汚染水放出　絶対阻止を
　７・３０いわき闘争に集まろう
　ＩＡＥＡ報告書３・１１福島行動が弾劾声明

　東京電力福島第一原発の放射能汚染水海洋放出計画をめぐり、国際原子力機関（ＩＡＥＡ）は７月４日、「計画は国際的な安全基準に合致」し、人や環境への影響は「無視できるほど」とする調査報告書を公表した。３・11反原発福島行動実行委員会はただちに以下の弾劾声明を発し、７・30いわき現地集会・デモへの結集を訴えている。福島の呼びかけにこたえ、全力で結集しよう。（編集局）

　原子力規制委員会は７月上旬にも放出設備の検査合格「修了書」を東電に交付すると発表した。７月４日、ＩＡＥＡ事務局長・グロッシは首相官邸を訪れ、放出は「国際的な安全基準に合致する」との「包括報告書」を岸田に手渡した。ＩＡＥＡは公平な「第三者機関」ではない。日本政府も年間予算の１割以上、毎年70億円前後を出している原子力推進機関だ。政府・東電・規制委・ＩＡＥＡは原子力マフィアの巣窟だ。ＩＡＥＡとグロッシの暴挙を満腔（まんこう）の怒りを込めて弾劾する！

農漁民無視の暴挙

　政府・東電が海洋放出しようとしている汚染水の総量は１３３万㌧に及ぶ。そのトリチウムの放射線量は８６０兆ベクレル、途方もない数値だ。トリチウムは発がん性の猛毒だ。２０２１年４月の海洋放出の閣議決定から２年、地元漁民をはじめフクシマの怒りとともに日本中の、そして世界中の労働者・農漁民は放出絶対反対の旗を掲げ、全国各地で放出反対を訴え続けてきた。６月30日開催の福島県漁連総会では、「海洋放出には反対」とする特別決議を上げた。「関係者の理解なしにいかなる処分もしない」との文書を提示したのは国と東電の側なのだ。それを反故（ほご）にし、「漁民の仕事場」（新地町漁民小野春雄さん）である海に原発汚染水放出を強行するというのだ。この暴挙を「怒　福島」の矜持（きょうじ）にかけて絶対に阻止する!!

核武装攻撃と一体

　米帝・バイデン政権とともにウクライナ戦争、中国侵略戦争に突き進む岸田政権は、昨年末の安保３文書の改定による防衛政策の大転換と一体で原子力政策の大転換へ踏み込んだ。原子力推進を国家政策の根幹に据え直した。老朽原発の再稼働はもとより、新型炉の開発・新増設、運転期間の延長、核燃施設の完成など、それらを国の責任で推進することを決定した。
　文字通りの核戦争会議として開催されたＧ７広島サミットでは、「核兵器は防衛目的のために役割を果たす」のだと、核兵器の堅持を宣言した「Ｇ７広島ビジョン」と並んで、「（汚染水放出に関する）ＩＡＥＡによる検証を支持する」とする「Ｇ７広島共同コミュニケ」を採択した。汚染水問題の「解決」なしに原子力政策（核武装）は前に進まないということを確認したのだ。原発を含む全ての核施設の稼働にとって放射能汚染物質の投棄は避けられないからだ。これが「核の平和利用」の名の下に進められてきた現実なのだ。だから反原発の闘いは本質的に反戦・反核の闘いとなる。ここを絶対にあいまいにしてはならない。
　７・30汚染水放出阻止　いわき集会・デモに多くの方々のご参集を呼びかけます。（３・11反原発福島行動実行委員会）

------------------------------------------------------------
核戦争宣言＝Ｇ7広島ビジョン許さない！岸田倒せ
７・１５反戦反核東京集会・デモ
　７月１５日（土）午後１時３０分開場　２時開会
　天沼区民集会所（杉並区天沼３―１９―１６、ウェルファーム杉並４階、荻窪駅北口から徒歩１０分）
　共催　改憲・戦争阻止！大行進東京、ＮＡＺＥＮ東京

原発汚染水を海に流すな！
７・２１東電本社デモ
　７月２１日（金）午後４時　東京電力本社申し入れ
　　　　　　　　午後５時　新橋・桜田公園～デモ
　共催　改憲・戦争阻止！大行進東京、ＮＡＺＥＮ東京

7・30汚染水放出阻止いわき集会・デモ
　７月３０日（日）午後１時30分
　いわき市労働福祉会館（いわき市平字堂ノ前２２、ＪＲいわき駅下車・徒歩約１５分）
　呼びかけ　３・１１反原発福島行動実行委員会