三里塚全国集会 軍事空港阻止、農地死守を 反対同盟 不屈の決意
週刊『前進』04頁(3315号01面02)(2023/10/16)
三里塚全国集会
軍事空港阻止、農地死守を
反対同盟 不屈の決意
(写真 市東孝雄さん【中央】ら反対同盟を先頭に「成田拡張=軍事空港粉砕!」を訴えデモ【10月8日 成田市】)
三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国総決起集会が10月8日、成田市赤坂公園で開かれた。市東孝雄さんの天神峰農地強制執行に対する怒りをあらためて燃え立たせ、労働者・農民・学生・市民520人が結集し、成田軍事空港粉砕、南台農地死守、岸田政権打倒の決意をうち固めた。(発言要旨4面)
婦人行動隊・宮本麻子さんの司会で集会は始まった。最初に伊藤信晴さんが主催者あいさつを行い、2月強制執行攻撃を粉砕し市東さんの農業再建が進んでいることを報告。そして耕作権裁判の反動判決策動と、空港機能強化=第3滑走路建設へ向けた準備工事の10月着手に警鐘を鳴らし、南台農地を守る決戦への決起を呼びかけた。
基調報告は東峰の萩原富夫さんが行った。萩原さんはまず、ウクライナ戦争が激化する中で、軍事空港反対の三里塚闘争がますます重要な位置をもつことを強調。その上で、2月天神峰強制執行に至る激闘の4カ月を悔しさを込めて振り返りつつ、実力闘争をやりぬき、反対運動つぶしという敵の狙いを完全にうち砕いたと力強く確認。そして第3滑走路準備工事、「新しい成田空港」構想、戦争のための機能強化攻撃を弾劾し、空港拡張反対署名、南台農地を守るための耕作権裁判傍聴と毎回のデモへの結集、騒音被害と闘う住民との連帯を呼びかけ、三里塚を反戦の大闘争へと発展させようと熱烈に訴えた。
連帯のあいさつでは、動労千葉の関道利委員長が反対同盟とともに闘う決意を表し、戦争の危機と対決し11・19全国労働者総決起集会に大結集することを強く呼びかけた。
注目の中、天神峰の市東孝雄さんが発言に立った。「強制執行から8カ月。温かいご支援をいただき、ビニールハウスなどを建てました。確かにモノと土地は取られましたが、私はそんなことでシュンとなるような性格でもない。これからも『闘魂ますます盛んなり』で闘います」。市東さんの簡潔明瞭な不屈の決意、不動の姿勢に惜しみない拍手が続いた。
集会では、大軍拡・戦争の岸田政権打倒と南台農地死守の決意が次々と表された。全国農民会議共同代表の小川浩さんは、農民を戦争に動員する食料安保の法制化を弾劾。福島の椎名千恵子さんは原発汚染水放出に絶対反対で漁民と共に闘うと表明。赤嶺知晃全学連委員長は「農地取り上げを阻止する闘いは反戦闘争の最前線」と位置づけ、軍事空港を建設し戦争に突き進む岸田政権を内乱的闘いで打倒すると述べ、10月反戦闘争の爆発から11・19労働者集会へと攻め上る意気込みを示した。また、成田の騒音被害に対し訴訟を起こした住民も発言に立った。
最後に太郎良陽一さんが2月を倍する闘いで南台農地を守り抜くことを訴え、反対同盟を先頭に成田ニュータウンを東西に貫く大通りに繰り出し、デモを貫徹した。「空港反対」「機能強化やめろ」のコールに手を振って激励する人など、大きな注目が集まった。