大坂同志は無実 第29~31公判 証人尋問なき調書採用を弾劾 18、21日の被告人質問傍聴を

週刊『前進』04頁(3303号04面01)(2023/07/17)


大坂同志は無実
 第29~31公判
 証人尋問なき調書採用を弾劾
 18、21日の被告人質問傍聴を


 1971年11・14沖縄闘争を闘い「殺人罪」をでっち上げられた大坂正明同志の裁判(東京地裁刑事第4部・高橋康明裁判長)が終盤に入り、権力との攻防が激化している。
 裁判所は6月に免訴の証拠調べ請求を却下したのに続き、7月6日、第29回公判において、病気加療中で唯一証人尋問が終わっていないOT(元高崎経済大生)を「供述不能」と言いなし、証人尋問を行わないと決定した。OTは逮捕時の取り調べで「星野・大坂・奥深山が死亡した警察官を殴打していた」とするうその供述調書を取られ、星野文昭同志らの裁判ででっち上げに使われた重要証人だ。検察官の言い分を採用し証人尋問を行わないことで、でっち上げ供述調書の証拠採用をもくろむ裁判所を徹底弾劾する。
 同公判では死亡した機動隊員の親族(故人)の検察官調書の読み上げに続き、「共犯者らの判決結果」として星野同志の判決文の一部が読み上げられた。遺族調書は沖縄闘争圧殺のためデモ隊弾圧に出動した機動隊員を「警察官として市民を守るために渋谷の警備にあたっていただけで何も悪いことはしていない」と主張するもので、労働者民衆の沖縄返還協定反対の声を圧殺する不当な弾圧を居直るものだ。星野同志への敵権力の憎悪に満ちた判決文を見れば、11・14闘争が70年代階級闘争における国家権力との死闘、労働者民衆と支配階級との「倒すか、倒されるか」の激突であったことは明らかだ。これを引き継ぐ大坂同志の闘いは、今日の改憲・戦争攻撃と真っ向から対決する実力闘争だ。
 7月7日の第30回公判は、OTの逮捕・取り調べ時の調書を採用するための前段階として、星野裁判でのOTの公判証言が読み上げられた。星野裁判で供述の矛盾をどれだけ追及されても「当時の記憶の通りに供述した」と繰り返す不誠実な証言態度が明らかになった。
 7月10日、大坂弁護団はOTのでっち上げ供述調書の採用に反対する意見書を裁判所にたたきつけた。だが裁判所は11日、第31回公判の冒頭、「記憶の通り述べたとするOTの検察官調書は信用できる」として証人尋問なき供述調書採用を強行した。大坂さんのことを全く知らないOTが、何の説明もなく「大坂を見た」と供述するでっち上げ調書が延々と読み上げられた。
 だがOTが「大坂」だと言っている人物は一体誰なのか。弁護団はOTが大坂さんと似ても似つかない人物を「大坂だ」と特定している、でっち上げ調書に添付された写真を証拠採用するよう、裁判所に迫った。判断は次回公判に持ち越された。

保釈却下許すな

 大坂同志は無実だ。大坂同志と弁護団、支援の闘いが権力を追い詰めている。戦争情勢で反動化を強める裁判所と対決し、大坂同志の絶対奪還へ、今夏今秋決戦と一体で勝利しよう。
 7月7日、弁護団は大坂同志の保釈請求を東京地裁に提出した。証人調べも終了し、いかなる意味でも勾留を続ける理由はない。だが裁判所は12日、大坂同志への保釈請求を却下した。許せない! 大坂同志の保釈を求める要望書を全力で集め、なんとしても奪還しよう。
 裁判は7月18日と21日に被告人質問(弁護側主尋問、検事側反対尋問各1日)が行われる。全力で結集しよう。10月には論告・弁論が予定されている。年内判決を見据え、闘いを強化しよう。8月26日、大坂同志保釈奪還総決起集会(午後6時、台東区民会館9階)に集まろう。

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