「排外主義と戦争許すな」 関東大震災100年 虐殺居直る日帝に怒り

発行日:

週刊『前進』04頁(3310号01面02)(2023/09/11)


「排外主義と戦争許すな」
 関東大震災100年
 虐殺居直る日帝に怒り

(写真 在日人民と連帯し反戦デモ リレートーク後、関東大震災時に朝鮮人・中国人虐殺の現場となった東京東部地区をデモ。沿道の人々が手を振り拍手するなど大きな反響があった【9月1日】)

(写真 JR錦糸町駅南口広場でのリレートーク。大行進呼びかけ人の森川文人弁護士【左】らが道行く人々に熱く訴えた)

 1923年関東大震災とその後の朝鮮人・中国人虐殺から100年の9月1日、東京東部の錦糸町―亀戸で、改憲・戦争阻止!大行進東京東部と大行進東京の主催による反戦デモが行われた。140人が参加し、虐殺の現場となった地に「虐殺を二度と繰り返すな!」「戦争絶対反対!」の訴えが響いた。
 亀戸方面に向けたデモに先立ち、JR錦糸町駅南口でリレートークが行われた。司会を務めた大行進東京東部の古内秀和さんは、亀戸・大島一帯を中心とする東京東部が最大の虐殺現場の一つだったことにふれ、この虐殺が日本帝国主義による台湾・朝鮮への侵略と植民地化のただ中で起こったことを明らかにした。その上で、8月30日に松野官房長官が当時の虐殺について、「政府内で事実関係を確認できる記録が見当たらない」とのうそを繰り返したことを弾劾。「虐殺は現在の問題だ」「この歴史を繰り返させないために、戦争絶対反対のデモに出よう!」と呼びかけた。
 続いて大行進東京東部の小泉義秀さんが基調報告を行った。同日に墨田区の都立横網町公園で開かれた犠牲者追悼式典にあわせて行った街頭宣伝を報告。小池都知事は今年も式典への追悼文送付を拒否しただけでなく、これまで式典と同時刻に慰霊碑の後方で「犯人は不逞(ふてい)朝鮮人だった」などとヘイトスピーチをまき散らしてきた極右団体「日本女性の会 そよ風」が慰霊碑の前で集会を行うことを許可したのだ。小泉さんは、これに対して多くの人々とともに阻止線を張り、権力によるでっち上げ逮捕がありながらも慰霊碑前でのヘイト集会を粉砕したことを報告した。
 さらに東京労組交流センター、入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会、コンビニ関連ユニオンの仲間がアピール。全学連の神野豊典副委員長は、岸田政権が放射能汚染水の海洋放出をめぐって〝悪いのは中国・反日勢力〟として排外主義をあおり立てていることを弾劾。差別を使って労働者の分断・支配を狙う資本主義を倒そうと訴えた。大行進呼びかけ人の森川文人弁護士は「100年前に権力が虐殺に手を染めたのは、日朝中労働者が共に内乱的闘いを打ち抜く可能性があったからだ。今度こそその手を離さず、自国政府打倒へ闘おう」と熱く訴えた。
 錦糸町―亀戸一帯は、今も多くの中国人・朝鮮人が居住する地域だ。駅前を通る多くの中国人労働者がアピールに立ち止まり、デモに合流した。「差別をあおるな!社会を変えよう!」のコールに、沿道の人々や住民が熱い支持を寄せた。

(写真 国会正門前で行われた集会。岸田政権に怒り【9月2日】)

 この闘いに先立ち、8月31日には文京シビックセンターに犠牲者遺族を含めて1800人が集まって追悼大会が開かれた。また9月2日には国会正門前に同規模の人々が集まり、虐殺の歴史を認めず謝罪も行わない岸田政権に対して怒りをたたきつけた。都内や千葉県、神奈川県などの虐殺現場でも遺族を迎えて追悼式が開催された。
 侵略と植民地支配、戦争が引き起こした虐殺を絶対に許さず、国際連帯を力に岸田政権打倒へ闘おう。

このエントリーをはてなブックマークに追加