広島・長崎の闘い引き継ぎ 反戦闘争の爆発で11・19へ 岸田打倒!9・23反戦デモに結集を

週刊『前進』04頁(3306号03面01)(2023/08/14)


広島・長崎の闘い引き継ぎ
 反戦闘争の爆発で11・19へ
 岸田打倒!9・23反戦デモに結集を


 7・30いわき闘争、8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争は、文字通りフクシマ・ヒロシマ・ナガサキの怒りを一つにして、世界戦争・核戦争の放火者=日本帝国主義・岸田政権を直撃する闘いとしてかちとられた。とりわけ、帝国主義の核を正当化する「G7広島ビジョン」に対して広島・長崎の多くの被爆者が「絶対に許せない!」と憤る中、この怒りを体現して自国政府=帝国主義打倒を貫く反戦闘争が闘われたこと、その先頭に全学連と並んで教育労働者や自治体労働者の隊列が登場したことは決定的だ。「反戦闘争の爆発で11・19へ」(本紙前号夏季アピール)の路線を貫き、この秋の闘いへさらに前進しよう!

被爆者の怒り体現し岸田に迫るデモ

 8・6広島―8・9長崎は、すでに世界戦争が現実に始まり、ウクライナ戦争が核戦争へとエスカレートしつつある中で、帝国主義=自国政府と真っ向対決する反戦反核実力闘争としてかちとられた。広島・長崎の被爆者・被爆2世・3世が戦後一貫して主張し続け、今まさに世界戦争下で声を大にして訴えている「ヒロシマ・ナガサキを繰り返すな!」のスローガンを全世界にとどろかせた。
 6日朝、広島平和記念式典に出席した岸田は、参列者を前にしたあいさつで、「ロシアによる核の威嚇」のせいで「核兵器のない世界」への道のりは「一層厳しいものになった」と非難し、5月G7広島サミットで採択した「広島ビジョン」については「核軍縮の進展に向けた国際社会の機運を今一度高めた」などと自画自賛した。松井一實広島市長が読み上げた「平和宣言」も、「被爆者の願いが各国首脳の心に届いた」とサミットを賛美した。
 だが、その一方で松井市長が「核抑止論は破綻している」との一文を「平和宣言」の中に入れざるを得なくなったのは、広島・長崎の多くの被爆者が広島サミットの直後から「広島ビジョン」への激しい怒りを訴え続けてきたからだ。カナダ在住の被爆者・サーロー節子さんは8月6日を前にあらためて、「苦しみながら亡くなった人たちが、この土地に眠っているのです。そこに集まって核抑止論を話すなんて、死者の魂と被爆者に対する冒涜(ぼうとく)です。私は、最後の一息まで核廃絶を求め続けます」と決意を語った。
 ここで問われたのは、帝国主義の核保有・核戦略の一切を抑止力の名で正当化した「広島ビジョン」への怒りを、文字通り「核戦争阻止・岸田打倒!」の実力闘争として岸田に直接たたきつけることだった。6日朝の原爆ドーム前集会と岸田の式典出席弾劾デモは、まさにその怒りを体現し、国家権力と右翼の妨害を実力で粉砕して闘いとられた。5月サミット粉砕闘争の地平を引き継ぎ、帝国主義戦争を内乱に転化する闘いそのものとして貫徹された。これに続き、9日長崎でも被爆者とともに現地闘争がかちとられた。

「戦う覚悟」要求する麻生暴言許すな

 ウクライナ大統領ゼレンスキーは8日、ロシアが7月に国際協定から離脱したことで停止されているウクライナ産穀物の黒海経由での輸出を再開するため、黒海を支配するロシア軍への攻撃を強めると表明した。ウクライナ戦争はこの夏から秋にかけ、劣化ウラン弾やクラスター弾の大量使用、F16戦闘機の本格投入などでますますおびただしい数の人民を犠牲にしながら激化しようとしている。
 こうした中で行われた自民党副総裁・麻生太郎による台湾訪問・蔡英文総統との会談、そして長崎原爆の日を前にした8日の講演での「抑止力を機能させる覚悟が求められている。戦う覚悟だ」「お金をかけて『防衛力』持っているだけではダメなんだ」との発言は、日帝の中国侵略戦争参戦への極めて重大なエスカレーションである。麻生はわざわざ台湾に出かけて行って、「抑止力」とは単なる軍事増強ではなく実際に中国と戦争をやることなのだと押し出したのだ。断じて許すことはできない。
 日帝・岸田政権は、ウクライナ戦争への参戦と一体で、大軍拡・改憲と中国侵略戦争に向けた動きを強めようとしている。大増税や保険証廃止への怒りの高まりに加え、外務政務官・秋本真利の収賄発覚(4日付で政務官辞任)などで支持率が急落し、政権崩壊の危機にあえぐ岸田は、ますます戦争と排外主義に突き進む以外に延命の道がなくなっている。
 だが、「麻生や岸田のような連中が引き起こす戦争で、なぜ自分たちが死ななければならないのか」という怒りは、若い自衛隊員も含めて広範な労働者人民の中にますます広く深く渦巻いている。改憲・戦争阻止!大行進が呼びかける9・23ウクライナ反戦・岸田打倒デモ(東京・芝公園)に結集し、反戦闘争の爆発で11・19全国労働者集会の歴史的成功をかちとろう!
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