米帝=イスラエルの虐殺に怒りを 世界戦争阻止!岸田打倒11・19国際反戦大集会へ

週刊『前進』04頁(3316号01面01)(2023/10/24)


米帝=イスラエルの虐殺に怒りを
 世界戦争阻止!岸田打倒11・19国際反戦大集会へ

(写真 教育労働者が反戦デモ 東京・浅草で教育労働者がガザ虐殺を弾劾。右翼と激突し反戦行動に立った【10月15日】=記事4面)

(写真 杉並 若者がデモに合流 東京・杉並区高円寺で洞口朋子区議【中央】を先頭に右翼の妨害をはねのけデモ【14日】=記事4面)


 パレスチナ人民の10・7蜂起に対して、ガザへの無差別爆撃を続け、すでに数千人の市民を虐殺し、地上侵攻を準備しているイスラエル軍が、10月17日夜、ガザ市の病院を攻撃し、患者、避難民471人の命を奪った。パレスチナ、中東諸国をはじめ全世界で、この大虐殺を行ったイスラエルとこれを全面支援・擁護するアメリカ帝国主義への抗議デモが爆発している。18日、アメリカでは数百人のユダヤ系市民らが連邦議会議事堂内で停戦を求める実力行動に決起。20日には改憲・戦争阻止!大行進と全学連がイスラエル大使館抗議闘争に立った。10・21国際反戦闘争から全人民の怒りを11・19「国際反戦大集会」に結集させよう!

病院爆撃の大虐殺許すな

 ガザ保健省は、イスラエルのアフリアラブ病院爆撃による死者は471人、負傷者は342人に上ると発表した。その多くは女性や子どもだ。そこには自宅を追われた数千人が身を寄せていた。保健省は「イスラエル軍が大虐殺を行った」と非難、医師も「これは病院に対する虐殺だった」と弾劾している。この大虐殺に世界中で怒りが爆発し、抗議デモが続発している。
 イスラエルは「われわれは人間の姿をした獣と戦っており、それにふさわしい行動をとる」(ガラント国防相)と叫び、その言葉通りジェノサイド(民族抹殺の大虐殺)を実行しているのだ。数千回の無差別空爆、沿岸からの艦砲射撃、避難民への攻撃、電気や水・食糧・燃料・医薬品などを完全ストップするなど破壊と殺戮(さつりく)の限りを尽くしている。17日時点でパレスチナ人の死者数は3478人に達し、100万人以上が家を追われ逃げまどっている。さらに地上軍を投じた侵攻が「天井のない監獄」であるガザ地区に閉じ込められた約220万人に襲いかかることなど絶対に許せない。
 この虐殺戦争の最大の張本人は米帝である。バイデンはイスラエル軍の攻撃を「自衛の権利・義務」と擁護し、18日にはイスラエルを訪問、ガザ病院攻撃の大虐殺についても「イスラエル軍によるものではなさそうだ」などとデマを流し、「深い悲しみと憤り」などと述べた。何たる恥知らずか! そして「人道的な」「民間人に配慮した」空爆、地上侵攻、虐殺をやるというのだ! さらにガザ住民救命のための「人道的一時停戦」の国連安全保障理事会決議案も、「イスラエルの自衛権が明記されていない」として米帝が拒否権を発動し否決させた。その一方で、原子力空母2隻を東地中海に派遣し、着上陸作戦や特殊作戦を可能とする米海兵隊も合流させ、中東や欧州に駐留する約2千人の部隊には即応体制をとるよう命じた。中東最大の軍事大国であるイラン、そして中東―全世界で爆発するパレスチナ連帯デモをにらんで完全に「戦争発動態勢」に入っているのだ。
 そもそもイスラエルというシオニストによる軍事基地国家を無理やりパレスチナの地につくったのは米帝だ。帝国主義は第2次世界大戦中から、中東での石油の独占的支配と新植民地主義体制構築のために、イランやトルコでの反共国家形成と並んでイスラエル建国を策動してきた。そして、基軸国となった米帝は47年11月に国連でパレスチナ分割決議を可決させ、パレスチナ全土の半分以上の土地を奪い取った。その前後のシオニスト武装勢力の襲撃・虐殺と第1次中東戦争で、70~90万人と言われる難民が生み出された。
 以降75年間、米帝=イスラエルはパレスチナへの侵略と虐殺を繰り返してきた。イスラエルは中東支配のために米帝が打ち込んだくさびであり、「10・7蜂起」はパレスチナ人民の積もり積もった極限的怒りの爆発だ。起きている事態は、パレスチナ人民の民族解放・革命戦争を圧殺しようとする、米・イスラエルによる帝国主義侵略戦争にほかならない。

