11・19反戦総決起へ ガザ大虐殺をやめろ 虐殺の共犯者=岸田を倒せ 大坂正明同志の無罪奪還へ 最終意見陳述4面

週刊『前進』04頁(3318号01面01)(2023/11/06)


11・19反戦総決起へ
 ガザ大虐殺をやめろ
 虐殺の共犯者=岸田を倒せ
 大坂正明同志の無罪奪還へ
 最終意見陳述4面


 10月28日、イスラエル首相ネタニヤフが「戦争は第2段階に入った」と宣言し、直後にイスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻が本格的に始まった。イスラエルは無差別空爆と虐殺をエスカレートさせ、ガザとヨルダン川西岸から全パレスチナ人の追放・抹殺を実行しようとしているのだ。米欧日帝国主義はあくまでもイスラエルを擁護し、虐殺戦争を継続させようとしている。今、何よりも問われているのは、帝国主義本国の労働者階級人民がいかなる態度をとるのかということだ。今こそパレスチナ人民と固く連帯し、渾身(こんしん)の反戦闘争を巻き起こし、11・19国際反戦大闘争へ総決起しよう!

パレスチナ抹殺を許すな

 イスラエル軍は30日にガザ市内に侵攻、31日にはガザ地区最大規模といわれるジャバリア難民キャンプに猛烈な空爆を行った。ガザ保健省によると、10月中だけでパレスチナ人の死者は8525人に達し、そのうち女性と子どもが7割近くを占める。26日時点で医療施設への攻撃は171件確認されており、医療労働者や患者、ジャーナリスト、国連職員なども殺されている。水、食料、燃料、医薬品が極限的に不足する中で救急車すらも呼べず刻一刻と命が失われている。
 こうした中で、アメリカ帝国主義・バイデン政権は一貫してイスラエルを擁護し、国連安全保障理事会では「停戦」決議を拒否権の発動で次々と否決させた。29日のネタニヤフとの電話会談では、バイデンは「イスラエルにはテロから市民を守る当然の権利と義務がある。民間人の保護を最優先する国際人道法と合致したかたちで(地上作戦を)遂行すべきだ」と述べた。イスラエルに対して「民間人保護」を求めるかのようなペテン的なポーズをとりながら、さらなる大虐殺を不可避とするイスラエル軍のガザ全面侵攻にゴーサインを出したのだ。
 米帝の後押しを受けるネタニヤフは、1948年「建国」直後の第1次中東戦争になぞらえ、「これは2回目の独立戦争だ。国家を守るために戦い、世界から悪(ハマス)を絶滅させる」と叫んでいる。それが意味するものは、ガザおよびヨルダン川西岸のパレスチナ自治区を完全に解体し、抵抗する者を皆殺しにし、全パレスチナ人を追放するということだ。実際、この間流出したイスラエル情報局の10月13日付の機密文書では、ガザの全住民をシナイ半島へ追放しようと計画していたことが明らかになっている。
 この文字通りのジェノサイドと民族浄化を進めるイスラエルに対し、全世界の労働者階級の怒りの大闘争が爆発している。10・7パレスチナ蜂起と連帯し、イスラエルとそれを背後から支える米欧日帝国主義を揺るがす実力闘争が拡大している。日本でも連日、イスラエル大使館前で抗議行動が闘われ、全国各地で反戦デモへの結集が広がっている。だが、本当に戦争を止めるためには、さらに何倍も巨大な反戦決起で帝国主義政府を打倒するまで闘い抜かなければならない。
 外相・上川陽子のイスラエル訪問を弾劾し、11月7日、都内で行われる主要7カ国(G7)外相会合を反戦の怒りで包囲しよう。11・19を歴史的な国際反戦大闘争としてかちとろう。

