労働組合の仲間の皆さん、
私たち動労千葉は、パレスチナ労働組合の呼びかけに応え、岸田政権のイスラエルに対する武器供与、資金援助などいかなる支援行為をも許さず闘います。
米欧日の帝国主義は、自らの危機のはけ口を戦争・世界戦争に求め、その先兵としてイスラエル、ウクライナの現政権をあおり立てています。
また東アジアでは、米日帝国主義は、「台湾有事」を口実として対中国戦争の策動を激化させています。
パレスチナ人民の決死の闘いを心より支援すると共に、人民抑圧と戦争の元凶たる国際帝国主義の一員である日本帝国主義・岸田政権の打倒に向け、全力で闘い抜きます。
動労千葉委員長 関道利
パレスチナから
友人・同志の皆さん、
連帯のメッセージを送付していただき、ありがとうございます。世界中から寄せられるメッセージに本当に勇気づけられています。
私たちの闘いへの支援として、以下の点をお願いできればと思います。
①パレスチナへの呼びかけに応える行動を行うという声明を皆さんのウェブサイトに掲載するか、ロゴ入りの文書で公表してください。
②調査を通じて、どこで行動を起こせるか検討してください。例えば、兵器の貿易に反対している団体などと協力していただけたらと思います。皆さんの持ち場で、効果的な行動を起こすことができるのではないでしょうか。
これについて、さらに議論できれば幸いです。
変わらぬ連帯を込めて、
パレスチナ労働者