帝国主義倒す反戦闘争を

 米帝の対ロシア戦争としてのウクライナ戦争、中国侵略戦争―世界戦争情勢は急展開し、「ウクライナ・ロシア―欧州」「中国・台湾・朝鮮半島―東アジア―インド太平洋」「パレスチナ―中東」の3正面が相互に絡み合いながら、世界戦争を一気に本格化させようとしている。
 この世界戦争―第3次世界大戦の原因は、米帝の圧倒的基軸性のもとに成り立ってきた戦後世界体制が、米帝の大没落で最後的崩壊に向かっていることにある。帝国主義の戦後支配は、帝国主義本国でのプロレタリア革命と植民地支配下での民族解放・革命戦争をこの3正面で圧殺し封じ込めることで成立した。しかし今、抑え込まれてきた全矛盾が噴き出している。
 米帝はアフガニスタン・イラク侵略戦争で大破産し、軍事力を対中国へとシフトする一方で、中東政策はイスラエルの軍事支配に委ねてきた。だが、中国スターリン主義が主導するサウジアラビア・イラン国交正常化(今年3月)など中東での米帝の支配力が決定的に後退する中で、米帝はサウジアラビア・イスラエル国交正常化交渉を仲介し影響力の「巻き返し」を図ってきた。
 この一連の過程で、ガザ封鎖、ヨルダン川西岸パレスチナ自治区へのイスラエル入植地拡大=侵略、日常的弾圧・虐殺など2007年以来の極限的な民族抑圧を、米帝・全帝国主義は平然と擁護・黙認し、パレスチナ人民を無視・抹殺してきた。この「絶望的」状況下でパレスチナ人青年らが決死の反撃に立ち上がったのが「10・7蜂起」だ。ついにウクライナ戦争―世界戦争情勢の中で民族解放・革命戦争が爆発したのだ。
 世界戦争情勢が中東に波及・拡大している。ガザ地上侵攻は、全中東人民とイスラエルを非和解化させ米帝の中東支配のさらなる崩壊をもたらす。一方、ウクライナ戦争ではウクライナ軍の反転攻勢が完全に破産する中で、18日、プーチンは中国の「一帯一路」国際会議で習近平と会談し、対米欧での結束を誇示した。米帝は国内支配の危機とも相まって、世界支配の大崩壊をさらに促進させながら、ロシア・中国への全面戦争・世界戦争に突進するしかない。だがそれは、全世界の労働者人民の怒りの決起と、パレスチナ人民を先頭に帝国主義支配と闘う民族解放・革命戦争を必ず呼び起こす。
 何より求められているのは、帝国主義本国での巨大な反戦闘争の爆発であり、一切の抑圧と戦争の元凶である帝国主義打倒の闘いだ。世界戦争・核戦争―第3次世界大戦の危機を国際的反戦闘争の高揚と世界革命に転化していく11・19国際反戦大集会の実現に、日本と世界の労働者階級人民の未来がかかっている。

一切かけ11・19組織戦へ

 戦争に突き進む岸田への怒りは、生活破壊への怒りとも相まって日々拡大し、反戦デモへの新たな決起を続々と生み出している。内閣支持率は過去最低の20%台まで下落し、政権崩壊的危機に陥っている。追い詰められた岸田は「減税」などと見え透いたペテンを弄(ろう)しながら、大軍拡・大増税と戦争に突き進んでいる。中東の石油に依存する日帝は「バランス外交」と称し卑劣に立ち回っているが、イスラエルを擁護し大虐殺を支援する米帝と完全に一体化して中国侵略戦争を準備し、沖縄を再び逃げ場のない戦場にしようとしているのだ。
 この岸田政権を打倒する最大の結集点が、関西地区生コン支部、港合同、動労千葉の3労組が呼びかける11・19集会だ。3労組は国家・資本と非和解の闘いを貫き新自由主義に負けずに強力な団結を守ってきた。世界戦争開始に対し「労働組合こそ反戦のとりで」と訴え11・19集会を呼びかけている。ここに戦争を止め社会を変える力がある。
 11・19集会まで1カ月。1回のデモ・街頭宣伝・オルグが勝負だ。パレスチナ虐殺に憤る人々は心から反戦の闘いを求めている。労働者人民の中に分け入って怒りと結合し、11・19集会への大結集をかちとろう。

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