原発汚染水放出即時中止せよ 9・23総決起で岸田倒せ 中国への排外主義許すな
原発汚染水放出即時中止せよ
9・23総決起で岸田倒せ
中国への排外主義許すな
岸田政権と東京電力は8月24日、福島第一原発の放射能汚染水の海洋放出を強行した。これを徹底弾劾し24日当日、3・11反原発福島行動実行委員会が福島県浪江町で緊急抗議行動をたたきつけた。東京でも人民の怒りが東電本社と首相官邸を直撃した。広島などでも弾劾の声が上がった(記事4面)。汚染水放出即時中止の闘いはこれからだ。戦争に突進する岸田は福島の怒りを圧殺し労働者人民を分断するために、中国への排外主義をあおっている。これを絶対に許さず、ウクライナ反戦・岸田打倒!9・23全国闘争に大結集しよう!(編集局)
福島踏みにじる暴挙を弾劾
8月22日の福島県庁前での放出期日発表弾劾行動に続き、24日当日、3・11反原発福島行動実行委員会は福島第一原発から約6㌔の地、浪江町に結集し原発汚染水海洋放出弾劾決戦に決起した。午前11時から、「浪江町ふれあい交流センター」で決起集会を開催した。緊急にもかかわらず、県内はもとより首都圏、関東、遠く関西などから60人の仲間が結集、会場は満杯となった。
集会冒頭、3・11実行委が、午後1時に強行される原発汚染水の海洋放出攻撃を絶対に許さない闘いを、全員の力でかちとろうと訴えた。続いて同実行委共同代表の鈴木光一郎さんのメッセージを紹介した。「漁民の絶対反対に連帯しなければならない。福島は決して負けません」と強い決意が寄せられた。
特別アピールでは、浪江町の「希望の牧場・よしざわ」の吉沢正巳さんが、現在実施している魚の自主測定を紹介、汚染水放出は請戸(うけど)の漁業と浪江町の衰退に直結する重大な事態だと述べ、さらに我慢をしなければならないのかと語気を強めた。生涯かけて原発反対を貫き戦争に反対する断固たる決意は、参加者の感動を呼んだ。続いて韓国から福島に来て反原発を取り組む労働者は「放出が決まったが最後まで反対で闘う」と決意を明らかにした。
各地からの訴えに入る。動労総連合水戸の石井真一書記長は、7・30いわき行動は海洋放出反対をきっぱり宣言するすばらしい闘いになり、岸田政権打倒こそが汚染水放出阻止に直結することが確認されたと報告した。次に杉並区議の洞口朋子さんが発言。開口一番、汚染水放出を徹底弾劾し、戦争に向かう岸田政権を福島の怒りと結び打倒しようと訴えた。すべての原発いますぐなくそう!全国会議(NAZEN)埼玉で長崎の被爆者の高木美佐子さんは「核も戦争も絶対反対でなければ闘えない」と述べ、原発汚染水の危険性を弾劾、福島と共に闘う決意を表明した。全学連の赤嶺知晃委員長は、関西、東北、首都圏からも学生が結集していることを紹介し、汚染水放出反対は改憲・戦争反対の闘いと一体だと述べ、巨大な反戦・反核・反原発闘争の実現を訴えた。
請戸海岸から肉薄
集会後、午後1時の放出時刻に合わせて浪江町請戸海岸に移動し、弾劾行動に入った。目前に海洋放出が狙われる福島第一原発の排気筒が見える。全員で渾身(こんしん)の怒りを込めて「徹底弾劾」のシュプレヒコールを行う。強風に「怒 福島」の旗も翻る。NAZEN関西、東北大、京都大の学生、そして吉沢さんが海洋放出弾劾の怒りの発言を行った。参加者は、目の前の海に原発汚染水が放出されていることに改めて怒りをたぎらせた。
この後、双葉町にある東電復興本社前に急行、東電への断固たる抗議行動を行った。右翼・在特会が警察機動隊とともに現れ、妨害行為に出てきた。だが我々は、これを完全に粉砕、波状的シュプレヒコールをたたきつけた。赤嶺委員長をはじめ全学連が弾劾のアピールを行い、権力の弾圧を一切許さず30分以上にわたって東電を徹底弾劾した。
闘いはこれからだ
岸田政権は、わずか2日前の期日発表により福島現地での集会・デモの禁圧を狙った。制約された中で、福島第一原発に極力肉薄する現地抗議行動の実現に全力を傾注した。そして断固とした闘いをやりぬいた。原発事故から12年間、踏みにじられてきた福島の人々の怒りは人間として生きるための血叫びそのものだ。甲状腺がんに苦しむ子どもや青年をはじめ、この12年間の現実は怒りなしには語れない。その怒りを、思いを受け止め我々は闘った。
当日は韓国、中国、AP通信、香港などの海外メディアも取材につめかけた。我々の闘いと声は確実に海を越えてアジア、世界の人々に伝わった。国際連帯を強め、反戦・反核・反原発闘争の大高揚をかちとろう。
(3・11反原発福島行動実行委員会 長沢宏)