イスラエル擁護する岸田

 ここで徹底的にはっきりさせなければならないことは、日本帝国主義・岸田政権こそ、米帝や欧州帝国主義と共にイスラエルを擁護し、この大虐殺戦争を裏から支えている張本人だということだ。
 10月27日の国連緊急総会で121カ国の賛成で採択された「ガザ人道的休戦」決議を日本が「棄権」したことについて、岸田は30日の衆議院予算委員会で「決議はハマス等によるテロへの強い非難や自国および自国民を守る権利の重要性に関する言及がないなど、内容面でバランスを欠いていると判断した」などと「説明」した。圧倒的軍事力で現にジェノサイドを繰り広げている戦争犯罪国家=イスラエルを擁護し、これに抵抗する闘いを「テロ」とののしって非難することが、岸田の言う「バランス」だというのである。虐殺をやめさせる気など毛頭なく、「自衛権の行使」の名でイスラエルの侵略戦争を全面的に支持しているのだ。なお、日本共産党スターリン主義は、この岸田とまったく同じことを主張している(記事3面)。
 その一方で、日帝は安倍政権以来、イスラエルとの間で「防衛技術協力」を推進し、無人機を始めとした先端軍事技術の共同開発・研究を進めてきた。岸田は中国侵略戦争に向かって自衛隊の全面強化=侵略軍隊化を進める上で、「イスラエルの実戦を経験した技術力を日本に適用する」(2014年、堀地徹防衛省防衛装備政策課長〔当時〕の発言)ことが不可欠だと考え、今後もこれを進めようとしているのだ。
 イスラエルと結託して戦争に突き進む腐りきった日帝・岸田を絶対に打倒しなければならない。10・7蜂起という形で爆発したパレスチナ人民の民族解放・革命戦争が、日本の労働者階級人民に突きつけているのはこのことである。

11・19を国際反戦大闘争に

 パレスチナ人民の民族解放・革命戦争は、イスラエルを先兵とした米帝・帝国主義の中東支配―世界支配の大崩壊を激しく促進している。米帝はウクライナ、中東、東アジアの三正面での戦争をますます激化させ、世界戦争にのめり込んでいく以外に、自らの世界支配と国内階級支配を維持することができなくなっている。
 米帝・北大西洋条約機構(NATO)が支援してきたウクライナ軍の「反転攻勢」は、泥濘(でいねい)期を目前にして完全に行き詰まっている。NATO事務総長・ストルテンベルグは10月24日、「ロシアとの戦争でNATOの(武器・弾薬の)備蓄は尽きた」と危機感をあらわにし、加盟国に武器や弾薬などの軍需品の生産量を増やすよう呼びかけた。その一方でハンガリーとスロバキアがウクライナへの資金支援停止を27日のEU首脳会合で表明、スロバキアは武器供与停止も国会で決めた。
 何より最大の戦争主体である米帝は、今後の軍事支援継続の見通しも立たず、ウクライナ戦争をめぐって支配階級内部が大分裂に陥っている。だが、バイデンはそれゆえ今まで以上に「三正面の世界戦争」に突き進み、ますます必死になって「挙国一致」を叫ぶ以外にないのである。
 中国侵略戦争への動きもさらに激化している。11月10~20日には陸海空自衛隊に米軍も加わった自衛隊統合演習が行われる。その日程中の15日には沖縄に駐留する米海兵隊第12海兵連隊を再編し、新たに第12海兵沿岸連隊(MLR)として発足させる。「2025年までに改編」としていた当初の予定を大幅に前倒しした形だ。10月16日には、無人機MQ9を運用する米空軍第319遠征偵察飛行隊が嘉手納基地に新たに配備された。対中国の戦争準備が着々と進められる一方で、バイデン政権は昨年10月に実施した先端半導体および半導体製造装置の中国への輸出規制をさらに強化しようとしている。
 この世界戦争情勢の本格化に対して、日本の労働者階級人民は、パレスチナ人民の血叫びに応え、全世界の労働者階級人民と団結し、帝国主義の侵略戦争と虐殺を止めるために、一切をかけて総決起しなければならない。
 11月反戦闘争を大爆発させ、11・19全国労働者総決起集会を、世界にとどろく歴史的な国際反戦大闘争としてかちとろう!

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