「太平洋を核にさらすな」 汚染水放出に世界各地で抗議
週刊『前進』04頁(3304号03面03)(2023/07/24)
「太平洋を核にさらすな」
汚染水放出に世界各地で抗議
放射能汚染水の海洋放出に対し、韓国や中国に加えて米欧、東南アジア、ニュージーランドなど世界各地で抗議の声が上がっている。なかでも戦後に帝国主義諸国が核開発競争の舞台としてきた太平洋諸国の人々は、「太平洋を核にさらすな」と、ひときわ強く反対を表明している。
1954年のビキニ事件で知られるマーシャル諸島共和国では、アメリカ帝国主義による統治下で46〜58年に計67回もの原水爆実験が行われた。これにより広島型原爆約7千発分に相当する放射性物質が放出され、住民は今も深刻な健康被害に苦しめられている。同国の駐韓大使は「マーシャル諸島の人々はすでに核実験の被害を受けてきた。他国の人々が同じ苦しみを味わうことがないように願う」と語る。
マーシャル諸島はまた、日本帝国主義が敗戦までの約30年間「委任統治領」としてきた地でもある。太平洋戦争では激戦地となり、多くの住民が命を奪われた。その場所を、日帝は再び放射能汚染によって踏みにじろうとしているのだ。絶対に許せない。国際連帯にかけ放出阻止へ闘おう。