韓国はじめ世界で怒り 〝核のごみを海に捨てるな〟
韓国はじめ世界で怒り
〝核のごみを海に捨てるな〟
8月18日の日米韓首脳会談で中国を標的とする日米韓3カ国軍事同盟が宣言され、東アジアにおける核戦争の危機が高まっている。こうした情勢の中で強行された汚染水放出に対し、中国、韓国をはじめアジア・太平洋地域全域から激しい怒りの声が上がっている。
韓国では120万人の組合員を組織するナショナルセンターである全国民主労働組合総連盟(民主労総)が、ユンソンニョル政権退陣を掲げた7月ゼネストの主要課題として「日本の核汚染水海洋投棄の中止」を掲げて全国で波状的に闘いを展開してきた。岸田政権が8月24日に汚染水放出を開始すると発表した8月22日には、「日本の核汚染水海洋投棄犯罪とこれを容認したユンソンニョル政権を糾弾し、この撤回と阻止のために最後まで闘う」とする声明を発表した。
同声明は「これで日本は過去の帝国主義戦争の戦犯国として人類に致命的な害を及ぼしたことに続き、再び永遠に経済や環境などあらゆる面で現在と未来に年々悪影響を及ぼす犯罪国家としてその悪名を引き継ぐことになった」と弾劾している。その上で、今回の海洋放出決定は日本政府とIAEA、米韓政府の共犯だとし、岸田・バイデンと一体となって戦争政策を加速してきたユン政権に怒りをたぎらせ「(民主労総は)日本の核汚染水海洋投棄の中止とともに、米日の要求に一言の抗弁もせず引きずり込まれていくユンソンニョル政権の反民衆的、反生態系的、反平和的な行動と対決してユンソンニョル政権打倒闘争に突き進む」と宣言している。何よりも、日本の労働者に共に闘おうと呼びかけている。
24日当日にはソウルの日本大使館に学生たちが突入し、16人が不当逮捕されながらも闘った。26日にはソウルに民主労総と市民団体など5万人が集まり、「ユンソンニョル政権糾弾! 日本核汚染水海洋投棄やめろ」と訴えて大統領執務室までデモ行進を行った。
「生徒の未来を奪うな」と立ち上がった全国教職員労働組合(全教組)、「放射能汚染商品販売の共犯者となることを拒否する」と闘うサービス連盟マート産業労働組合(マート労組)など、「投棄を止めるまで闘う」と、各産別に抗議行動が広がっている。
フィジーでは8月25日、数百人が「日本のやり方は極めて無責任だ」「今すぐ海洋放出をやめろ!」と訴え、首都スバで抗議デモを行った。フィリピンでも漁業者団体が「処理水は有毒な放射性廃棄物だ。漁業資源が影響を受けるのは間違いない」と海洋放出反対を表明。26日に首都マニラの日本大使館前でデモが行われた。香港など各地でも抗議行動が行われている。
日本から、これに応える闘いを巻き起こそう。